地場工務店のブランディング営業・接客
「ブランド化したい!」よく工務店社長から聞く言葉です。
ブランド化とは、どんな状態のことを言うのでしょうか?
「ブランド」と聞くと、カッコイイ、値段が高い、
などのイメージを持つ人がほとんどだと思います。
では、
あなたが提案する住宅のデザインをカッコよくすれば、
ブランド化が成功したと言えるのでしょうか?
あなたが提案する住宅の価格を上げたら、
ブランド化が成功したと言えるのでしょうか?
違いますよね。
どんな状態が「ブランド化された」状態なのか?
「自社ブランディングの実現をお手伝いします」
と言っているコンサルティング会社はありますが、
その中身を見てみると、ほとんどは結局、『広告への投資』です。
でも、ブランディングできる程の広告費を投資できる住宅会社は
限られています。たとえSNSを活用したとしても、
費用は抑えることができますがブランド化は出来ません・・・。
では、どうすれば良いのか?
ブランド化の方法について教えてくれるコンサルティング会社は
ありません。ですので、ここで分かりやすい指標をお伝えすると・・・
「地域シェア」と「知名度」です。
●地域シェア
商圏の着工棟数に対するシェアを伸ばすことです。
商圏としている都市の年間着工棟数が1,000棟で、
自社の受注数が20棟なら、地域シェアは2%になります。
シェアが高まれば、おのずとブランド化されていきます。
「ブランド化」を目的にするのではなく、
「地域シェア獲得」を目的にして、
まずは地域シェア2%を目標にすると良いと思います。
●知名度
商圏の人たちにどれほど認知されているかを示すものですが、
どうやったら「知名度がアップした」と言えるのか判断の
基準があいまいです。社長が満足できるまで知名度を上げられる
ほどの広告費を投資できる住宅会社は限られています。
というか、無理な会社がほとんどですよね。でも、知名度アップは
「広告への投資」の問題ではなく、「マーケティング」
で解決できるものです。
つまり、受注戦略しだいで知名度アップは可能だということです。
「ブランド物」と言えば、服、バッグ、財布などのファッション
を思い浮かべる人が多いでしょう。たとえば、
ブランド物バッグのメーカーを1つ思い浮かべてみてください。
そのバッグは、きっと数十万円~百万円くらいするかもしれません。
果たしてそんなに材料費が高いのでしょうか?
他のどのバッグよりもモノが優れているのでしょうか?
違いますよね?きっと他のカバンメーカーも、
同じ素材を使えば同じモノを作れるはずです。
でも、同じモノを作ったからといって「ブランド化できた」とは
ならないはずです。それが売れて、同じ物を持ちたいと思う人が増えて、
知名度が高まってはじめて「ブランド化できた」と
言えるのではないでしょうか。
結局、ブランド化とは・・・
もうお分かりかもしれませんが、ブランド化とは結局、
「売ること」です。性能や機能ではブランド化できないため、
付加価値を高めて販売(契約)することです。
地域シェアを獲得すれば、おのずとブランド化されるのです。
性能や機能・デザインなどの『モノ売り』ではなく、
家づくりの価値観やコンセプトなどの『コト売り』
を強化するとブランド化に近づきます。
お客様は高級ブランドバッグが欲しいのではなく、
「そのバッグを持っている自分」が欲しいのです。
お客様は戸建ての家が欲しいのではなく、
「その家に住んでいる自分」が欲しいのです。
あなたの理念や価値観やコンセプトを情報発信して、
それに共感してくれるお客様を増やす。
付加価値が高い住宅を提案すると、
地域シェアを獲得できて知名度も上がり、
ブランディングできるでしょう。
ちなみに、地域シェアを取っても、
知名度をあえて上げないのも戦略の一つです。
「知る人ぞ知る会社」も付加価値を高めるための戦略になりますよ。