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諦めが存在している事実

2017.10.16

ナックの松田です。少し前のメルマガで、私が足をケガした話を書かせて頂きました。まだ、完全には治ってませんが、会社に復帰し、私生活でも元通りの生活を取り戻しつつあります。メルマガを読んで頂いてる方々から、、、

別件でお電話などを頂く際に、足、大丈夫?とお声がけくださることが、失礼ながら、思いのほかたくさんあり、改めて、、、ご心配をお掛けし申し訳ないという気持ちととても、ありがたいという気持ちで、復帰後の日々を過ごしております。

やってみないと分からないこと。


冒頭でも、書かせて頂きましたが、8月の末に足をケガしまして、入院、手術、療養を経験しました。


今までの人生で幸いにして、大きな病気、ケガをしたことがなく、今回のケガで本当に大変だなと思うことが、たくさんありました。特に、1番苦労して、大変だったのが、移動です。


普段、何の気なしにしている、移動ですが、ケガをすると、こんなにも大変で、ツライのか(゚д゚)!と思い知らせれました。。。


というのも、ケガをしてから、、、右足を地面につけない状態で、松葉杖での生活となり、松葉杖を与えられ、病院で軽く練習した時には、全然気にならなかったのですが、いざ、一緒に生活してみると、手のひら、手首、脇、肩、ケガしていない方の足に、ものすごい負担がかかることが分かりました。


外出はほぼできないので、家の中を移動するだけなのにです。(自分の体重のせいもあるかもしれませんが・・・)


個人差はあると思うのですが、私の場合、負担というのも、とにかく痛いんです(T_T)
特に全体重がかかる、手のひらが痛みはじめてからは、移動するたびに、痛みの上に痛みが重なり、ずっと、耐えながら移動していました。


そして、この痛みに加え、もうひとつ大変だなと感じ気づいたのが、「世の中、意外と段差や障害が多い」これも、普段、感じたことがありませんでしたが、松葉杖生活をしていると、ちょっとした段差や傾斜が、障害に変わります。


階段、排水口の溝、湿ったマンホールや排水口の蓋、デコボコになったアスファルト、道路と敷地の間の段差、外だけでなく、家の中でも、敷居、幅木、カーペット、バス・トイレマット、スリッパ、布団、イス、子どものオモチャ、などなど、思いもよらない物に、杖が引っかかったり、滑ったりと何回も転びそうになり、これも、慣れるまで、苦労しました。


1週間の自宅待機を経て、手術のため入院した時には、私専用の車椅子を貸与され、手も、足も痛くならないし、めちゃくちゃスムーズに移動ができることに、安堵もしましたが、車椅子は、、、松葉杖よりも段差や傾斜が大変。


本当に、少しの段差でも、乗り越えるためには、結構、力を使います。車椅子、松葉杖で、生活してみて、今まで気づいたことのない世界を、感じた気がします。


バリアフリーという言葉が、こんなにも身にしみると思いませんでしたし、この大変さは、やってみないと、本当に分からないことだなと、文字通り痛感致しました。

考えてゾッとしました。


合わせて、このケガ生活の中で、考えてゾッとしたことがありました。あれ、この状態で、もし今、地震とか災害が起こったら、逃げられるのかな?と・・・。


正直、松葉杖でも、車椅子でも、1人で避難するのは難しいと思います。実際に、要介護高齢者やその家族からは、火災・震災等の避難を必要とする状況に陥った場合、「避難する方法が分からない」「もう逃げられないからあきらめる」といった声が多く聞かれているそうです。


初めて、こういう実状を知り、具体的な避難方法などを調べていると、ある画期的な装置を作っている会社が、目に止まりました。その会社は、長野県にある株式会社JINRIKI(ジンリキ)という社名で、車椅子に取り付ける装置を作っています。


映像で見たんですが、この装置がすごいんです。この装置を車椅子に、装着することにより、芝生や土の路面、砂利道や積雪時、砂浜、普通に考えて移動が困難な場所でも、車椅子を動かすことができるんです(゚д゚)!


装置の計上は、パイプを組み合わせU字形の棒状にし、これを、車椅子の前輪部分に装着します。そうすると、見た目は、リヤカーのようになり、車椅子の前輪を浮かしながら、引くことができます。これだけで、劇的に、車椅子の機動性が変わります。


あまり、力を使わなくても誰でも容易に引けるので、ご高齢の方が坂道で人を乗せた車椅子をらくらく引けたり、車椅子を引いて、登山をする姿は、結構、衝撃でした。


この装置を体験した方のコメントが印象的で、車椅子で出かけるには、移動できるか下調べを入念にし、難しいそうなら、諦めるしかなかった。でも、これなら、どこでも行くことができる。


生活の上で、行動するには移動が伴います。この移動ができないと行動ができず、とても、ストレスを感じます。こういう部分に多くの諦めが存在していることは事実で、生活だけでなく生命の危機にも、同様の諦めが存在します。


これを、解消する方法のひとつとして、多数の自治体、企業から、注目を集めています。超高齢社会を迎えている日本では、バリアフリーはこれから、今以上に重要度が増してくると考えられます。


なぜ、重要なのか?そこに、諦めが存在すること。
こういった、本質の部分を見つめ直すことが必要と感じました。

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