新たな形の差別化商品・トレンド,集客・マーケティング,経営・人材育成
ナックの松田です。
フラット35の5月適用金利が過去最低を更新して、1.08%となりましたね。
本日は、歴史的にみても超低金利の時代をひとつの例に顧客の心理についてお伝えしたいと思います。
■ 差別化が難しい業界
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ここまで住宅ローンの金利が下がると、
各金融機関も金利だけでの差別化は難しくなります。
各金融機関が提供する、住宅ローンの最近の特長として、
低金利+付帯サービスの組み合わせが、多くみられます。
付帯サービスの例として、
・団体信用生命保険だけでなく3大成人病を含む
8疾病保障が標準で備えられている
・ネットショッピングで獲得できるポイントが上乗せされる
・震度6強以上の地震が発生したら5万円の地震見舞金が出る
地震補償が付いている
・家事代行サービスや病児保育に使えるクーポン券が付いてきたり
・スーパーでの買い物が割引になる
低金利が続く中、各金融機関が、
他社との差別化を図っている証拠のようにも感じます。
住宅ローンの例をあげましたが、
同じようなことが他の業界でも起こっています。
電力自由化により、注目度も高い電力業界でも、
電力の販売、安売りでは収益は確保できない。
よって、他社との差別化も
難しい状態といわれております。
ですから、インターネット回線のセット割引などの
サービスを打ち出していますよね。
もう一つ、携帯電話業界も、
取り扱っている機種、料金プランは、
大手3社ほぼ横並び状態にあります。
合わせて、格安スマホを扱う企業が次々登場し、
市場競争はますます激化しております。
使用期間に応じてポイント還元率が高くなるなど、
やはり、本業に以外の部分で
様々なサービスの拡充を図っています。
これは、各業界、本業だけでの差別化が難しい、
付帯サービスで違いを図っているとみてとれます。
■ なぜ、差別化を図るのか?
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差別化の目的は、シンプルに、
消費者に選ばれること
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ですよね。
売り手側も、消費者に選ばれるよう、
他社との差別化を図りサービスを打ち出します。
売り手側の企業努力や市場競争の結果、
消費者側に価格やサービスで還元されることは、
とても良いことだと思います。
ですが、付帯サービスの拡充により
他社との差別化を図った結果、
サービスの多様化により、
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内容が複雑化している傾向にあります。
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身近なところで、携帯電話、
特にスマートフォンのプランって
結構、複雑で何が正解か分からないという、
経験はありませんか?
こんな状況の中、
今の消費者側では「モノの必要性」、つまり、
どの商品が本当に自分に必要なのか見極められなくなり、
欲求が薄れてしまっているケースが多いようです。
差別化をするための、
「バリエーションの豊富さ」が逆に仇となり、
消費者に選ばれない理由になってしまっている、
ということです。
商品の種類・違いの情報増によって、
商品自体の選択にストレスを感じるのが
原因と考えられます。
こういった消費者の心理を踏まえた上で、、、
売り手側は今後、多様化、複雑化するサービスを、
いかに消費者に寄り添い、丁寧に分かりやすく伝えるかが
新たな形の差別化につながるかもしれませんね。