【工務店MBA】建築業界の最新ニュース(H22 11/15号)
MBA
2010.11.15
今回のテーマ:ストックから見るリフォーム市場 前編 H22/11/15
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【工務店MBA】建築業界の最新ニュース
発行:株式会社ナック
工務店MBA事務局
/www.home-builder.jp/
TEL:03-3343-3000
日下部 興靖
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日下部 興靖
もし、工務店がハウスメーカー並の 商品化・集客方法・営業方法ができるように なったら・・・? ●お世話になります。ナックの日下部です。 「工務店とハウスメーカー」 家を建てるお客様が、必ずと言っていいほど、 比較する対象ですよね。 家を建てようと思ったとき、宣伝力の強い ハウスメーカーの社名が脳に刷り込まれているので、 多くのお客様がハウスメーカーに足を運びます。 ここで、金額的に折り合わない人や、ハウスメーカーの ブランドマークに興味のない人は、工務店も検討し始める ようなのですが・・・ 宣伝力=広告費=資金力 という図式は中々逆転する事は難しいですが、 「工務店とハウスメーカーの差はそれほどないよね〜」 と思ってもらえる戦略を取ることで、最終的に工務店が 受注を勝ち取れるのではないかと思います。 そのために、何をするべきか?? 今日は、そんな話をします。 ●広告を出す前に・・・ ここからは、私の勝手な持論です。 (^_^) お客様が「家を建てよう!」と思ったとき、 どんな会社を想像するか? そこに標準をあわせて広告を出していくと、 莫大な費用がかかります。 だから、家を建てようと思ったときに、あなたの会社を 効率的に知るような仕掛けが必要になります。 例えば、建築の雑誌に広告を出し続けるとか、 「地域名×家づくりの用語」でネットで検索したときに、 上位に表示されるようなSEO対策をするか、広告を 出すか・・・。 これらの基本的な戦略は非常に効果がありますが、 広告費がかかります。 この広告費をかけるなら、 「あなたの会社の契約までのステップ」 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ を用意してから仕掛けるべきだと思います。 例えば、雑誌の広告を掲載して、次にどうしてもらうのか? インターネットでホームページに誘導し、次にどうしてもらうのか? ということを決めておかないと、お客様は自然とあなたの 思うような動きをしてくれないのです。 あなたが、狙って、仕掛けるべきことなのです。 そのために・・・ ・次のアクションを起こしたくなるホームページ ・次のアクションとして使える資料請求ツール ・資料請求の次のステップである、見学会か商品発表会 ・資料請求の次のステップである、ショールームかモデルハウス を用意しておいてから広告を出すようにするのです。 何の用意もなく闇雲に広告を出しても、 「広告費をドブに捨てる」こと になってしまいます。 ●営業はどうするか? 見学会などのイベント来場客に対して、 ・イベント直後に訪問する ・お客様の感度が高まるまで、何回も見学会に誘導する という2つの手法が主流ですね。 どっちがいい、と言うこともないので、 営業が得意かどうかで判断して、自社がどちらの営業方法を 行なうのか、決めてしまう事が大切です。 即訪問タイプの営業スタイルを選ぶなら、 ・競合と比較して商品のメリットを提案できる体制 ・資金計画の提案 ・土地の提案 ・2回目のアポを取る仕組み というものを用意しておくとよいです。 「それが、出来ないんだよね〜」 という工務店さんには・・・ ・見学会(イベント)で魅了する仕掛け ・見学会(イベント)でアポを取る ・見学会(イベント)でファンにする仕掛け ・見学会(イベント)以降、囲い込む仕掛け という、仕掛けとかツール類を用意することで、 本来、営業マンが行なう営業をツールなどにしてもらう 用意が必要です。 どっちもないという場合・・・ う〜〜ん、広告を出すのは、まだ早いかもしれませんね。 (T_T) ●宣伝効果=露出量×オファー 広告は、宣伝効果をキッチリと数値化して 分析する必要があります。 チラシなら、 ・どのエリアに ・何万部のチラシを入れたら ・何組の来場があり ・来場者から何組のアポが取れ ・何組契約できたか というような、数値化が必要。 これをしないと、永遠に「広告費をドブに捨てる」ことになる。 まぁ、これは工務店の中でもあたり前になってきている から、詳しい説明は必要ではないでしょう。 でも、あとはどうやって小予算で行なうか・・・ これが重要。 そのために、以下を読んで見てください。 宣伝効果=露出量×オファー ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ と書いたが、私が思う「集客で一番大切なこと」は、 オファー ^^^^^^^^ だと思っています。 オファーとは・・・ 「この見学会に参加すると、こんなメリットがあるよ!」 という「こんなメリット」の部分です。 しかも、それは・・・ だらだらと無駄に長い説明をする必要がなく、 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 断る方がバカを見るようなもの ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ というものであればあるほど、反響率は高くなる。 例えば・・・ 今まで、仕方なく払っていた○○の経費が、 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ ここに頼むと半額になります。 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ しかも、○○は□□をするための経費なので、 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 万が一、□□がNGだったら全額返金します。 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ という感じでしょうか? ようは、「断りようのないオファー」というヤツですね。 これをどう作るのか、御社でも考えてみて欲しい。 それと、多くの工務店さんに感じている 地名的なミスがある。 もし、あなたが、これと同じミスを繰り返しているなら、 今すぐ考え直してもらいたい。 それは・・・ 宣伝効果=露出量×オファー ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ の「露出量」の部分です。 どんなに素晴らしいオファーを作っても、 「露出量」が足りなければ、満足な集客はできない。 見学会は、毎回毎回が一大イベントであるはず。 そこに集客できなければ、ほとんどの住宅会社は、 受注が取れないといってもいいでしょう。 そのために、見学会に参加してもらう素晴らしいオファーを 作ったとして、どう露出するのか? ここは、徹底的に露出して欲しい。 チラシやネットで告知するのは当然として、 ・見込客にDMを送る ・OB客にDMを送る ・近隣にポスティングする こんなのはあたり前! ・ブログに書く ・Twitterにつぶやく という無料のネット媒体を駆使してもいいでしょう。 とにかく、「選択と集中」というやつですね! (^_^) 見学会に集めることを選択をしたら、 業務の80%を集客に費やす! これくらい、やってほしい。 (中途半端はダメ!) ●ハウスメーカーにも匹敵する魅力的なオファーを・・・ もし、あなたが見学会で魅力的を考えつかないとすれば、 とても残念。。。 このメルマガを読んだことで、悶々とするだけで 終わってしまうかもしれない。 それでは、私もこれを書いた意味がない。 どうしよう・・・ そこで、 ひとつだけ、スグに使える、あなたにも使える、 「オススメしたい魅力的なオファー」 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ を来週にでも紹介したいと思います。 なぜ、来週かというと・・・ 「今、思いついたから・・・(^_^)」 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 内容が伝わるように、少し準備したいし、 目で見れるようにしておいたほうが、 皆さんにとって分かりやすいと思うので。 う〜〜ん・・・ 間に合うかな・・・\(−_−メ) ○●○●○●○●○ 工務店MBA 業界ニュース ●○●○●○●○● 今回のテーマ「ストックから見るリフォーム市場」 前編 1.リフォーム潜在需要であるストックを見る エコポイントや太陽光発電の補助金など、 エコ支援策の後押しもあって、 リフォーム市場は好調に推移していると見られます。 2010年は前年よりも1割程度市場が拡大して、 広義リフォーム(インテリア商品等の購入も含む)で 6兆円を超えるとも言われています。 今回はストックから、リフォームの潜在需要が どれくらいあるのかを推計してみたいと思います。 ストックを見るには、総務省が5年ごとに実施している 「住宅・土地統計調査」を基にします。 直近では平成20年に調査が実施されました。 そもそも、日本全国の住宅ストックは 一体どれくらいあるのでしょうか。 空き家も含めた住宅ストック総数は、 平成20年調査によると、5759万戸あります。 平成15年の時点では5389万戸ですから、 5年前から370万戸(6.9%)増加したことになります。 このうち、空き家等を除いた居住世帯のある住宅 (人が住んでいる住宅)は4960万戸あり、 5年前の4686万戸から274万戸増えています。 人口が減少し始めた一方で、 家は増え続けているわけです。 こうした状況からも、今後はストックの時代 であると言えるでしょう。 総住宅数と総世帯数を比較すると、 1世帯当りの住宅数が1.15戸と、 家余りの状況が見えてきます。 同調査による空き家数は大幅に増えており、 平成20年時点で757万戸もあります。 総住宅数に対する空き家の割合を示す 「空き家比率」は13.1%になり、この数値も 年々増加傾向です。 居住者ありの住宅ストックを利用関係別に見ると、 3031万戸が持家で、貸家は1777万戸あります。 総ストックのうち、61.1%は持家になります。 持家のうち一戸建は2518万戸で、持家ストックの 83.1%を占めますが、5年前(84.6%)と比較すると 1.5ポイント減少しています。 住宅総ストックに対しては、50.8%と半数強で、 5年前の51.7%より約1ポイントシェアが縮小しています。 対してストックのシェアが増えているのは、 持家の共同住宅(分譲マンション)です。 マンションのストック数は467万戸と 5年で75.5万戸も増え、持家に占めるシェアも 13.7→15.4%と拡大しました。 ちなみに分譲マンションは、全て持家共同住宅に 入るわけではなく、ファンドの1棟売りや購入した 分譲マンションを賃貸として貸している場合は 貸家としてカウントされています。 2. 築年数別ストック〜持家の6割以上がリフォーム潜在需要 次にストックを築年数別で見てみると、 リフォーム適齢時期のストックが どれくらいあるかが分かります。 持家と貸家の築年数別のストック比率は以下の通りです。 ・築10年未満 持家12.6% 貸家20.8% ・築10〜20年 持家23.8% 貸家27.8% ・築20〜30年 持家20.8% 貸家23.2% ・築30〜40年 持家20.7% 貸家17.3% ・築40年以上 持家17.2% 貸家11.1% 持家に比べて、貸家に関しては古い物件が 少ないことが分かります。 貸家は築50年を超える物件はほとんど残っておらず、 建替えられているというわけです。 古い物件は入居率が落ちるということで、 建替えのサイクルも早く、貸家の約半分は 築20年以内です。 逆に持家は、築40年以上では17.2%、 築50年以上の物件も8.5%くらいあります。 これくらい古くなると、多くは建替えの対象に なってきますが、「旧家リフォーム」と言われるものは、 築50年以上の物件が対象で、古い物件でもしっかりした 造りで、壊すのがもったいないような家あれば、 リフォームでも十分に狙えると思われます。 築10年〜40年くらいがリフォーム適齢期だと見れば、 持家の場合、1971年〜2000年くらいまでに 建てられた物件が対象になりますから、持家の65.3%が、 リフォームの発生しやすいストックだと言えます。 持家を一戸建と共同住宅(マンション)に分けて、 築年数別ストックを比較してみると以下の通りです。 ・築10年未満 戸建16.0% マンション27.1% ・築10〜20年 戸建22.2% マンション33.0% ・築20〜30年 戸建20.7% マンション20.0% ・築30〜40年 戸建21.5% マンション16.7% ・築40年以上 戸建19.6% マンション3.2% やはり30年以上のクラスになると、建替えと] 大型リフォームの境目でもあり、高額大型リフォームの 発生もしやすいストックと言えます。 またマンションの場合、まだ古い物件は 多くはありませんが、建替えは発生しにくいため、 築30年以上の物件は、 リノベーション向きストックと言えます。 このストックは年々増加しており、 既に90万戸以上が当てはまります。 (情報提供:住宅産業研究所)