「レガシー」の意味。心理学
ナックの松田です。このメルマガを書く際、個人的に保存しているバックナンバーから、以前、どんなことを書いていたか、確認したりするんですが、去年の今頃の内容を見たら、嘘でしょ!?これって1年前なの?なんとなく、つい先日、書いた気がして、もう、あれから1年経っているのが、信じられない感覚に陥りました。今年は、思わぬ形で、感じてしまいましたが、1年があっという間過ぎて、驚きよりも、少し怖くなっています。。。
あっという間といえば、、、
15日の日曜日は、新国立競技場の竣工式が開かれました。記憶辿れば、総工費の問題で、安藤忠雄さんが、「なんでこんなに増えてんのか、分からへんねん」と述べられたり、文字通り紆余曲折、迷走する道のりでしたが、厳しいとされていた、36カ月の工期を達成し、工費も上限を下回ることと、計画段階の迷走からの巻き返しで、見事な施工管理で完了し、日本の建築技術の高さが、実証される形となったそうです。私にとっては、あっという間の3年ですが、携わった人々が費やした3年は、想像を絶する苦労があったのではと、考えてしまいます。様々な経緯を経て完成した、新しい国立競技場は、「杜(もり)のスタジアム」として建設され、日本の気候と風土に適した、伝統建築の特徴である軒庇を外周に設け、自然との調和を表現し、大屋根、軒庇、室内にも、積極的に、国産の木材の利用を図り、国内最大規模の8万席を誇りながら、全ての観客席から木の温もりが、感じられる日本らしいスタジアムに、なっているそうです。他にも、内部の温熱環境を、改善するための構造や設備が、備わっていたりと、機会があって、欲を言えば、ラグビーが見たいなと思いつつ、木の使い方や構造なども、実際に見てみたいと、とても、興味が湧いております。
どちらの意味の「レガシー」に、、、
当面は、来年に差し迫った、オリンピック、パラリンピックの開催が、最重要になりますが、その後についても、注目は集まっています。ただ、現状は、運営に公金を投入せずに済むよう、オリンピック後は運営権を、民間に売ることになっているようですが、その計画はまだ示されておらず、採算面で不透明な部分が多いのだとか。オリンピック、パラリンピックの話題の時に、しばしば、「レガシー」という表現が、「競技場や道路、経済効果、教育的影響など開催することでもたらされ、未来に良き遺産として残るようなもの作っていこう」という意味で使われています。とても、ポジティブで、良い表現だと思うのですが、ただ、この、「レガシー」という言葉が、実は、ちょっと曲者で、本来はネガティブな、意味合いを持たない言葉ですが、「過去から使われてきた古いもの」の意味から転じて、「時代遅れのもの」といったネガティブなニュアンスを含むことがあるんだそうです。オリンピック、パラリンピック関係者が、「レガシー」という表現を使う背景に、ネガティブな意味にならないようにという、戒めも込められているのかなと、深読みしてしまいます。「レガシー」というと、壮大なスケールをイメージしてしまいますが、自分が作るもの、仕事、与える影響でも、現状は至らないところばかりで難しいんですが、できるだけポジティブな「レガシー」で、ありたいと感じます。2019年の工務店MBAも残すところあと2回となりました。もう少しお付き合いいただけましたら、幸いでございます。それでは、今週はここまで。来週をお楽しみに\(^o^)/