今回は、心理学の要素が入っています。ちょっと考えてみてください。マインドセット
とある、アメリカのレストランでのこと。
このレストランではお客様にサービスとして
キャンディをあげているのですが、
キャンディの渡し方を変えることで、
お客様からもらえるチップの額に違いは出るのかという実験をしました。
1.レジの前のかごにキャンディを入れて、
お客様に勝手に持って行ってもらう。
2.お客様に伝票を渡す前に、キャンディを1個渡す。
3.お客様に伝票を渡す前に、キャンディを2個渡す。
さて、この3つのキャンディの渡し方の違いによって
チップ額はどのように違ったでしょうか?
結果は・・・
キャンディを勝手に持って行ってもらう(1)
と伝票と一緒に1個キャンディをあげた(2)
ではチップ額は3.3%増えました。
そして、伝票と一緒に2個キャンディをあげた(3)のチップ額は、
(1)と比べて14.1%もの違いがありました。
キャンディを1個渡したら3.3%増え、
2個にしたら6.6%になるわけではなく、
14.1%もアップした、という結果です。
さらに、この実験は続きます。
キャンディを2個あげるのは変えずに、
渡し方を変えてみる実験もしました。
4.1個キャンディをテーブルでお客様に渡した後、
いったんテーブルを離れるそぶりを見せてから途中でわざわざ戻ってきて、
もう1個のキャンディを渡す。
その結果は・・・
チップ額は23%も多くなったんです。
日本ではチップをあげる風習はありませんが、
もし、あなたがお客様の立場だったとして、
ウェイターにチップをあげるとしたら
(4)の渡され方が一番チップをあげたくなるのではないでしょうか。
わざわざテーブルに戻ってきてくれてまで、
さらに1個くれるので特別感がありますよね。
ウェイターの予想外の行動に対して特別なことをしてくれた、と感じますね。
この特別感が、チップの金額が増えた大きな理由となっています。
この実験・事例から何が言えるか?と言いますと、
何かをプレゼントしたり相手に何かを渡すときは
「特別感」が伝わるように渡し方をすこし工夫するだけで相手は喜び、
好意的になってもらいやすい。ということです。
この特別感は、プレゼントをあげるときに限らず、
接客の最中やプラン・金額の提示のときなど
単純に演出を変えるだけで大きくお客様の反応が変わります。
さて、あなたはお客様に対して特別感を持ってもらうために
もっと工夫できることはありませんか?
特別感は、しっかりと自分のことを見てくれている
と思ってもらうための武器になります。
人は、施しを受けたときに何らかのカタチで施し返してあげたいと
無意識に思うものです。
いわゆる、返報性の法則を意識してみてください。