【工務店MBA】建築業界の最新ニュース(H24 2/27号)
MBA
2012.2.27
今回のテーマ:「2011年住宅着工動向」後編 H24/2/27
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【工務店MBA】建築業界の最新ニュース
発行:株式会社ナック
工務店MBA事務局
/www.home-builder.jp/
TEL:03-3343-3000
中條 達也
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中條 達也
社長「んーー。」 「んーーー。」 「んーーーー。」 「んーーーーーー。」 社員「しゃちょ〜う!」 「何事ですか〜?」 「さっきから、へんな音が出てますよ〜!」 社長「うーーん」 「おれも悩み多いんだよーー」 社員「何を悩んでいるんですか〜?」 「ぼくでよかったら、相談に乗りますよ〜」 「結構、ぼく頼りになるんですよ〜」 社長「そうかーー」 「ほんとうに良いのかーー?」 社員「ん?なんか嫌な感じ・・・」 「ぼく、何言われるんですか?」 社長「想像通りだ!」 「・・・・」 社員「そんな〜!?」 「いやですよ〜!」 「勘弁してくださいよ〜!」 社長「・・・・」 「ごほんっ・・・」 「若い、女性を紹介してくれ!」 社員「あ〜よかった〜!!」 「え?」 「しゃちょーーう!」 「まずいですよ〜それは」 「従業員の友人に手を出すんですか〜?」 社長「何言ってるんだーーおまえはーー」 「女性の営業を雇うんだよ」 「これからは女性は大いなる戦力になる!」 ●こんにちわ、中條です。 ここ数回は、 考え方についてお話をしてきました。 さて、今回は実践編ということで、 営業についてのお話をします。 そんな理由で、大手ハウスメーカーさんの 展示場に勉強に行って来ました。 題してーーー 「大手ハウスメーカーさんの営業を知ろう!」 です。 (^o^) ハウスメーカーさんの営業を知ってどうするの? ハウスメーカーさんの営業の何を知るの? なんで、ハウスメーカーさんの営業なの? (?_?) わたしに対して突っ込みどころ満載です。 正直なことを言うと・・・、 わたし自身が、家づくりを考えているからです。 (信じるか信じないかは、あなた次第です(ー▽ー)) 皆さんにとってハウスメーカーは、競合でもありますが、 ・現在の住宅営業を知るには、一番手っ取り早い相手。 ・住宅営業の各社ルールが、そこにある。 ・営業テクニックが学べる。 ・金額勝負ではなく、他の内容で売り切る営業マンに直接会って話せる。 ・何か得るものがあると思う。 ・メーカーさんの家づくりを見たい。 etc このような存在になるのかもしれませんね。 とはいえ 「なかなか、同業者の見学会には足を運べないよ〜」 という方も居ると思います。 大手ハウスメーカーさんは 他社研究するにはとても身近な存在です。 (^_^) 結果として、わたしが勉強させていただいた会社は 1、大手ハウスメーカー 2、中堅ビルダー 3、地域の工務店 4、マンション販売の会社 でした。 それぞれに違いがありました。 営業のちがい、構えのちがい、スタッフのちがい、 飾りつけのちがい、雰囲気のちがい、おみやげのちがい、 に気がつきました。 これらを知ることは皆さんにとって とても良い研究材料になる? と思ったので、ご紹介しますね。 ただし一概に、 「大手、ビルダー、工務店のちがいは○○です。」 とは言えません。 おそらく、同じ業態同士でも違いがあると思います。 地場工務店同士でも様々なタイプがありますからね。 では、わたしの経験した内容をご紹介して行きま〜す。 (^0^) ●いざ、出発!【大手ハウスメーカーさん】 まずは手始めに〜ということで、 住宅総合展示場に到着しました。 まず、気付くことは大きな駐車場! 車を止めるのに、迷うことも無く、 スペースを心配することもなく、 とにかく気軽に行けました。 この時点でかなり見学する意欲が高まります。 いよいよ突入です。 (戦場カメラマンならぬ、突撃調査マン! とでもいうことにしてください) 住宅の入り口で・・・ 一番初めに出会う相手は、女性スタッフさんでした。 「こんにちわ、いらっしゃいませ〜」 という言葉。 まるでマク○ナルドだなぁ〜と思うくらいの 言葉と無料の笑顔です。 わたしはあまり詳しくないのですが、 AKBとかSKE、KGB?(これはちがう)に 所属していますと言われても信じてしまうくらいの容姿です。 心理的に言えば、人に笑顔を投げかけられると 約77%の方が、その方に受け入れられていると感じるそうです。 おそらく、営業マンにつなぐための ルール説明がこの女性の業務だと思います。 まずはルール説明との事で、 玄関先で「アンケート用紙」を受け取りました。 「見学は自由に、見たいところを何度も 御覧いただけるようになっております。」 「中をご覧頂く前に、こちらに記入をいただいておりますので、 よろしくお願いします。」 と言われました。 書いて当然、書かなきゃ入れませんよ!! くらいの勢いでした。 考える暇も無く、記入することに。 まるで診察前の病院状態でした。 (>_<) もちろん、わたしは文句をつけることも無く、 素直に記入してしまいました。 しかし、内容は住所や名前、年齢、予算や土地有? 職業は?勤め先は?仕事内容は?などなど・・・・ これを書き終えると立派な個人情報の完成です! 住民台帳より詳しい情報です。 いとも簡単にお姉さんにヒアリングをされてしまいました。 (ー_ー) 印象として、個人情報の記入は、 受付の一貫でした。 ここに来る人は皆そうなんだろうなぁ〜 というイメージだったからです。 続いて、リビングに入りました。 「うわ〜、広ーいー!!」 おそらく自分の家のリビングの3倍くらいありました。 リビングから、外に見える庭も少しおしゃれです。 もちろんダイニングテーブルには、 飾りつけもあり、爽やかなイメージです。 灯りも白熱灯がメインで、 眩しいくらいに爽やかさをアピールしていました。 続けて、風呂、トイレを見て 「やっぱり、広ーいー!!」 そういう作戦か? (広さとゆったりしたイメージ+爽やか) まるで、テレビドラマの撮影で使った場所? と思うくらいの設備でした。 普通に家づくりを検討するお客さんがこれを見ると、 イメージとして、2〜3ランク上の生活がここにある。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ という印象になると思います。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 2階に階段を上がり、渡り廊下を進みました。 なぜか気持ちはワクワクしています。 そして、部屋を覗くと 「うわっーーー玉手箱や〜!」 なんと子供部屋のメルヘンチックなこと! (^0^) 幼稚園児〜小学生の低学年を想定して飾ってありました。 勉強机&ベッド、派手カラーのソファ&ぬいぐるみがありました。 2階を堪能して、1階に戻る階段の下で ついに登場です! 最高の笑顔の営業マンさんです。 (o^O^o) ドキドキです! ついに、出会えました! (是非、サービス業としての手本をお願いします) ●「なかじょうさま、こんにちわ」 すばらしいと思いました! 完全におもてなしのスタンスで挨拶です。 とっても丁重に扱っていただける!! ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 一瞬で、そう感じました。 (@_@) ちょうど、奮発して予約を入れて行ったレストランで お出迎えをコンシェルジュにしてもらったような心地よさです。 (微ミョーな表現ですいません) これからどんなやり取りが始まるのか〜? どんなクロージングをされるのか? とワクワクしながら、促されるままダイニングテーブルに座りました。 (^_^)v まずは名刺を丁寧に頂きました。 ~~~~~~ 以下、順序通りお伝えします。 「このモデルハウスは、いかがですか〜?」 (希望物件の趣向をヒアリング) 「現在はどちらにお住まいなのですか〜?」 (住所はもちろん、アパート住まいか、また何人で生活するのか?etcヒアリング) 「勤務はどちらまで行かれているのですか〜?」 (私の属性や収入予測、次回以降のアポイント時間帯をヒアリング) 「こちらへお越しいただいたのは、どなたかのご紹介なのですか〜?」 (紹介客か新規なのか、身内に関するヒアリング含む) 「家づくりでどんなことに、こだわりたいとか御座いましたら、教えていただけますか〜?」 (個人の要望、趣味などヒアリング) いろんな質問をされる中、 私は、「費用が心配〜!」 そう答えました。 予測通りに・・・ ・フラット35のお話、金利情勢のお話 ・建物の耐久性や強度の説明 ・あんしん感につながるサービス体制 ・アフターの内容と社内対応の体制 ・実績とお客様の声 これらのお話をじっくりとされました。 途中で気がつきましたが、おそらく この会社の営業は、質問に対しての一問一答ではないんです。 (@0@) 自社の徹底した印象付けと ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 次の営業ステップへの誘導をしていました。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 徹底した印象付けは、 心地よさ+爽やか+生活スタイルのUP+あんしん感という事。 次の営業ステップへの誘導は、 工場見学や実際のお客様の物件への見学。 全体的にはとっても違和感無く、ヒアリングと誘導をされていたので 何も疑うことなく、親切な対応をしてもらった!というイメージが残ります。 大手ハウスメーカーの営業は、 情報をしっかりと取り、DMでつなぎ、 次のステップに進んでもらうことを モデルハウスで行なっていたのでした。 (^o^) 皆さん、いかがですか〜? 大手さんでは、このような事が行なわれていた事、 ご存知でしたか? (?_?) とても、スムーズな流れるような対応と とてもとても丁寧な態度には頭が下がりました。 営業マンの年齢はわたしより2つ下の38歳でしたが、 これらの接客内容を見て、 皆さんはどのように感じられますか? 当然ですが、我々は負けてられません! もっともっとお客さんに喜んでもらえる家づくりを 自社で立上げ、がんばって行きましょうね! (^0^)/ つづき(ビルダー&工務店)は、 次回お話します・・・。 ○●○●○●○●○ 工務店MBA 業界ニュース ●○●○●○●○● 今回のテーマ「2011年住宅着工動向」後編 ■明暗分かれた被災地の着工動向 今回は、2011年(1〜12月累計)の住宅着工について、 エリアごとに動向を見ていくことにします。 まずは、東日本大震災の被災3県の着工状況を下記にまとめました。 ・被災3県の住宅着工戸数及び前年比(単位:戸、%) 全住宅/前年比 持家/前年比 岩手 4,898 ▲ 6.3 3,154 ▲ 5.8 宮城 12,700 ▲ 0.1 6,564 +19.6 福島 7,826 ▲16.2 4,945 ▲ 6.6 3県計 25,424 ▲ 6.8 14,663 + 3.8 震災によって全壊した住宅は、 上記3県合計で12万戸超と言われています。 それに対し、震災前の1〜3月分も含めた2011年の着工は 3県合計で2万5424戸と、5分の1程度。 前年比は、全国平均の2.6%増に対し、 3県合計で▲6.8%と減少しています。 特に福島は全住宅(▲16.2%)、持家(▲6.6%)ともに、 全都道府県で最低の前年比となりました。 居住不能となってしまった地域の人々への対策をはじめ、 福島の本格的な復興はまだまだこれからといった状況です。 一方宮城県の持家市場は、前年比19.6%増と 全国一の伸率を記録し、復興需要に沸きました。 石巻市(前年比92.4%増)、東松島市(同87.8%増)、 気仙沼市(同59.1%増)等、沿岸部の都市では 特に高い伸率となっています。 これらの地域では、農地の宅地転用が進んでおり、 高台に自宅を再建するといったケースも多いようです。 宮城県の持家市場で、もうひとつ特徴的なことは、 一戸当たりの床面積が拡大している点です。 ここ数年、持家床面積は縮小の一途をたどり、 2011年も39都府県で面積縮小が見られ、全国平均は 前年から0.7平米縮小して125.6平米となりました。 そんな中、宮城の持家平均床面積は132.3平米と、 前年から1.7平米拡大しました。 これは、前年から3.5平米拡大した山形県 (平均144.4平米)に次ぐ、全国2位の拡大幅です。 拡大要因としては、まず、震災後すぐに 家を建てられる世帯は経済的に余裕がある場合も多く、 大きな家が建てられやすいことが考えられます。 また、離れていた家族が再び集合して一緒に家を建てるという、 震災後の気運が反映されたという見方もできそうです。 ■持家ランキングに見る市場構造の変化 被災地の持家着工は、前述のとおり、 宮城の震災特需が岩手・福島の減少分を補う形で、 3県合計では前年比3.8%の増加という結果になりました。 全国平均が0.1%増とほぼ横ばいにとどまった原因は、 その他の市場の停滞にあるようです。 持家着工が年間1万戸以上の都道府県の状況は、下記の通りです。 ・持家着工上位県着工戸数及び前年比(単位:戸、%) 持家計/前年比 在来木造/前年比 プレハブ/前年比 2×4/前年比 愛知 22,707 ▲1.8 12,707 ▲4.5 6,776 5.5 2,523 ▲1.5 東京 19,160 ▲4.9 11,025 ▲6.3 4,008 4.5 3,043 ▲6.3 埼玉 18,250 ▲3.0 13,187 ▲5.1 3,360 3.9 1,464 5.9 神奈川 17,464 ▲2.1 10,224 ▲6.5 3,997 8.7 2,971 2.7 静岡 14,392 2.5 9,471 1.0 3,505 6.4 1,130 7.8 千葉 14,378 ▲4.2 9,428 ▲5.4 2,827 ▲1.5 1,997 ▲0.2 北海道 11,924 6.7 7,665 7.8 1,019 15.0 3,127 2.8 大阪 11,388 ▲2.7 7,619 ▲4.5 2,031 ▲4.3 1,301 13.9 茨城 11,036 6.8 8,072 6.0 1,924 5.9 961 19.5 兵庫 10,859 ▲2.4 7,456 0.0 2,160 ▲7.9 1,033 ▲0.8 福岡 10,197 ▲0.7 7,382 1.2 1,861 ▲8.5 798 5.3 上記の11都道府県のうち、8都道府県で持家着工が減少しています。 首都圏は全県でマイナス、中でも東京は前年比▲4.9%と、 福島・岩手の被災地に次いで全国3位の減少率となりました。 工法別に見ると、持家着工上位4都県では、 在来木造が▲4.5〜▲6.5%と、全国平均の減少率 (▲0.4%)を大幅に上回っています。 持家在来木造のシェア低下には、大市場での停滞が 大きく影響しているようです。 東名阪を中心とした大市場において持家着工が減少した理由としては、 消費性向と供給体制が分譲住宅にシフトしてきていることが考えられます。 上記の持家上位5都県における分譲住宅の着工状況は、 愛知:前年比8.2%増、東京:同23.1%増、埼玉:同17.5%増、 神奈川:同28.0%増、静岡:同33.2%増と、概ね好調です。 東京の分譲住宅着工戸数は6万1509戸と持家の3倍以上で、 一戸建の建売住宅のみの着工数も1万9336戸と、 持家に競り勝っています。 免震マンションや、長期優良の建売住宅などが増えてきたことで、 手っ取り早く高性能な住宅に住み替えられる分譲住宅を選ぶ人が 増えているのかもしれません。 では、建売住宅(低層分譲)の工法別着工動向はどうかというと、 持家とは異なる市場構造が見えてきます。 建売計 在来木造 プレハブ 2×4 その他 着工数 119,276戸 97,242戸 4,385戸 14,776戸 2,873戸 前年比 +5.8% +5.8% +3.8% +7.0% +4.6% シェア ― 81.5% 3.7% 12.4% 2.4% 持家では在来木造の着工数が減少し、プレハブや ツーバイフォーにシェアを食われる形となりましたが、 建売在来木造はプレハブを上回る伸率で、 圧倒的なシェアを堅持しています。 分譲特化型の大手ビルダーが依然として好調であることが 最大要因ですが、注文ビルダーの中から、分譲市場に参入する 企業が出てきたことも、影響しているようです。 実際、住宅産業研究所の調査でも、建売住宅を手掛ける 企業の数が増加傾向にあるという結果が出ています。 地場の注文ビルダーが、大型分譲地にモデル棟を建設して 大手メーカーと肩を並べ、価格メリットで顧客に選ばれる というケースも増えているようです。 こうした取り組みから、注文住宅での評判につなげていく という方法も、着工減少時代における有効な生き残り策の 一つと言えそうです。 (情報提供:住宅産業研究所)