「安かろう悪かろう」と思われないために必要なコト集客・マーケティング,心理学
ナックの松田です。突然ですが、、、皆さま、格安航空会社いわゆるLCCを利用したことはありますか?私は利用したことがないのですが、メルマガは購読してます。
LCCのメルマガはSALEの案内がメインとなり、行く気がなくても、ちょっとワクワクしてしまう内容が、書かれています。例えば、、、
『東京⇒沖縄 2,890円』
『東京⇒奄美大島 2,890円』
『東京(成田)⇒台北 3,000円』
え?在来線で特急とか使ったときよりも安いんですけど(汗)
国内の実家に帰省するのに、倍以上の新幹線代をかかるな・・・とは、思いつつこの低価格はとても、魅力的だなと思いながら、想像を膨らませています(^◇^)
格安航空の普及率
日本国内でも活発に展開するLCC各社。2015年にLCC国内線を利用した人の割合は、22.5%、前年比6.7ポイント増、特に18歳から29歳までの利用率が大きく上昇しているようです。
この結果を少し、別の角度から見ると、約8割が他のLCC以外の航空会社を利用していることになります。圧倒的な低価格に関わらず、なぜ、約8割の人がLCC以外を多く利用するのか。
この理由として、LCCのイメージの部分がよくあげられます。
LCCの飛行機は40年前から世界の空を飛び続けています。ですが、、、「リスクが大きいので使いたくない」「安全面での不安があるから乗りたくない」という、安全面を気にする利用者の声が、根強くあるようです。
この安全性の部分、しっかりみてみると、LCCでも大手航空会社とほぼ変わらない言われています。パイロットや乗務員は、国家が認めた資格を持ち、しっかりと訓練を受けています。もちろん、LCCであろうがなかろうが、基準が変わることはありません。
また、LCCには新型機も比較的多いため、安全性が極端に劣ることはないと考えられます。
もうひとつ、安全には問題なくても、この不安を増長させる要員があります。それは、LCCの強みでもある、圧倒的な低価格という部分です。
「こんなに安くて本当に大丈夫?」「価格の分、どこかで手抜きをしているのでは?」ここについても、LCCでは、様々な場面でコストが削減されています。
それは安全性の部分ではなく、機内食などのサービスを有料化。食べ物だけではなく、飲み物、毛布、機内での映画等のエンターテイメントも有料。また、荷物の重量も制限されているため、規定された重量を超えると追加代金が求められます。
サービス部分のコストカットを徹底的に行うことが低価格の理由のひとつです。
つまり、安全性やサービスにも問題はないけど、マイナスイメージの定着が、LCCの普及率に影響を与えているんですね。
これは、負の連鎖となり、マイナスイメージがあるから利用率が伸びない。利用率が伸びないとLCCを使った人が多数を占めるので、感想や口コミが少ない。少ないと、あまり人気がないのではととられ、悪いうわさが広まりやすい。こういった部分を挽回することは、とても困難です。
逆に、大手航空会社は、安全性や信頼性のイメージをしっかりとキープもしくは、向上させていくとに注力します。それが利用率につながるからです。
LCCの発展はこの、安全=高額というイメージを覆すことがポイントですね。こういった課題を解消するため、マーケティングやブランディングが重要になります。
未知なるものを疑ったり、避けたりする
マーケティングやブランドイメージは重要ですが、これを行う上で、無視できない、そして知っておきたい本能的な部分から起こる消費者の行動があります。
消費者には「ネオフォビア」という行動が見られます。「ネオフォビア」とは、未知なるものを疑ったり、避けたりする現象のことです。
消費者のこのような反応は想像以上で、ある調査によると、たとえ明らかな欠点があっても、また、状況次第ではリスクを被るかもしれなくとも、消費者は自分が知っているブランドを選択する傾向があるといいます。
航空会社の例で言えば消費者は社名を知っている航空会社の方が、聞いた事のない航空会社よりも安全であると信じやすいということです。
つまり、消費者にとって認知度はリスクよりも強力な判断要因であり、商売をしていくうえで、消費者に会社、商品をどれだけ認知してもらうかが信頼、信用につながる第一歩になるということです。
大きい会社だから任せても安心というイメージやブランドも、始まりは、消費者の認知からです。もちろん、大手企業はブランドにあぐらをかいているだけではなく、このブランドを維持するために、いいかげんな仕事はしません。
ですが、中小企業でも規模は小さくても誠実なサービス、確かな技術力、大手企業よりもきめ細かい対応魅力をもった会社がたくさんたくさんあります。
こういう魅力を伝えるための戦略をもち、認知してもらうことが、特にこれからの時代とても重要になってくるのではないでしょうか。