【工務店MBA】建築業界の最新ニュース(H25 10/7号)
MBA
2013.10.7
今回のテーマ:「東京五輪で住宅市場の景気は?」(後編) H25/10/7
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【工務店MBA】建築業界の最新ニュース
発行:株式会社ナック
工務店MBA事務局
/www.home-builder.jp/
TEL:03-3343-3000
萩原 舞花
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萩原 舞花
いつもご愛読ありがとうございます。 工務店MBA事務局の萩原です。 いよいよ今年も残すところ あと2ヶ月となりましたね。 新しい年を笑顔で迎えられるように、 年末に向けてラストスパートを 切っていきましょう。 さて、本日は 「ホームページ」の 問い合わせ対応についてです。 ■引越し屋さんの対応は・・・? ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆★ 先週末、引越し会社を 探していました。 インターネットで、 パチパチと・・・ 検索、検索、そして検索。 ((( ^o^)ー(( ^o^)ー 色んなホームページを見た上で どの会社が一番自分のニーズに 合っているのかを探します。 先日友人から、「一括見積もりサイト」を 活用するのは避けるようにアドバイスを 受けていました。 「絶対やめたほうがいいよ!!」 って念を押されていました。 なぜなら・・・ 一括で見積もりをすると 登録後に電話が鳴り止まないそうです。 (・・;) 10件以上の会社から、ひっきりなしに 営業の電話がかかって 来たそうです。 そんな友人の体験談を聞いてしまうと・・・ 電話番号の登録は無いほうがいいなぁ と思います。 (売り込まれたくない・・・) (そんなに電話かかってきても困る・・・) ・・・と思っていました。 そんなとき、とある大手の住宅会社さんの ホームページで電話番号の登録が「必須」に なっていない引越し見積もりサイトを発見しました。 電話の登録がなければ、 ハードルが高くないし・・・ ここで3社ほど見積もりをしてもらって 検討しようかな・・・。 そう思って登録してみました。 3社のうちの1社から、週末にも関わらず すぐに返事が来ました。 (おぉ、素早い♪) (^0^)ノ この【A社】は大手だからかもしれませんが、 すぐに返事が来るのは、嬉しいですよね。 【A社】の対応は、 まずは、問い合わせへのお礼メールの返事。 「A社にお問い合わせいただき 誠に有難うございます。 お問い合わせいただいた内容は、 一旦お預かりさせて いただき、見積もりが取れ次第 折り返しご連絡いたします。」 というメールです。 そして、肝心の概算見積もり価格のメールが 2時間以内にすぐに届きました。 (ここだったら、対応もしっかりしてるし、 こちらから電話かけても信用できそうだな♪) そんな好印象を受けました。 (^―^)★☆ しかし、私が実はいいなぁと思っているのは この【A社】ではなくて、【B社】なのです。 B社はリサイクルショップと提携している様で どうやら必要の無い家具を買取してくれる みたいです。 そこが私にとってのメリット♪ いいなぁと思っています。 しかし、そこからは週末だからなのか、 一行にに返事が来ない・・・。 来ない・・・ 来ない・・・ 来ない来ない・・・ ( T_T;) ふつふつと、 スマホを見ながら 今でも返事を待っています。 もし来なかったら・・・ 対応の素早かった【A社】に 決めてしまうかもしれません。 ■ホームページを通すお客様の心理とは・・・? ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆★ さて、「引越し業界」に例えて 体験談を述べてきましたが、 これは実は住宅業界も同じです。 更に、高額な「住宅」になりますと、 お客様は問い合わせに「ハードルの低さ」を 求めてきます。 現代のお客様の顧客心理を、少しでも 理解して対応したいものですよね♪ さてさて・・・ 一度インターネットを通した やりとりをしたいのが現代人。 ・「分からない」 ・「知りたい」 ・「欲しい」 そう思った瞬間に、手元のスマートフォンを持ち すぐに上記の欲求を解消しようと試みます。 それが私達の今や常識なのです。 私もそうです。 「知りたい事」への欲求は、 手元ですぐに解消することが 出来る、とても便利な時代になりました。 だからこそ、売り手側は、ネット上のお客様に対して、 スピーディー&丁寧な対応をすることが 求められています。 そうは言っても、皆様の見込みに なるのか分からないお客様に対して、 「丁寧すぎる対応」は時間が勿体無い ですよね。 なので、ある程度メールの雛形を作って 氏名の部分だけを変えられるような 「お礼」のメールは常備しておきましょう。 よくある問い合わせに関しても、 ある程度の雛形を作成しておいて コピー&ペイストして返事が出来るように 業務の効率化を心がけるのも大切です。 更に、複雑な問い合わせに関しては、 全てを応えるのは丁寧すぎると思うのです。 ・何十年も暮らすお家で・・・ ・オリジナルの注文住宅で・・・ ・家族の幸せを願う皆様がいて・・・ そんな大切な家づくりを 簡単に 「ハイ、○○○千万円で建てます!」 メールで簡単にお伝えするのもなんだか 失礼な気がしてしまいます。。。 メールで全ての問い合わせを返事してしまっていては タダでお客様に情報を流しているようなもの。 どこかで区切りをつけて、お客様に 「対面で会う」ことが大切です。 「ここから先は、メールで全てお伝えするのは 難しいです。一度弊社にご来社の上 お打ち合わせさせてください。」 「○○様の大切な家づくりのために、きちんとした 正しい情報をお伝えしたく存じます。 この先は、一度弊社にご来社の上、打ち合わせを させてください。」 そんな親切心を忘れないような一言で お客様を誘導してみましょう♪ ・・・ ・・・・ ・・・・・・ 引越し屋さんも、全ての情報を顧客に与えません。 「ここから先は、お電話下さい。」 「正確なお見積もりをさせていただきたいので 一度伺わせてください。」 そんな内容で、区切りをつけます。 やはり住宅と比べると引越しは超安い買い物。 引越し屋さんが、「会って相談」を提案してくるのですから 皆様もお客様と「会う」ことをゴールにしてくださいね。 そして、本当に必要だと思ったネット上のお客様は 必ず皆様に連絡をしてきます。 その為に、素早い丁寧な対応を 心がけることをおすすめしますよ♪ 参考になりましたでしょうか? それではまた来週! ○●○●○●○●○ 工務店MBA 業界ニュース ●○●○●○●○● 「東京五輪で住宅市場の景気は?」(後編) ■東京五輪が2020年の住宅着工を押し上げる? 前回ご紹介したようにマンション販売が好調だと、 住宅着工も増えて来そうに思われます。 着工の動向にはどういった影響を与えるでしょうか。 確かに今のマンション市場はバブルの様相を 呈し始めているかもしれません。 湾岸地区のマンションは、 今後も続々と発売が続くでしょう。 ただでさえ、マンション価格は上がると 言われている中で、五輪効果によって、 より一層の地価高騰も予想されるところです。 このエリアのマンションは2割〜3割程度 価格が上がるとも言われています。 一時期、東日本大震災の影響で、 東京湾岸エリアは液状化が懸念され、 価格自体が抑えられがちだと言います。 それが五輪効果で街の価値も上がり、 価格アップは必至と言えるでしょう。 選手村の施設自体も大会終了後には、 24棟からなる大型マンションとして 活用されるようです。 都内の一般的なマンションより広めの 90平米程度ということで、 億ションクラスの物件になると見込まれています。 大量供給によるバブルは危険ではありますが、 今後、東京都のマンションの着工は予想よりも 増加することが考えられます。 マンション販売が好調に進み、東京の地価が上がり、 それは周辺にも波及していくことも予想されます。 マンションだけに限らず、戸建分譲も都内では価格が上がり、 人気エリアでの販売は好調になると思われます。 より美しい街づくりにも力が入り、スマートハウス化、 バリアフリー化も進み、高齢者に住みやすい 街づくりが進むでしょう。 高齢者の新たな住み替え需要が 創出されるというストーリーもできるでしょう。 消費増税で少し着工が落ち込みそうなところを、 地価の上昇効果が後押しして、不動産市場が 持続的に活性化していくかもしれません。 ■2015年問題と五輪効果 その一方で、2段階の消費増税が実施される 予定の2015年からは着工が落ち込む 可能性も否定できません。 10%への増税はまた改めて判断されるようですが、 10%へ増税された場合、着工減は避けられないでしょう。 もう一つ、2015年から世帯数も減少に転じると言われ、 また高齢化がより加速して進んで行きます。 少し前まで、住宅購入の最大ボリュームゾーンである 30代の人口は1800万人を超えていました。 それが、団塊ジュニア世代が40代に入りつつあることで、 2013年は1747万人に減っています。2015年には1570万人に、 2020年には1380万人へと、加速して減って行きます。 これは住宅市場にとっては、主力の顧客が 大きく減って行くことを意味します。 更には今後、中古住宅の流通が活性化し、 資金力の乏しい顧客層は、新築から中古へ流れて 行くことも大いに考えられます。 それだけ新築市場が縮小する要素は多く、 2020年には70万戸着工を 割るというのが、大方の予想です。 この70万戸割れという予測は、 人口構造からすると、 現実的な着工予測かもしれません。 ただ東京五輪開催が決定したことで、 この着工予測を上回る可能性も 出て来たのではないでしょうか。 どのくらい五輪効果が出るでしょうか。 消費税増税が10%に上昇した場合、 2015年度の着工は、従来であれば81.5万戸程度までは 落ち込みが予想されますが、東京五輪効果による マンション着工の後押しなどもあって、 3万戸程度のプラス効果があるかもしれません。 2015年度、84.5万戸程度を保つとしましょう。 2020年にはマンション着工も一段落して、さすがにグッと 着工も減って来ると思われますが、景気が良くなれば マンションに限らず、当然住宅市場も動くことになります。 所得が上がり、購買意欲、 購買能力が増している可能性もあります。 2020年には66万戸くらいまで 落ち込みがあると見られる着工に、 約1割上乗せして、72万戸。 東京五輪による景気回復、 日本復活というシナリオのもとでは、 2020年の着工70万戸割れを防げるかもしれません。 懸念されるのは、 東京だけが盛り上がるということ。 オリンピックまで7年間あるので、東京の盛り上がりを 地方にも波及させていくことを考える必要があります。 もちろん住宅に限らず、日本経済を 活性化させる五輪にして行きたいものです。 (情報提供:住宅産業研究所)