【工務店MBA】建築業界の最新ニュース(H25 2/11号)
MBA
2013.2.11
今回のテーマ:改めて『地域』を見直そう(後編) H25/2/11
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【工務店MBA】建築業界の最新ニュース
発行:株式会社ナック
工務店MBA事務局
/www.home-builder.jp/
TEL:03-3343-3000
萩原 舞花
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萩原 舞花
いつもご愛読ありがとうございます。 工務店MBA事務局の萩原です。 先日とあるニュースを観ていると、 「女性のアイディアが輝く時代」という 特集が組まれているのを拝見しました。 その内容は、とある「米粉」の製造業社の話。 ・女性は、甘くて辛くて、モチモチしたものが 好き・・・(*^-^*) ・ 牛乳よりも、豆乳がすき・・・ ・熱いモノと冷たいモノのコラボレーションが好き! (温かいアップルパイにバニラアイス・・・とか) そんな女子心くすぐるような可愛いお餅製品を 女性のパートさん達が開発し、今では地元の スーパーで売り切れになる程大繁盛している そうですよ!! そんな、地域で輝いている女性達にスポットを あてたサクセスストーリーでした(^―^) アイディアを出した女性のパートさん達は、 お餅に綺麗な絵付けをしながら、心を込めて ひとつひとつ、楽しそうに商品を作っていました。 自分達のアイディアが認められて、成功するって とっても嬉しい事ですよね♪ このように、近年では「女性目線の知恵」というものが、 かつて男性が比較的優位であった製造業に置いても 必要とされる時代になってきているそうです。 とある新聞記事で読んだのですが、日本の産業が 近年では製造業からサービス業化している とのこと。 要するに、どんな業界であっても、常にホスピタリティー 精神を持つ事が、必要不可欠となっているのです。 そして、いわゆるコミュニケーション上手で、お客様を含めた 社内や周りの環境の人の笑顔や、幸せのために働くことが できる女性の活躍が、目立ってきたようですよ♪ (^0^) 世の中がサービス業化するほど、女性が活躍できる 環境となるようです!(*^-^*) 我々住宅業界でもその風潮があると思いませんか? ■ 女性が輝ける場所づくりを心がけてみては? ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆★ ● お客様の傾向は・・・? 働く女性が多くなってきています。 私の俗に言う「アラサー」の女友達や知り合いも、 バリバリ輝いて働いています(^―^)! 資格を取るためのスキルアップや結婚前の お料理教室や英会話・・・私達(女性)には 限界がないんじゃないかと思うくらい 頑張り続ける種族だと思っています(笑) 「男性不況」という現象がある通り、 2004年には初めて大学卒業者の内定率が 女性が男性を上回ったそうです。 女性の職場が増加した理由としては、医療や福祉の現場で 特に女性の手が必要となってきたからとのこと。 高齢化社会が問題視される中、今後ともこの業界においては 女性・男性問わず人材が必要とされるようです。 さて、皆さんのお客様でも「共働き」の ご夫婦、増えていますか?(^―^) 今はお子様が居て休業されていても、 子供がある程度大きくなったら、職場に復帰したいと 思う女性が多いと思います。 その為、女性の負担を軽減しながらも、家族が幸せに暮らせる ような家事動線のアイディアもたくさん出ていますか? 奥様の想いをカタチにできたら素敵ですよね。 ●工務店さんの傾向は・・・? 地域の工務店経営においても、ここ数年多くの女性営業の 方々とお話をさせていただいています。 工務店さんで働く女性って、すごいパワフルです! やはり女性だからこそ、奥様と意志疎通を図れたり キッチンや洗面など普段長時間滞在する場所に ついても細かにお客様にご案内してらっしゃいます。 (*^-^*) 工務店さんで、多くの女性が活躍してて、 同姓としてとっても嬉しいです(^―^) かつては、住宅営業は体力が欠かせないので、 女性には無理だと言われてきたそうです。 しかし、奥様目線での家づくりの需要が高く なってきている現在の時代の流れと共に、 女性の営業が必要とされているのかも しれませんよね(^0^)ノ 男性と女性のバランスを保ちつつ、経営をするのも これからの時代を勝ち抜いていくのに 必要な戦略なのかもしれません。 本日は、女性目線からお話を させていただきました♪ 参考になりましたでしょうか? それではまた来週(^―^)! ○●○●○●○●○ 工務店MBA 業界ニュース ●○●○●○●○● 今回のテーマ「改めて『地域』を見直そう」(後編) ■地域密着で「ゆりかごから墓場まで」の事業展開 今回は、地域のビルダー・工務店が事業を 多角展開している事例を紹介します。 住宅市場の縮小が最も進んでいる県の一つ、 青森県のタクミホームは、年間80棟弱を手掛ける 地域密着型ビルダーです。 若者の流出が多い青森は、代々住み継ぐよりも 一定期間住んだ後に住宅を手放す人も多くいます。 施主のこだわりが強く出る注文住宅よりも、8割の人が 気に入り、設備を交換するだけで流通させやすい建売の ほうが市場に合っているという判断で、タクミホームでは 分譲住宅を事業の中心に据えています。 その他に、賃貸住宅、保育園、高齢者施設など、 “ゆりかごから墓場まで”の事業を展開しています。 大きな分譲地を取得した際には、一角にアパートを建て、 自社で入居者管理をして顧客属性を掴み、近くで新しく 分譲したときに効率の良い住み替えを提案します。 新居への入居時は、自社のトラックを利用し、 営業マンによる無料引っ越しサービスも行っています。 住宅以外の建築事業では、平成19年にはマンション事業、 ホテル事業を立ち上げ、ホテルは自社で運営しています。 所得の低い青森では共働き夫婦が多いため、平成22年には 保育園を開設し、家政婦派遣事業も行っています。 仙台ではグループホームを開設。 施設に移る居住者の住居の中古買取再販も行うなど、 事業領域は多岐に渡ります。 少し変わったところでは、公衆浴場を買収し、温泉施設と マッサージ店を自社で運営しています。 タクミホームの24年度の売上見込は25億円。 住宅事業が約20億円、その他事業で 5億円弱を計画しています。 あくまで住宅が中心ですが、市場の変化、顧客の需要に 合わせて臨機応変に対応してきた結果、 事業の幅が広がった事例です。 タクミホームと同じ北東北、秋田のクリエイトホームズでは、 NPO法人を立ち上げ、障がい者の支援を行っています。 生活支援としてはグループホームの運営、就労支援では 農作業の斡旋を行っています。 非営利の事業ですが、同社では施設の建設を請け負い、 これまでに10棟のグループホームを建設するなど、 地域貢献から自社の利益も生み出しています。 ■地域のコミュニティ形成と口コミの促進 地域住民が集まるコミュニティづくりも、その地域の 住宅会社だからこそできる地域密着です。 群馬の高藤建設は、太田市郊外の約1000坪の敷地に、 カフェ、雑貨店、キッチンスタジオ、陶板浴施設を 併設した「ミモザの森」を開設しています。 「ミモザの森」の店舗は、自社直営店舗だけでなく、 地元の飲食店や雑貨店をテナントで誘致しています。 店舗の一部はイベントスペースとして開放し、地元作家の 展示会や個展、カルチャー教室等のイベントを ほぼ毎日行っています。 また、地元住民が出店できる参加型のマーケットイベントを 年2回開催し、2日間で1000組以上を集める大人気イベント として地元に認知されています。 自社で仕掛ける広告宣伝だけでなく、イベントに参加する 地元住民の口コミによって大量集客しているということです。 こうした店舗やイベントによる集客は、すぐに住宅の受注に つながるわけではありませんが、何度も店舗に通って もらいながらファンとして育てることが第一の目的です。 口コミで情報を拡散してもらい地元とのつながりを深める戦略は、 地域に根付く住宅会社だからこそできる、大手への対抗策と言えます。 口コミの進化系として、 最近ではTwitter、facebookなどの SNSの普及が進み、アカウントを取得して情報発信を している住宅会社も少なくありません。 こうした口コミ型のソーシャルメディアこそ、全国へ向けた 情報発信よりも地域を対象とした情報発信に向いています。 地域住民に開かれた自社運営店舗とソーシャルメディアを 連携させた地域コミュニティづくりは、仲間意識を生みやすく、 自社周辺エリアへの広告宣伝効果は高いと見られます。 市場縮小期には、拡大路線ではなく地域シェアを 高める戦略を取るべきです。 改めて「地域」に舵を切るのも有効な戦略ではないでしょうか。 (情報提供:住宅産業研究所)