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スタッフブログ

相手の行動を「たった一言」で操ってみる心理学,コミュニケーション

心理学
コミュニケーション
2015.2.2

こんにちは。ナックの冨田です。
先日、全国のナックの会員工務店さまが一同に会する一大イベントを開催した時のこと。。。
住宅デザイン部門や顧客満足度部門など、各部門別に優秀な会員さまを表彰したり。著名人の方をお呼びして講演をしたり。多くの会員さまにご参加いただきました。

イベントの内容についても、私がステージに上がった時に披露した小ネタが見事なまでにすべったという大惨事は除いて、無事に終えることができました。

そして、参加された方々をお見送りをし、会場の撤収作業を全て終わらせて、、、


「おわった〜!」


と達成感に酔いしれながら
控室に戻っていく他のスタッフ。


「(勢いが足りなかったのかな)」


と、自分の小ネタの出来に対して
真剣に反省をしていた私のことなど、
知る由もないでしょう。。。


そして、帰り支度をするために
スタッフの控室へ向かいました。


控室に入ると、テーブルの上に
『大きな段ボール』が置いてありました。


その時は、まさかこの段ボールに、
一瞬で心を奪われてしまうなんて、、、


思いもしていませんでした・・・


■ 至って普通の・・・
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

早速、段ボールの中を覗いてみると、
お弁当が入っていました。


そういえば、多くのスタッフが、
イベントの準備から運営まで、
お昼を食べる間もなく走り回っていたので、
食べていない人もたくさんいたんでしょうね。


思いのほか、お弁当が残っていました。


スタッフの中には、
お昼も食べていない人もいたので、
このお弁当も、持って帰ったり、その場で食べたりと、
すぐに無くなるかなぁと思っていました。


しかし、、、


想像していたよりも、お弁当が減っていきません。


控室に戻ってくるスタッフは、
段ボールの中を覗いてお弁当を確認して、
お弁当を手に取るのですが、そのまま、
そっと段ボールに戻していきます。


次のスタッフも・・・


そのまた次のスタッフも・・・


お弁当の存在は確認しているんですが、
お弁当を持っていくスタッフはあまりいません。


その理由を少し考えてみました。


確かに、時間的にも夜だし、
家に帰ればご飯がつくってある人もいるだろうな。。。


方や、一大イベントが終わった後だし
弁当で済ませるのではなく、ぱぁっと、
飲みに行きたい人もいるだろうな。。。


それに、見た目にも、
そこまで食べたい!と思えるような
豪華なお弁当でもないしな。。。


あれやこれやと
お弁当が減っていかない理由を
頭の中で考えていました。

と、そんな時でした。

あるスタッフが、
そのお弁当が入っている段ボールを見て、
“衝撃の一言”を発したんです。

■ 一瞬で心を奪われた“ある言葉”とは
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


「えっ、この段ボールに・・・」

「“宮内庁御用達”って書いてある」

その瞬間。


まわりにいたスタッフが
パッ!とその段ボールのほうへ振り向きました。

「えっ、本当に!」

「宮内庁御用達って言われると
 美味しそうに見えてくるなぁ」

今までの反応が嘘のように、
“宮内庁御用達”の言葉に一瞬にして
心を惹かれるスタッフ。


そして、そのあと、
控室に戻ってきたスタッフに、

「この弁当、宮内庁御用達だって」

と声をかけると、高確率で、
お弁当が段ボールから減っていくんです。

いや〜、
人って単純な生き物なんだなぁ
と改めて感じさせられた出来事でした。。。


■ 言われた通りになってしまう!?
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

今回のこの出来事ですが、
物事の一部を見ただけで
その一部分が表現されるような名称をつけて、
それがその物事の全てだと決めつけるような、


「ラベリング」


という心理効果が働いたと言えます。

ちなみに“宮内庁御用達”と言っても、
昔は宮内庁からの認可があって、はじめて
宮内庁御用達と謳えていたみたいですが、
今は認可制ではなくなり、単に、宮内庁が
一度でも購入したことがあれば謳えるそうです。


このお弁当の運営会社は、
自社のお弁当をより美味しく食べてもらうために
最大限にその“ラベリング”を使っているんですね。


この“ラベリング”は、
良くも悪くも、テクニックのひとつとして
コミュミケーションの場でよく使われています。


分かりやすい例でいうと、、
勉強をしない子供に対して言い聞かせる場合。

「あなたはいつも遊んでばかりで・・・」

「他の友達はちゃっとやっているでしょ」

というと、
言われた本人からすると、

「自分は遊んでばかりの人間なんだ・・・」

「他の友達と違って自分はちゃんとしていないんだ・・・」

というように、
ラベルを張られた通りの人間になってしまったり。

ですので、

「あなたはもともと頭がいいんだから・・・」

「いつも勉強を頑張っているね」

というような肯定的な言葉を添えて
話をしてあげると、その言葉の通りに
自分を振舞おうとするものです。


これは家庭においても、
もちろん仕事においても大切です。


社員を話をする時や、
お客様と接客をする時など。


あなたの社員やお客様に、
なってほしい姿をイメージしながら、
その姿として“ラベリング”をしていくと
結果も変わってくると思います。


いつも、ネガティブな言葉ばかり
発している方は特にこの、

「ラベリング」

を意識をしてみると
いいかもしれませんね。

PS.

ちなみに、

宮内庁御用達と聞いて
騒いでいるスタッフを尻目に、

「いや〜、人って単純な生き物だなぁ」

と、いたって冷静に、
他人事のように振舞っていた私ですが・・・


宮内庁御用達の弁当だと騒ぐ前から
すでにお弁当をキープしていたことは
言うまでもありません。

しかも2個ほど。


美味しくいただきました(笑)

工務店MBA事務局
冨田泰司

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