【工務店MBA】建築業界の最新ニュース(H25 8/12号)
MBA
2013.8.12
今回のテーマ:「『+1』空間のある家」(後編) H25/8/12
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【工務店MBA】建築業界の最新ニュース
発行:株式会社ナック
工務店MBA事務局
/www.home-builder.jp/
TEL:03-3343-3000
萩原 舞花
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萩原 舞花
いつもご愛読ありがとうございます。 工務店MBA事務局の萩原です。 ひゃ〜、毎日暑いですね(^▽^;) 昨日は、各所で40度を超える暑さに なったようですね・・・ ちなみに、東京はとっても暑いです。 燃えるような暑さに負けずに、 お盆休み前の、メルマガをお届けします! 皆様、お盆休みは何処かに お出かけなさいますか? 私は生まれて初めて 「北海道」に行きます! 北海道といっても、世界遺産で有名な 知床半島へ旅立ってきます♪ 知床は、アイヌ語で「地の果て」という 意味だそうです。 「最後の秘境」 「手付かずの自然が残された場所」 なんて、呼ばれています♪ たくさんの自然の恵みに触れて、 インスピレーションを磨き、 更に人生の経験値を上げたいなぁ・・・ と思っています(⌒o⌒)♪ また、知床半島レポートは 次週お届けします。 美しい自然の写真が取れたら、 皆様にもシェアしたいです(*^-^*) さて本日は、 「価値」と「想い」についてです。 ■ 「製品ではなく夢を売る」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆★ 今は亡き、アップル社の創業者である、 スティーブ・ジョブズ氏が、ひたすら 大衆の前で訴えていたことがあります。 それは、 「製品ではなく夢を売る」ことです。 例えば、iCloudのTVコマーシャルでは 会社のパソコンで作成したドキュメントを iCloudに保存し、そして家のパソコンで すぐに共有し、同じものを携帯電話で閲覧を している映像がありました。 (へぇ〜、世の中便利になったな。) (こんな夢の様なこともできるんだ。) と多くの視聴者は思ったに違いありません。 今まで叶わなかった夢がAppleの製品を通して 実現するような、イメージ戦略がありました。 アップルストアでも同様に、お客様個々のニーズに 合わせて、iPhoneを手に入れることによって 暮らしにどのような効果をもたらすのかを 丁寧に説明してくれます。 いつもアップルストアが不思議なくらい混み合って いるのは、顧客が製品のメリットを感じられる からかもしれませんね。 このように、製品を手に入れることによって どんな「ワクワク♪」する出来事が待っているのかを、 お客様に伝えるのがとても大切だと思うのです (^0^)ノ さてさて、皆様は、お客様に対して 家という「商品」を通して「ワクワク」させていますか? 溢れるくらいの夢を、たくさん提供していますでしょうか? ■ 家づくりの 「価値」と「想い」を伝える ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆★ 現代の家づくりは、お客様のニーズに合わせて 数えきれないほどの機能やデザインがありますよね。 ・スマートハウス ・高気密・高断熱 ・太陽光搭載 ・WB工法 ・自然素材 ・RCの家 ・ママ目線の家 ・二世帯の家 などなど・・・ しかし、商品の価値(ベネフィット)を上手く 伝える事ができなければ、どんなにいい商品で あってもお客様は選んでくれません。 更には、貴社で家づくりをすることによって お客様はどんなところに「価値」を 生み出せるのでしょうか? 何にワクワクできて どんな楽しいことが待っているのでしょうか? その「価値」を徹底的に考え抜くことが 実はとても大切です。 なぜならば、価値を生み出すことが 貴社の「強み」に繋がるからです♪ (^0^)ノ (うーん。 でもうちは他の会社と何も変わらない 工務店だけどなぁ・・・) そんな事を思う方もいるかもしれません。 しかし、貴社の強みをお客様に伝える事ができたら、 最強の工務店になると思うんです。 なので、価値の生み出し方について 下記の通りポイントをお伝えしていきますね! ■ 価値を提供するために、考えるべきこととは? ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆★ 自社の家づくりおける「価値」を生み出すために 今一度、下記の2点を考えてみてはいかがでしょうか? 1.信念を明確にする ------------------------------ ・今の仕事は何のためにやっているのか? ・今の仕事を通じて何を実現したいのか? 2.価値(ベネフィット)を考える ------------------------------ ・家づくりを通してお客様に どうなってもらいたいのか・・・? 特に工務店社長様には、 上記の2点を常に社員さんに 伝えていただきたいですね(*^-^*) 社長の家づくりの想いを社員さんに伝えて 社員さんが同じ志を持つ事ができたら、 これほど強い工務店はないと思うんです。 よく、同じ価値観を持つ同士が 仲良くなるって言いますよね♪ 貴社の家づくりに共感したお客様は きっと貴社を選びます。 そのためには、やはり「軸」となる会社の強みを しっかりとお客様に伝えていかなければいけません。 (もちろん、社内で共有しておくことも大切です。) 他社との差別化を図っていくために ぜひぜひ、強みをお客様にアピールしてきましょう。 それが地域で根強く残っていくための 工務店戦略のひとつだと思っています。 参考になりましたでしょうか? それでは、また来週♪ ○●○●○●○●○ 工務店MBA 業界ニュース ●○●○●○●○● 「『+1』空間のある家」(後編) ■都市型住宅の「+1」 都市部狭小地における「+1」空間と言えば、 やはり空間を上に伸ばす4階建、5階建 住宅が挙げられます。 市街地の建て替えを狙ったこうした商品では、 立地の良さを活かして、家族が再集結する 多世帯住宅、賃貸や店舗併用などを 実現する+1フロアの提案に 力を入れています。 大成建設ハウジングは、その名も 「4階建てパルコン“二世帯+1の家”」 という商品を、今年4月に発売しました。 モデルプランでは、1階部分を「家族が思い描く夢を実現」する 空間として、賃貸・店舗のほか、趣味の教室、SOHO、ガレージ、 シアタールームなどを提案しています。 同じ都市型住宅でも、より細かい地域ニーズに応えたのが、 旭化成ホームズの「ヘーベルハウス フレックス ラウンジデッキのある家」。 これは中部地区限定で、同エリアの都市型敷地の特性と 複数の車を所有する生活様式に着目して 開発された3階建商品です。 この商品の開発に先んじて、同社では東京都と 愛知県の戸建3階建住宅の受注顧客データを分析しました。 すると、狭小変形地の多い東京に対し、愛知県では 面積120平米程度の整形地が多いことが判明。 ただし愛知県での建蔽率は40%台と、法定建蔽率を 下回る物件が多いことも同時に分かりました。 その理由は複数台の駐車スペースを確保するためで、 自動車産業が盛んで車の保有台数が多い 地域ならではの特性と言えます。 駐車スペースを優先することの弊害として、 庭のない単純な建築計画が多くなっているという問題も、 調査によって明らかになりました。 そこで開発されたのが、 「ラウンジデッキのある家」というわけです。 同商品では、まず1階を建蔽率いっぱいまで広げて 駐車スペースをピロティガレージとして 建物に取り込みます。 そしてピロティ上部を、2階のリビングと 連続したラウンジデッキ(大きなベランダ)として、 庭の代替となるような空間にするのです。 ラウンジデッキの外周は高さ1.9mの壁で囲い、 部分的に手すりや窓を設けることで、プライバシーの 確保と通風・採光や開放感のバランスを取ります。 ラウンジデッキと繋がるリビングには、全面開放可能な 窓を設定することで、屋内外が一体となった明るく 開放的な空間が創出されます。 都市型3階建住宅の庭と言えば屋上庭園が定番でしたが、 ラウンジデッキを設けることで、屋上には 太陽光パネルを全面設置することも可能になります。 ラウンジデッキは、敷地だけでなくエネルギーも 有効活用できる「+1」空間であると言えます。 ■住み継ぎの「+1」 同じく旭化成ホームズが、都市部建替え向けに販売している 「+1」空間のある家を、もう一つご紹介しましょう。 「ヘーベルハウス ロンドコンパクト」は、自宅に「+1住戸」を 備えることで、二世帯住宅から賃貸併用への転用、 またその逆など、多様な用途に対応する商品です。 これだけでは、他社でも販売している 併用住宅とあまり変わりはありません。 この商品の最大の差別化ポイントは、自宅用のメイン住戸と 「+1住戸」(サブ住戸)との間に設定する「どっちでもルーム」 という空間です。いわば、「『+1住戸』のある家に 設けた『+1』空間」というわけです。 「どっちでもルーム」は、家族形態や住まい方に合わせて、 メイン住戸・サブ住戸のどちらにも容易に転換できる 工夫が施されています。 まず、メインとサブの2つの住戸に接する部分の間仕切り壁を、 両方とも防火・遮音性能を備えた界壁で施工しておきます。 これにより、接続する住戸を切り替える際には、 片側のドアを閉鎖し、もう一方の界壁に ドアを設置する工事だけで済むというわけです。 例えば、「自宅+客間+1LDK賃貸」として住んでいたものを、 客間をサブ住戸に切り替えて「自宅+2LDK」に変更し、 子や孫と同居するなどといった転換例が考えられます。 この「+1」空間があることで、通常の併用住宅よりもさらに 柔軟に、子や孫、またその次の世代への住み継ぎを容易にし、 ソフト面での長寿命化に貢献しています。 ハード面の性能が進化して長寿命化すればするほど、 柔軟で多様性のあるソフト提案が必要になるということです。 目下の住宅市場は、増税や金利、支援策の開始・終了など、 目先の損得に注目が集まりがちです。 しかしそういった表面上のお得を追求した家が、 長い目で見てもお得とは限りません。 これから建てる家の寿命が何年あり、その間に家族の あり方がどう変わっていくのかということも 考慮する必要があります。 また目先のお金以外にも、少子高齢化や未婚・晩婚化、 若者の低所得化、環境問題、資源の希少化など、 生活に関わる様々な社会問題も考慮しなければ、 本当の意味で「賢い家づくり」はできません。 今の駆け込み需要が終息すれば、本格的なリフォーム・ストック 流通市場の時代がやってきます。 真に賢い家づくりの提案でお客様の信頼を獲得しておくことは、 将来のリピート需要につながるということであり、 住宅業者にとっても、「長い目で見てお得な家づくり」 と言えるのではないでしょうか。 (情報提供:住宅産業研究所)