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「新コンセプト分譲地で顧客掴む首都圏ビルダー」商品・トレンド

商品・トレンド
2022.8.8

コロナ禍では、感染予防やテレワーク等、
新たなニーズが生まれ、
「すぐに住める」分譲住宅の需要が急拡大しました。

ウィズコロナの暮らしも3年目を迎え、
販売価格もじわじわと高騰を続ける
足元の状況としては、需要に一服感も見られます。


しかし
付加価値の高い街づくりをしている分譲地では、
今もなお高い倍率で申し込みが殺到するなど、
活況を呈しています。


今回は、そうした街づくりの取組みをご紹介します。


住宅を買うと「農業体験」が付いてくる?


まず紹介するのは、
埼玉の有力分譲ビルダー ポラスグループが、
さいたま市緑区で手掛ける、
全51区画の分譲地
「北浦和みのりプロジェクト」です。


同社が手掛けてきた分譲地の中でも、
最寄り駅から徒歩40分という
交通利便性が良好とは言えない立地における
プロジェクトですが、強みである企画力を活かし、
発売後は最高倍率5倍の
物件が現れるなど反響は上々とのことでした。


キーワードは「農業」で、
分譲地から車で5分ほどのところにある
1,200ha以上の農地「見沼田んぼ」に着想を得ました。


この農地は江戸時代に開発され、
首都圏では最大級と云われています。


この分譲地におけるコンセプトは

「居・食・住を楽しむ暮らし。」です。


「居」については、
自然豊かなエリアということで、
各住戸に家庭菜園ができるポタジェや
実のなる木を植えたりしています。


顧客の中には田舎のスローライフを
味わいたいという方もいたようです。


「食」においては、
見沼田んぼで農園を経営している事業者とコラボし、
農業体験やワークショップなどを開催するほか、
農園で採れた野菜をおいしく食べられる
レシピ情報なども提供する予定です。


「住」では、
木パネルを内装材として使用するなど、
自然素材を多用しています。


分譲地内の住戸の仕様としては、
敷地面積が110~115平米。
延床面積は90後半~110平米。
駐車場は各住戸2台分を用意しています。


駅から遠い物件ならではと言えます。
また、家庭菜園ができるポタジェも設えました。


価格帯としては2,980~4,850万円です。


そして、3月に発売以来、
契約状況は好調です。


7月上旬時点で未販売物件含め、
51区画中、42区画に既に申込みが入っています。


顧客の属性としても、
遠方のユーザーが増えているとのことでした。


コロナ禍前に近隣で販売した分譲地においては
分譲地があるさいたま市緑区内の住民が46%でしたが、
今回は21%まで縮小。


そのほか、川口市など埼玉の県南エリアの
住民が60%、東京など県外からが19%とのことです。


すべて平屋のまちづくり


次に紹介するのは、
「平屋」にフォーカスした分譲地です。


この取り組みを推進しているのは
千葉のデベロッパーである拓匠開発。


同社は1988年に土地造成事業で創業して以来、
住宅会社に土地を卸していましたが、
2000年代初めごろから自社でも住宅販売を開始。


その後、住宅事業が軌道に乗ると
同社の年商は60億円を超え、
コロナ禍も好調に推移しています。


分譲住宅事業は基本的には
千葉市内をメインエリアとしています。


同社の事業テーマの一つに
「ワクワク」があります。


本社近くの千葉公園にて
毎年6月に開催される地域イベント
「大賀ハス祭り」において、
同社が主催しているアートフェス
「YohaS」も、そうしたワクワク創出の一つです。


2018年にスタートし、
今年は数万人に上る来場がありました。


年々地元企業の協賛も増えており、
地元住民だけでなく、
企業からも愛されるイベントとなりつつあります。


分譲地についても、
ただ住宅を建てるのではありません。


分譲地内の共用道路を
インターロッキング仕上げにするなど
「ランドスケープ」や「街並み」を
徹底的に作り込むことを重視しています。


この数年で特に反響が大きかった
プロジェクトの一つは2021年3月に販売を開始した
「オオソラモ土気」でした。


JR外房線土気駅から徒歩で9分という好立地で、
総戸数51戸全てが平屋という分譲地です。


土地造成段階から反響は良好で、
建物着工前から契約となる区画もありました。


分譲地の見どころの一つは、
街のランドマークであるモミの木です。


高さ12mのモミの木は、
12月には大きなクリスマスツリーとなり、
住民を楽しませてくれる一つの仕掛けとなります。


建物のプランニングとしては、
玄関入ってすぐに手洗いができる
スペースやワークスペースを設けたほか、
庭を充実させた住戸も用意しました。


販売価格は3,000万円台中盤で、
顧客の多くは30代前半の若いファミリー層ですが、
地域住民だけでなく、
都内や神奈川在住者もいたようです。


拓匠は、
過去に分譲地プロジェクトで
グッドデザイン賞を受賞したこともあります。


2021年までの受賞数は累計10件に上り、
2022年についても
「オオソラモ土気」で受賞を狙うとのことです。


(情報提供:住宅産業研究所)

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