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「2022年を振り返って~市場編~」業界ニュース

業界ニュース
2023.1.10

持家は単価上昇、建売は失速、貸家は回復の傾向


2022年の住宅市場を利用関係別に振り返っていきます。
持家は資材高による価格上昇が余儀なくされ、勝ち組の中には、
付加価値向上による単価アップを行った会社が目立ちました。

セキスイハイムは棟単価の上昇により増収を達成しています。
特に、年間270日分の電力を再生可能エネルギーで賄う商品
「スマートパワーステーションFRグリーンモデル」の受注棟数は3.3倍の1,300棟に拡大したと言います。
電気代の高騰が追い風になったこともありますが、
価格に対して適切な付加価値があることが棟数拡大の理由と言えるでしょう。


茨城県神栖市のマツシタホームは、1棟単価の上昇により、
ウッドショックの影響から回復を遂げています。
標準仕様にダブル断熱、全館空調、自動清掃型の浴室等々の
アイテムを盛り込むことで、値上げ以上の付加価値を創出し、
顧客からの納得を得ています。


建売市場は2021年度までは好調で、
21年度は分譲大手の多くが過去最高益を達成しています。

2022年度はそこから反転。

建売市場は鈍化し、需要一巡と土地価格高騰もあり、失速を始めました。
それまで売り物件が不足していたという状況から、やや在庫過剰へと変化してきています。


建売最大手の飯田グループも販売在庫は増加に転じたものの、販売棟数は失速しており、
第Ⅰ四半期(4~6月)の販売は1万棟を割りました。
利益についても、資材高・地価高騰の影響が出始め、減少の傾向にあります。
既に発表になっている上期決算では、大幅な減益となっている会社が散見されます。


一方、貸家市場は回復の傾向にあります。
貸家は長い期間着工を減らしていましたが、2021年度はやや回復。
2022年度は中高層貸家を中心に着工を増やし始めました。
貸家は資材高の値上がり分を家賃に転嫁することが可能なため、
戸建よりも価格上昇の影響を受けにくいことも、好調の一因と言えそうです。


建売市場・貸家市場のように、現在の住宅業界は、世界情勢とともに先行きが読みづらく、
かつ、好・不調の波が大きい市場となっています。
注文、建売、賃貸、土地、リフォーム、異業種への参入など、
事業を多角化し、収益の柱を複数持つ会社も増えてきており、
そのことは経営においてより重要になってきています。

消費者動向と、それへの対応


建築費用の高騰、エネルギー価格の上昇、物価高、
上がらない賃金…消費者にとってマイナスとなる
トピックが目立った2022年。


内閣府による消費動向調査結果によると、消費者態度指数を構成する
各消費者意識指標の全ての項目において、2022年9月から減少を続けています。
参考までに2022年11月の動向を前月差で見ると、
「雇用環境」が▲1.9pt低下し32.4。

「収入の増え方」及び「耐久消費財の買い時判断」が
ともに▲1.1 pt低下し、それぞれ34.2、21.4。

「暮らし向き」が▲0.8pt低下し26.5となっています。

また、「資産価値」に関する意識指標は、前月差1.0pt低下し34.0です。


消費者態度指数の動きから見た11月の消費者マインドの基調判断は、
弱まりが著しく、下方修正も行われています。


このような状況の中で、消費者の購買意欲をいかに喚起するかは大きな課題となっています。
それに対しての一つの訴求方法が、動画コンテンツの利用です。
もはや第2のテレビとなりつつあるYouTube、
年齢問わず利用率の高いInstagram、若年層に人気のあるTikTokなど、
気軽に見ることができ、視聴の頻度も高いこれらのコンテンツを使用し、
どれだけフックを作れるかが集客の要となってきています。


実際、住宅業界でも動画コンテンツの利用が進んできています。
中でも現在、「TikTokを開始するか悩んでいる」という住宅会社は多いように感じます。
岩手県の「日盛ハウジング」はTikTokを活用しており、そのフォロワーは14万人。
アカウントにイベントやHPのリンクを貼ることで、来場予約につなげています。


日盛ハウジングはルームツアー動画を投稿する住宅用のアカウントと、
社員紹介などを行うスタッフ用アカウントの2つを運用しており、
アカウントを分け、投稿する動画のジャンルを揃えることで、
統一感を出し、類似の動画に飛びやすくしています。
運用初期は1つのアカウントのみで、フォロワー、再生数の伸びに苦慮したそうですが、
このアカウントを分けるという工夫を行ったところ、どちらも増加を始めたと言います。


なかなか終わらないコロナや戦争、2023年も先行きが見えづらく不安な状況ではありますが、
デジタル化が巻き戻るようなことはないと考えられます。
常に消費者の感度に敏感でいて、流行に乗り遅れない提案を行っていきたいところです。


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