【工務店MBA】建築業界の最新ニュース(H25 3/11号)
MBA
2013.3.11
今回のテーマ:買い時検証〜消費増税と住宅ローン減税と低金利(後編) H25/3/11
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【工務店MBA】建築業界の最新ニュース
発行:株式会社ナック
工務店MBA事務局
/www.home-builder.jp/
TEL:03-3343-3000
萩原 舞花
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萩原 舞花
東日本大震災で犠牲となられた方々のご冥福を お祈りいたしますと共に、被害にあわれた皆様に心より お見舞いを申し上げ、一日も早い復興を祈念いたします。 いつもご愛読ありがとうございます。 工務店MBA事務局の萩原です。 本日は3月11日。 2年前の14時46分に地震が発生しました。 早いですね。 2年って、あっという間です。 先週より、全国的に震災後の被災地の人々の生活に 関する特集が組まれていますよね。 思わず息を飲むような、まだまだ復興の兆しが見えない 被災地もあれば、新たな環境で希望を持ち、一生懸命に 頑張っていらっしゃる人々の姿が印象的でした。 心がギュッと苦しくなるのは、やはりまだ仮設住宅で 生活をしている方々が多くいらっしゃるということ。 近所付き合いがなくなり、外に出る機会も減って しまったと聞きました。 住まいを失うというのは、本当に辛いことだと思います。 地域工務店の皆さんも、様々な想いをお持ちですよね? それでも、「前を向いて歩いていくしかないんだ」という 現地の方々の言葉は、私達をも勇気付けてくれます。 改めて思うのはやはり人と人とのつながりの尊さ。 目の前にいる大切な人を、もっと大切にして、 私達も前向きに歩いてきましょうね♪ (*^-^*) さて、本日は「暮らしの豊かさを考える」 についてです。 ■ 暮らしの豊かさを考える ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆★ 「暮らしの豊かさ」を調べてみると、 「自分自身にも他人にもストレスを感じさせない、 居心地の良い自由な空間が作られる生活」 だそうです。 ● 以前とある記事でこんな事を言っていました。 「選択の自由が奪われ、こだわりを主張することが わがままになった。」 これは、東日本大震災で被災した方の言葉でした。 どんな意味かといいますと・・・ ・被災地で支給されるおにぎりの味が選べなくなった。 今まで食べていたおにぎりは、海苔とご飯が別々に包装 されていたのに、今はその選択肢さえない。 ・学校で使う筆記用具が、鉛筆と消しゴムだけになった。 普段はそんなの使わないのに。 ・洋服のサイズが選べなくなった。勿論色やデザインだって コダワリがあったのに、全て奪われてしまった。 聞く人によっては「単なるワガママじゃないか?」 と思うかもしれません。 しかし、今まで当たり前のように選択の自由が あった生活が、急に180度一変してしまったら 私達は耐えられるのでしょうか? 今までの生活がどんなものだったのかを考えてみると・・・ 「私は○○の携帯電話より△△の商品かな」 「いやいや私は△△の方が、画面も大きいし使いやすいわ。」 大きな差がある商品でもなく、リッチな生活を追及している わけでもなく、私達消費者が求めてきたのは、自分なりの 「コダワリ」をもてる生活だということです。 上記のように、震災が起こって改めて思うのは、私達の 生活は、常に「選択肢を増やしたい」「便利になりたい」 という欲求のもと社会を作り上げているということ。 改めて、そんな消費者の欲求を叶えるべく 私達は、動かなければいけないということです。 (^^) 家づくりも同じですよね。 お客様にとっての家づくりとは、 ・ 「選択肢を増やしたい」 ・ 「便利な生活を送りたい」 という豊かな生活を叶えるための ひとつの方法なのかなぁ、と思います。 家づくりをして、どんな生活を送りたいのか、 家族の未来設計や夢の話をヒアリングするのも いいかもしれません。 そんな夢を叶える家づくりの提供を今後も 気持ちを引き締めて、行っていきましょう♪ 被災地の現場を目にして、改めて私達も頑張って 行かなければいけないと思いました。 参考になりましたでしょうか? また来週(^0^)ノ! ○●○●○●○●○ 工務店MBA 業界ニュース ●○●○●○●○● 今回のテーマ「買い時検証〜消費増税と住宅ローン減税と低金利」(後編) ■増税よりも支払いが増える金利上昇 前回は、消費税とローン減税について、その影響を比較してみましたが、 実際の住宅に掛かる費用には複雑な要素がたくさんあります。 まず建物の価格だけを見ても、物価の変動が大きく関わってきます。 今後の住宅価格に関しては、 1)省エネ基準が改正され、開口部などがコストアップ 2)円安で輸入資材が上昇 3)ガソリン価格も円安の影響を受けて上昇、 原発影響でエネルギーコストも上昇 4)着工が増加することによる大工手間賃の上昇 5)アベノミクスで物価自体が上昇 上記のようなことが考えられ、建物自体の価格が 上がるということが予想されます。 また建物以外のところで絡んでくる 大きな要素は「金利」と「地価」です。 全て自己資金で家を建て替える場合には、 金利も地価も関係ありません。 消費税増税前に買う方が良いでしょう。 しかしこれも前回の話と重なりますが、借入が多い場合は、 金利の影響が極めて大きく降りかかって来ます。 今は史上最低水準の金利で、変動は1%割れ、 10年ものの固定でも1.3%程度の低金利です。 昨年の12月にはフラット35の全国平均金利も1.8%台まで落ちました。 この低金利の時代は、まさに買い時だと言えます。 今後アベノミクスで景気が上向き、インフレの方向に 動き始めたら、金利は大きく上昇してくるはずです。 つまり先高観はかなり大きいということです。 従来は9割が変動で借りていた金融機関でも、最近は変動の 割合が7割に落ちているといいます。 また、今まで変動で借りていた顧客が固定に 切り替えるという相談も増えているようです。 仮に金利が2%から3%に上がるとします。 借入額が3000万円、30年で返済といったケースの場合、 2%ならば総返済額は4000万円程度、3%ならば 総返済額は4500万円以上になります。 つまり消費増税やローン減税以上に、月々の返済額にも 大きく影響してくるということです。 ただ金利は上がるかどうかは分かりません。 今が極めて低いため、先高感があるわけですが、もしかしたら まだしばらく上がらないかもしれません。 つまり確定している増税と減税、そして今後どうなるか 分からない金利や地価などの動向を見据えて、買い時を 計らないといけないということです。 ■買い時はケースバイケースに 以上のように、住宅購入者にとって、「買い時はいつか」 ということは極めて難しいと言えます。 見定めが難しい金利と地価は、おそらく今後上がるでしょう。 また建物の価格が上がる要素も多いので、金額やお金の面だけ 見れば、今年買うことはお得と言えるかもしれません。 ただこれも考え方ですが、工事が集中するであろう 駆け込み期に買うことは、ある意味リスクもあります。 施工が増えることでミスも出て来る可能性もあります。 建物自体も少し先の省エネ基準が改正された後に買った方が、 断熱性能の高い住宅となって、結果的にエネルギーコストの 削減になるかもしれませんし、蓄電池などのスマートハウス 仕様も価格が落ちるかもしれません。 つまりモノの値段も必ず動くということです。 また一方で、地価の話で言えば、変動はかなり激しいと言えます。 地価は上昇局面にあるということも言えますが、業者が仕入れ過ぎて、 土地が余った場合は値引き販売ということも出て来るでしょう。 様々な要素から買い時はいつかを検証してみましたが、結局それは ケースバイケースだということが言えます。 そうなると最も買い時となるのは、家が欲しいと思った 時になるのではないでしょうか。 税制や金利動向などの外的要因に引きずられて無理に 買うことはないですし、今欲しいのに、来年まで 待とうということも違うような気がします。 「家は欲しい時が買い時」、これが今回の検証の結論です。 (情報提供:住宅産業研究所)