【工務店MBA】建築業界の最新ニュース(H24 11/5号)
MBA
2012.11.5
今回のテーマ:「住宅市場の将来展望」(後編) H24/11/5
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【工務店MBA】建築業界の最新ニュース
発行:株式会社ナック
工務店MBA事務局
/www.home-builder.jp/
TEL:03-3343-3000
萩原 舞花
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萩原 舞花
いつもご愛読ありがとうございます。 MBA事務局の萩原です。 いよいよ11月に入りました。 食欲の秋がやってきますね〜♪ 私にとっては、一年で一番楽しい季節です!笑 先日上司と食事をする機会がありましたので、 「紫イモのハーゲンダッツ」や「カボチャのプリン」 そして「スイートポテト」が、この季節限定で、いかに 美味しいかを、写真つきで一生懸命説明したのですが・・・ ボーーー ( ̄△ ̄) 「いや〜、男にとってはさ どれも野菜なんだよねー。」 「食べたい!とは思わないよねー。」 ・・・悲しくなりました(笑) 私なんてお風呂上りに「カボチャのアイス」があったら、 その日をハッピーに終えられるんですが・・・! 共感できる人がその場に居なくて悲しかったです(笑) 男性にとっては、野菜だそうですよ。 女性の皆さんは好きですよねっ! 一緒に秋の限定品を楽しみましょう♪ さて、今日は「ホスピタリティ」に関するお話です。 ■ ホスピタリティとは・・・? ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆★ ホスピタリティという言葉はよく耳にしますよね。 ●ホスピタリティとは・・・ 「相手の心に通じる思いやりを提供する」のことです。 ただし、相手に思いやりをを伝えるためには ホスピタリティを「行動」に移すことが必要です。 「行動」を移したことで、はじめて「ホスピタリティ(思いやりの心)」が 相手に伝わるのです(o^^o) では「伝える為には何をしたらいいの?」となると思いますが、 相手に思いやりを伝える為には、ある程度の知識や技術を 使う能力も磨いておかなければいけません。 例えば、接客のスキルがそのひとつです。 ・「身だしなみは整っているか」 ・「礼儀・挨拶などをきちんとできるか」 ・「お客様に常に笑顔で接することができるか」 など、第一印象を良く見せられるように 準備しておくことが大切です(^0^) 相手に良い印象を与えると、こちらの気持ちや行動を 素直に受け入れてくれる心の器が整います。 ホスピタリティとはここからスタートしているのです。 ■ 夢と魔法の国から学ぶ、ホスピタリティの基本とは? ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆★ 皆さんもご存知の夢と魔法の国「ディズニーランド」では、 スタッフ一人ひとりが持つ「ホスピタリティー」の レベルが非常に高く、来場するお客様に100%の 満足度を与えています。 そして驚きなのがディズニーランドで働くスタッフの 90%が、アルバイト社員だということです。入れ替わり 立ち替り、スタッフが動いていく環境であるにも関わらず、 あそこまでホスピタリティが高いって凄いですよね! その秘訣は、仕事レベルが高い職場にあるそうです。 レベルが高いって・・・どういうこと!?( ゜_゜;) と思いますが、理由は至ってシンプルでした。 1.スタッフがいつも笑顔である 2.スタッフ同士が、アイコンコンタクトを取っている 3.スタッフがお互いに、挨拶をしている (え・・・それだけ!???(`□´/)/) ベースとなる基本は本当にこの3つだけだそうです。 職場環境が良いと、自然とお客様に対しても ホスピタリティの心を持って接することが できるようになるそうです。 ディズニーでは、バックステージに入ったとしても 社員同士がこの3つを互いに意識し、欠かすことなく 行動に移しているのです。 確かに、職場の中でもいつも笑顔で相手に接して、 しっかり相手の目を見て会話をし、挨拶も ちゃんとできるようになれば・・・・ 自然とお客様の前でも、できるようになりますよね(^0^)ノ ■ ホスピタリティの気持ちを持って相手に接しましょう♪ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆★ さて、我々住宅業界にも十分にこの「ホスピタリティ」の 心を持って仕事をすることが大切だと思います。 お客様にホスピタリティを持って接することにより、 好印象や感動を与えることができれば、お客様は 不思議と皆さんに「感謝」をし、「この人は信頼できる」と 思ってくれるのです(*^-^*) お客様にとっては、一生に一度の家づくりかもしれませんから、 信頼できる方にお願いしたいと思いますから(o^^o) もちろん、社内でも相手に対して同じ気持ちを持って 接すると、職場での信頼関係作りにもつながります♪ ホスピタリティと聞くと、なんだか相手のことばかりに 気を遣ってしまって疲れそうなイメージがありますが、 実は「自分自身の成長の為」にもなる行動なんですよ! 実際にお客様に喜んでもらったり、社内で良い評価を 受けたりすると、「嬉しい気持ち」になります。 それが、自分自身の更なる成長につながるのです! (^0^)ノ 互いに成長し合える環境づくりを目指し、他社との差別化を 図っていくのはいかがでしょうか? 昔と比べると、デジタル化が進み、お客様との連絡の やり取りもメールなどで済ませる時代です。 だからこそ、このホスピタリティの心を持ち、お客様との 信頼関係づくりに力を注ぐのが大切なのではないかな、 と思います(*・∀・)ノ 参考になりましたでしょうか? それではまた来週♪ ○●○●○●○●○ 工務店MBA 業界ニュース ●○●○●○●○● 今回のテーマ「住宅市場の将来展望」(後編) ■顧客動向〜購買力低下が深刻、賃貸シェアは増加 前号では人口の減少や単身世帯の増加に伴い着工数が 減少するという話をしましたが、住宅取得のボリューム ゾーンである一次取得層の購買力低下も 大きな課題となっています。 厚生労働省の国民生活基礎調査によれば、 世帯あたりの平均所得金額の推移は、 ・2000年〜616.9万円(児童のいる世帯:725.8万円) ・2005年〜563.8万円(児童のいる世帯:718.0万円) ・2010年〜538.0万円(児童のいる世帯:658.1万円) 以上のようになっています。 単世帯が増加しているため、全世帯での所得金額が 落ちるのは当然と言えますが、児童のいる世帯の 所得も10年間で70万円近く下がっており、 持家取得が困難になりつつあるのが現状です。 消費税率の増加が決定したことで来年の秋にかけて 駆け込み需要が発生するため、この1年間は 安定した需要が見込めます。 しかし所得の低下は、住宅ローンで大きなリスクを 抱えることに繋がるため、駆け込み終了後は 市場が冷え込むことが予想されます。 今後比較的期待できそうな市場は賃貸住宅で、 1)住宅を購入したくてもできない層の流入 2)住宅ローンを抱えないため、持家取得に比べリスクが小さい 3)住居の変更が容易 といった要素から、シェアを伸ばす可能性が高いと言えます。 ここ数年でシェアハウスの数が増加していることも、 賃貸住宅のニーズが高まっているという 一つの目安になります。 従来のシェアハウスでは、家賃を比較的安く抑える ことが特色とされていました。 しかし震災以降はコミュニティや繋がりを重視する 傾向が強くなっており、住民間の交流イベントを 特色とする物件や、ラウンジやプレイスペース、 フィットネスジム、シアタールームなど設備仕様が 充実している物件が増加しています。 シェアハウスが注目される背景には、一般的なアパート以上の メリットを享受できるという大きな特徴があり、最近では 大手メーカーでもシェアハウスへ参入の動きを見せるほど 勢いのあるテーマだと言えます。 サービス付高齢者向け住宅「サ高住」の登録制度の 開始も注目すべきトピックです。 サ高住は高齢者にふさわしいハード(バリアフリー構造、 広い面積、使いやすい設備など)と、安心できる 見守りサービス(安否確認、生活相談など)を 組み合わせた高齢者のための賃貸住宅です。 その他にも介護や医療、生活支援など物件により様々な サービスが提供されており、高齢者は自らのニーズに 合った物件を選び、入居することができます。 少子高齢化が加速する社会において、高齢者向けのビジネスは 伸びしろが大きく、今後賃貸住宅の中軸になり得る提案だと言えます。 賃貸住宅はこれまで生活に必要な最低限の機能を持った 物件が主流でしたが、持家シェアハウスやサ高住の ように時代のニーズに合った+αの提案が 登場することで、シェアを伸ばしていく 可能性が高いと考えられます。 ■業態別動向〜コストと性能を両立するビルダーが勢力を増す 住宅業者を業態別に分けると下記のようになります。 ・ハウスメーカー 〜全国展開を前提に設立された住宅事業者、又は大手資本系企業 ・ビルダー 〜ハウスメーカーを除く年間20棟以上の業者 ・工務店 〜ハウスメーカーを除く年間19棟以下の業者 全国の低層住宅着工数に占める業態別シェアを 04年度と11年度で比較すると、以下のようになります。 ・ハウスメーカー 26.2%→32.0%(+5.8ポイント) ・ビルダー 21.0%→29.0%(+8.0ポイント) ・工務店 52.8%→39.0%(▲13.8ポイント) 工務店はこの7年間で14ポイント近くもシェアを落としており、 ハウスメーカーやビルダーは増加、両者ともシェアを 3割前後まで伸ばしてきています。 特に震災以降は住宅に品質や信頼性、保証を求める傾向が強くなり、 会社として一定の実績を上げているビルダー以上の 規模の会社に人気が集まっています。 最も勢いがあるのはビルダーで、一定のスケールメリットを得られる 棟数規模と住宅性能により、ハウスメーカー程高額ではないが 充実した仕様・性能が確保されているという、 コストパフォーマンスの良さを切り口に 棟数を伸ばしています。 今後の予測としては、ハウスメーカーは保証・アフターやリフォーム、 住み替え、中古再生など幅広い事業を手掛けることができますが、 高額なため所得の悪化により伸び悩むことが予測されます。 成長株となるのはやはりビルダーで、工務店を上回る知名度と実績で 地域の信頼を得て、メーカーを下回る安価で良質な住宅として シェアを伸ばすと見られます。 工務店は今後も零細業者の淘汰が進みシェアは 減少していくと見られます。 工務店同士の連携によるノウハウの共有やスケールメリットの享受、 WEBを介したユーザーの確保などが課題となります。 (情報提供:住宅産業研究所)