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消費増税対策、ネット集客で何ができるか

2018.12.10

すでに集客は増加傾向、年明けまでが勝負どころ

これまで2度にわたって延期されてきた消費増税が、今回は予定通り2019年10月1日に実施される見通しが高まっています。このメールマガジンが配信される12月10日時点では、住宅契約の特例期限である来年3月31日まで、残すところわずか112日しかありません。

テレビ番組や各種ニュースなどでは、住宅ローン減税の拡充や住宅エコポイント復活の可能性などを踏まえ「住宅購入を急ぐ必要はない」という論調も目立ちます。しかし、具体的な拡充策が現時点で明らかになっていないことに加え、住宅ローン金利や地価の上昇傾向などの現状や、購入を延期した際の家賃負担なども総合的に勘案すると、必ずしも先延ばしが得策とは言い切れないでしょう。


今のうちに決断したほうがメリットを受けられるというお客様も少なくないはずです。さて、気になるお客様の動向はどうでしょうか。住宅展示場協議会の集計によると、10月の展示場来場者数は前年同月比+12.69%で、9月に続き2ヶ月連続の2ケタ増を記録しています。8月までは前年比1ケタ増~1ケタ減で一進一退を繰り返していたのが、9月以降、明らかに状況が変わっているようです。メーカー・ビルダー各社へのヒアリングでも、エリア・集客方法によりばらつきはあるものの、ここ1~2ヶ月で集客が伸びてきたとの声が目立ちます。政府が増税実施の方針を表明した10月15日以降は、さらにお客様の動きが活発化しているようです。最終的な駆け込み受注がどれだけ発生するかは未知数ですが、増税を見越したお客様の動きがあることは、間違いないと考えて良いでしょう。

ネットでの集客活動は「今が買い時」 訴求だけではなく、プロ目線での情報提供を

ネット上でのお客様の動きも活発化しており、11月以降は資料請求・来場予約などの反響が伸びている会社が多いようです。住宅会社のホームページでも、「増税前の家づくりはお早めに」というメッセージを発信するケースが少しずつ増えてきました。ブログやコラムで家づくりと消費税の関係を詳しく解説する会社、トップページの最上部で大々的に増税を訴求する会社、増税前の来店を促進するキャンペーンを実施する会社など、さまざまなアプローチが行われています。お金のことに敏感な若年層・一次取得層をメインターゲットにする会社であれば、このような発信は、積極的に行うべきでしょう。ただし、気をつけておきたいのは、ただ「今買うべき」だけを発信する買い煽りに終始するのではなく、プロ目線での適切な情報提供を行うべきであるということです。


住宅購入の検討をスタートしてネット上で情報収集を行っているお客様は「消費増税すると家も値上がりしそうだ」という漠然としたイメージは持っていますが、具体的な注意点は理解していないケースがあります(だからこそ情報収集を行っているのです)。かつ、前述の「急いで購入する必要はない」といった報道に触れている可能性もあります。このようなお客様に対して、ただ「今買うべき」のメッセージのみを発信しても、皆さんの会社への支持にはつながりにくいでしょう。増税による具体的な負担増加額・契約の特例期限といった基本的な情報や、「なぜ今購入するべきか」「3月に間に合わせるためには、どのように計画を進めればよいのか」など、お客様の疑問を解消する情報や、お客様にニーズがあると思われる情報を、プロの視点で丁寧かつ具体的に説明し、お客様に気付いていただくことが重要です。お客様に対して正しい情報を伝え、判断材料を提供することは、住宅のプロである皆さんにとって大切な役割の1つです。有益な情報の積み重ねは、ファン(=有力な見込み客)の獲得にもつながります。そして自社ホームページは、格好の情報発信の場、ファンづくりの場と言えるでしょう。


(情報提供:住宅産業研究所)

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