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住宅会社が提案するVR住まいづくり商品・トレンド

商品・トレンド
2019.4.22

未来の家の実証実験始まる

前回は住宅業界に広がるIoT住宅の事例についてご紹介しました。今回は住宅営業の現場で使用されるVR(仮想現実)を活用した事例についてご紹介します。

VR体験で顧客の購買意欲が高まる


専用ゴーグルを装着し、そこに映された空間の中に没入する体験をすることができるVRは、ゲーム業界やレジャー施設等で普及し、多くの人に楽しまれています。また、その場にいながら別の空間に没入する体験ができることから、旅行業界や不動産業界では、ビジネスの現場でもVR技術が活用されてきています。VRを体験したユーザーへのアンケート調査によると、「VRを体験すると購買意欲が高まる」といった調査結果が出ています。

【VR体験ができた商品やサービスの、購入マインドの高まり度合】
(マクロミル調べ)

高まる   どちらとも言えない   高まらない

VR体験者  61.1%     28.2%        10.7%

VR未体験者 37.4%     39.4%        23.2%

全体    42.3%     37.1%        20.6%


インターネットリサーチ会社のマクロミルは、15~69歳の幅広い年代のユーザーを対象に、VRに関する意識調査を行いました。この調査では、「サービス・製品購入前にVRを体験した場合、購入マインドは高まるか」という設問に回答してもらっています。

調査の結果、「VR体験できたほうが買う気持ちが高まる」と思う人が17.5%、「どちらかといえば高まる」と思う人が24.8%で、合計すると42.3%のユーザーが「購入意欲が高まる」と回答しています。また、この結果を、VRを体験したことがある人と未体験の人で比較すると、体験者が61.1%、未体験者が37.4%となり、VRを体験したことがあるユーザーほどVRによって購入マインドが高まることを実感していることが分かります。


営業現場に続々と導入されるVRシステム


住宅営業の現場でも、これまで見ることができなかったものをVRでユーザーに体験してもらい、住まいづくりへの安心感や満足感を与える取組みを行っている会社があります。

熊本県のビルダー、リブワークでは、2017年よりVRシステムを使った住宅見学サービスを行っています。同社のVR住宅見学サービスは、ユーザーが一つの場所にいながら、様々な戸建住宅プランをバーチャル空間内で歩き回る疑似体験ができるというものです。従来、リビングルームの奥行きや吹き抜けの高さの違い等については、実際の建物がなければイメージしづらいものでした。そこでVRシステムを活用することにより、ユーザーは臨場感のあるリアルな疑似体験が可能となります。リブワークでは、同社の各営業所にVR住宅見学サービスのシステムを順次導入しているほか、ショッピングモールや大規模商業施設の狭小スペースにも設置しており、より多くのユーザーにVRを体験してもらい、同社との接点を作る機会を設けています。


富山県のオダケホームでは、商談客へのプラン提案の際にVRを使った提案が行われています。一般的なプラン提案の際には、平面のパース図や模型を用いて説明しますが、同社では壁・床・天井に3D-CADで描いたプランのイメージパースを映し出し、実際にパースに描かれた室内にいるような体験ができる「3D-CADバーチャルルーム」を活用したプラン提案を行っています。施主が実際に建てる家の完成形をリアルサイズで体験できることで、設備のサイズや内装等の色づかいがより具体的に分かります。また変更箇所をすぐに反映することができるため、仕様決めが進めやすくなり、引き渡し後にイメージが異なることでのクレームの発生も防いでくれるということです。


(情報提供:住宅産業研究所)

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