「点」ではなく「線」で考える営業・接客,コミュニケーション
ナックの松田です。
先日、ある携帯電話にこんな電話がきました。
相手:「こんにちは。結婚式場の○○です。松田様、そろそろ結婚記念日ですよね(^^)。当日のご計画はもうお済みですか?」
私 :「・・・え~!もちろん、ただ平日だし、まだ子供も小さいので今年は、家でお祝いしようかと思ってます。」
~中略~
相手:「そうで御座いますか(^^)お子様が小さいと
外で食事するのも大変ですもんね」
「お子様が成長は楽しみですよね!」
「松田様の人生のイベントに、
私どもでお役にたてることが御座いましたら、
お手伝いさせて頂きますので、
いつでもお申し付けくださいね」
「それでは、失礼致します(^^)」
この状況を整理しますと、
相手は、2年前に結婚式を
あげた結婚式場からでした。
そして、私は、1週間後に
2年目の結婚記念日を
控えており、
もし、結婚記念日に
食事などをするなら、
思い出の場所での食事などは
いかがでしょうか。
という内容でした。
■ OBをターゲットにした、ただの売り込み?
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突然の電話で、私は、
もちろん忘れては
いませんでしたが・・・(汗)
特に何か考えていた訳では
なかったので、
焦って変な汗が出てきました(笑)
この結婚式場には、
江戸時代から続く由緒ある
日本庭園を眺めながら、
食事できる料亭やレストランがあります。
夜はライトアップされますし、
雰囲気としては最高ですから、
確かに記念日にはピッタリの場所です。
奥さんに聞いたら、
「あ~前から、クリスマス、バレンタインとか
結構、メールで案内きてるよ~」
と、以前からちょくちょくアプローチは
あったみたいです。
このアプローチの内容だけ考えると、
平日で来店者数が少なそうだから、
OB客をターゲットに集客をかけたいという、
いわば、売り込み、営業ととれますよね。
でも、2年経っても、
売り込み、営業のようなアプローチを
してくる、一見、しつこく思えるような、
電話が、私と奥さんは、
実は、全然、嫌じゃないんです。
むしろ、
どんどんしてくれと歓迎しているんです。
どうして、歓迎しているかというと、
何年経っても純粋に私たちのことを、
気にかけてくれていると知っているからです。
■ 「生涯顧客化」という視点
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こう思う理由として、
当時、
式場の選定時に出会ってから、
打合せ、式当日、式のその後、
全ての対応に、
私たちが
大変、満足していたからです。
満足の理由の8割くらいを占めるのが、
働いている全ての従業員の方々の対応です。
その式場は、平日、休日、昼間、夜、関係なく
全ての従業員が最高のチームワークで
ゲストのことを考えて動いています。
それは、結婚式が終わった後も、
OB向けの催しに参加すれば、
「お帰りなさいませ」と迎えてくれ、
当時と変わらない対応をしてくれます。
個人的に感動したエピソードは
たくさんありますが、
長くなってしまいますので、
また別の機会に書きたいと思います。
こういった経緯で、
私と奥さんは、この式場からの、
売り込み、営業のようなアプローチを受けても、
何年経っても、私たちのことを親身になって、
考えてくれていると感じてるんです。
実際、本気で親身になって
相談にのってくれますし、
その姿にますます、
ファンになってしまいます。
どうして、こんなに親身になれるのだろうと、
気になり調べてみました。
この式場には会社として、
「生涯顧客化」
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顧客と一生つながり続けるという決意を
社内外に宣言し、そのための組織をつくり、
個々のお客様のストーリーに寄り添い続ける
という統一された視点をもっていました。
この視点のもとに、全ての従業員が、
ひとつひとつの出会いや接客を、
その場だけと考えるのではなく、
お客様との一生のつながりと捉える姿勢で、
接客や対応をしているんです。
個人的な感想ですが、
だから、電話でのアプローチだけでも、
やけに説得力を感じるのかもしれません。
これは、
営業を「点」ではなく「線」で考えると
言い換えられます。
今日は結婚式場の話でしたが、
もしかしたら、住宅営業でも同じ捉え方が、
できるのではないでしょうか。