【工務店MBA】建築業界の最新ニュース(H24 3/26号)
MBA
2012.3.26
今回のテーマ:「スマートハウスの今」後編 H24/3/26
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【工務店MBA】建築業界の最新ニュース
発行:株式会社ナック
工務店MBA事務局
/www.home-builder.jp/
TEL:03-3343-3000
中條 達也
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中條 達也
社員「しゃちょーーーう」 「春ですね〜!!」 「春といえば、お花見ですよ〜!」 「うちの花見はいつにしますか〜?」 「日程、決めてよいですか〜?」 社長「お〜?そうか〜」 「そういえば、そんな季節だよなぁ〜」 「今年は景気付けも考えて、いっちょやるか〜!!」 事務「賛成!!」 「私、準備ばっちりしますね」 「良いお酒選びますよ〜」 奥様「わたしは、会長を誘ってお連れするわね」 「協力会の会長も声かけようかしら〜」 番犬「ワン、わん、WON〜」 社員「じゃーーーーー整理しましょう!」 「僕が、日程決めと手配」 「ねえさんが、お酒の係」 「奥様が、偉い方の接待」 「ポチが、見張り番」 「あれ・・・・・・。」 「社長・・・何もやらないんですか?」 社長「そんなことないぞ」 「何でもやるぞ」 「まかせろ!!」 社員「じゃーーー社長は朝から、場所取りで!!」 社長「・・・・。」 「おれ、会社の社長だぞ・・・。」 ●こんにちわ、中條です。 いつの間にかシリーズ物となった突撃訪問、 題して「大手ハウスメーカーさんの営業を知ろう!」ですが・・・ 気がつけば、一般ユーザーの方々が訪れるだろう会社を ほぼ回ったように思います。 残るひとつはこの業者です。 私の感覚では、一番手ごわい相手と言ってもよい業種です。 その業種へも訪問を試みましたので、本日は紹介したいと思います。 その業種とは・・・?! 【不動産屋】さんです。 私のお会いした不動産屋さんは、中古物件や新築物件の紹介も含め 有名デベロッパーの仲介をされている会社でした。 その業界に詳しい方も、一般ユーザーがどのように体感しているかを 理解する為、私の体験を私と同じ素人目線でご覧くださいね。 (^_^) さて、よーいドン!! 今回の業者さんへのファーストコンタクトの方法として、 リク○ートさんが出している有名雑誌を読んで、 電話をかけてみました。 おそらく、ほとんどのお客さんは、 気になる物件に対して一通り、複数の資料請求をすることが多いようです。 具体的な質問がある時、とても気に入った物件がある時、 または大雑把な性格の方が電話での問合せをするみたいです。 警戒心の強い方は、メールでの問合せになるようです。 このあたりはどの媒体にも言える事で、雑誌にのみならず インターネットの資料請求も似ていますね。 このあたりのお話は、後に出てくる 不動産の営業マンが、そう教えてくれました。 問合せの手段や方法は、お客さんの状況や性格に依るところがあり、 多種多様なんですね。 (@_@) truuuuuuuuーーーーーー。 トゥルゥゥゥゥーーーーーー。 とるううううーーーーーー。 ガチャ 業者「○○と信頼で△△を守る、××××でございまーーーす!!」 中條「あっ、もしもし〜」 「雑誌で見た物件が気になり、電話したのですが・・・」 業者「ハイ!□□□雑誌でのお問合せですね、ありがとうございます!!」 「どのようなご用件でございますでしょうか?」 中條「できれば、見学したいと思いまして・・・」 「可能なら、本日にでも・・・」 業者「さようで御座いますか。かしこまりました。」 「それでは、担当のものから折り返しご連絡をさせて 頂きたいと思いますので、ご連絡先をお願い致します。」 「お名前もお願い致します。」 「できれば、ご住所もよろしいでしょうか〜?」 いや〜! イメージとしては、 とても親切です。言葉遣いも丁寧です。 元気よさも併せて、見習わなくてはなりません。 m(_ _)m 反省・・・・ ●5分後には!? 折り返しの連絡が来ました。 おそらく、対応していただける営業マンが決まったのでしょうね。 早々とワクワクしてきました。 (^o^) 電話にて〜 営業マン「問合せをした物件は、勝手に見に行ってもらうことはできず、 鍵もかかっているのでわたくしが、責任をもってご案内させていただきます。」 と予想通りのお返事が帰ってきました。 そして、その不動産屋さんの事務所へ出向くことになりました。 「30分後くらいに行けます。」とお伝えしていたからでしょうか、 その会社の駐車場に着いた時には、 駐車場へお出迎えもして頂きました。 営業マン「いらっしゃいませ、中條さんでよろしいでしょうか〜?!」 (^_^)(なんか、気分よく対応してくれるね〜) 事務所へ入り、アンケートを受け取ります。 そのアンケートがヒアリングシートになっていました。 大手ハウスメーカーさんへお邪魔した時よりも、さらに細かいです。 ・住所、氏名、年齢、連絡先、メルアド、勤め先、家族構成、収入など ・手持ちの不動産があるのかどうか ・希望する価格、希望内容、こだわりの有無、取得予定、入居希望予定 ・etc 結構、まじめに書きました。 (^0^) 「書きましたけど〜」とお声掛けしたところ、 営業マンから、 「本日は何時ごろまで、お時間が大丈夫ですか?」 と聞かれました。 後で分かった事なのですが、不動産屋さんにとっては、 「何時まで?」この質問がとても重要なポイントだったようです。 (?_?)答えは終盤に。 ●早速、出発!! 白のカローラに乗り込むと、 早速、希望の物件に向かいます。 車の中では、 「もう何件か回っているのですか?」 「どんな住宅が好きなんですか?」 「家の広さでは、最低何坪とか希望はありますか?」 「ペットは買われていますか?」 「学校はどこ卒業ですか?」 など、 1.希望する住居のヒアリング 2.私自身に関するヒアリング 3.私との共通話題 を一生懸命にしゃべってきます。 (きっと合コンでは、こういう人が場を盛り上げる役目なんだろうなぁと 勝手に想像しちゃいます) 運転途中、会話に必死になりすぎなのか、 一旦停止を見落としたり、曲がる交差点を間違ったり、 大丈夫なのかな〜?と感じるところもありました。 (合コンしても、盛り上げ役で終わるタイプかな〜と思っちゃいます) (ーー;) それでも、 不動産屋さんの営業マンが全てなのか分かりませんが・・・ ここまで、お客さんに気を遣いながら、 営業提案のためのヒアリングを行いながら、 運転していながら、 クロージング内容を模索しているのを考えると 同時にいくつもの事をやってのけるのには、感心です。 (^_^) 会話もそこそこに、現場へ到着です。 営業マン「こちらになります。」 「この物件は築2年になります。」 「日当たりの問題と交通量の多い道路に面しているので、 正直、新築時に売れませんでした。」 中條 「売れ残っちゃった物件という事ですか?」 営業マン「そうですね。」 「物件としては、悪くないですが・・・」 「他にも良い物件はありますからね。」 中條 「なるほど。」 営業マン「価格だけで判断するなら、良いと思いますよ。」 「まだ、時間があるので、他の物件もお見せしますよ。」 「では、早速、行きましょう。」 促されるまま、白のカローラに乗り込みました。 わたしが気になったのは、 「この物件・・・さほどオススメしてこなかったなぁ〜」 この後、どんな営業クロージングが待っているのだろう? ●さて、次ぎから次へと あれっ? どれっ? ええっ? と思うのも当然。 着いたのは、中古物件でした。 営業マン「参考までに、こちらの物件も当社の住宅なので」 「せっかくですから、ご参考に覗いてってください。」 中條 「あっ、はい〜。」 という訳で、物件総額(3000万)の参考になると聞かされて、 個人的にはあまり興味のない物件も見ることになりました。 (理想価格3000万くらいとお伝えしていたからです) 中古の良いところは、価格と広さかな〜?と私自身は思いました。 おそらく、不動産評価額は(バブル時を省き)そんなに 変わらないでしょうけれど、建物の評価が10年も経つと、 かなり下がっていて割安で入手することが出来るはずです。 現状引渡しになるので、リフォームを考慮しながら 購入するにはありかと思いました。 中條 「参考になりました!」とお礼を言いながら、 「新築をお願いします」とわがままを通したところ、 営業マン「良いところ、ありますよ〜」 「そちらへ向かいましょう」 中條 「お願いします」 「はじめから、そうしてくれ!!」と悪態を垂れることなく、 わたしも笑顔で答えていました。 おやっ? マジっ? これっ? 次に着いて思うのも、当然。 着いたのは、空き地でした。 営業マン「ここなら、好きな家が建てられますよ」 「広さは40坪くらいあります」 「駐車場はやはり手前になりますね。」 「6m道路に面しているので、全く心配無用です。」 中條 「あっ、はい〜」 ぶっちゃけ、だだっ広い土を均(なら)した空間を見ても、 素人には想像もつきません。正直、お手上げです。 (>_<) 中條 「なかなか、現実味が持てませんね」 営業マン「そうでしょうね。」 「はじめから土地をお捜しで、来られたのではないですからね」 中條 (じゃあ、どうして連れてきたのさ〜?) 「そろそろ、時間なので帰らなきゃならないんですが〜」 営業マン「あーーー、それではーーー、最後に1件だけ!!」 まるで、昔、酒好きの上司によく言われた台詞です。 もう1件と言いながら、何件行ったことか・・・。 ●最後に、、、。 最後にもう1件だけ、見学に寄ることになりました。 希望に伝えていた物件の条件をほとんどクリアーする物件でした。 新築で、 駐車場も2台止められる。 さらに、庭も小さいながらある。 3150万の物件で施工途中のものです。 営業マン「ここは人気がある、限定の物件です」 「おそらく、他を捜してもこれ以上は見当たらないですよ」 見事に薦めてきます。 思いっきり、顔を覗き込んできます。 余程の自信なのでしょうか? 中條 「確かに良い物件ですね」 「時間ももうないので、帰ってじっくりと検討させて頂きます」 という流れで、帰路につきました。良い物件なのは分かりましたが、 残念なことに、とにかく疲れた〜という印象だけが残りました。 (^_^;) おしまい。 さて、前半に出て来た回答です。 営業マンが聞いてきた「何時まで見学できるのか?」 この質問がとても重要なポイントだったとお話しました。 このことを不動産屋の知人に聞くと、 それ自体が営業のテクニック(常套手段)らしいです。 昔の手法らしいのですが、最後の物件でクロージングをかけるので、 前半に連れて行く物件は、すべて捨て玉だと言っていました。 (@O@)えええーーー 最後の物件を引き立たせるために、他の物件をたくさん見せる。 たくさん見せる為には、時間がかかる。 だから、帰宅する時間を必ず聞くのだそうです。 時間がくるまで、いかに捨て玉をたくさん見せられるかが重要だそうです。 たしかに、 最後に見せていただいた物件は、良いなぁと思いました。 建売も現在では、グレードも良くなり値段は割安に感じます。 土地も含めて一戸建てが欲しいと考えるご家族では、 飛びつく人も多いでしょう。 (ー_ー) たくさんの現場を今回も、見て回りました。 そこで感じたことですが・・・。 我々工務店は、いろいろな仕掛けを持って、たくさんのお客さんを もっともっと引き込まないといけませんね。 自分の地元(商圏)では、 まずは、見学する業種に必ず工務店を入れてもらうこと。 そう考えるべきと言っても過言ではないでしょう。 そこには、どうやって魅力を知らせるか? という事が必要なのかもしれません。 魅力だけではなく、敷居の高さを感じさせないことも 同時にする必要があるかもしれません。 ようやく、春めいてきた季節の到来です。 ベストな季節がやってきました。 あなたの会社では、気分を新たに何をはじめますか? 地場工務店アピールを一緒にがんばりましょう!! (^O^)/ ○●○●○●○●○ 工務店MBA 業界ニュース ●○●○●○●○● 今回のテーマ「スマートハウスの今」後編 ■スマートハウス、ユーザーの関心は薄い リクルートが2011年9月に行った住宅購入検討者の スマートハウスに対する意識調査では、 ・スマートハウスの導入を決めた………………2.4% ・検討している、検討しようと思っている……40.4% ・検討したがやめた………………………………17.5% ・検討していない、検討しようと思わない……39.7% 以上のような結果となっています。 導入決定者はわずか2.4%で、導入しないことを 決定した回答者は57.2%と圧倒的な開きがあります。 検討中のユーザーについても、蓄電池など高額な設備の搭載については、 今後購入しないとなる可能性は高いと思われます。 まず、大半のユーザーは高いお金を払ってまで スマートハウスにはしない、ということを認識する必要があります。 ■スマートハウス市場の動向 スマートハウスの現状をまとめると、 1)技術が高スピードで進歩するため、機器を選択し辛い 2)蓄電池や太陽光など、設備が高価 3)実際に建てるユーザーは少ない 以上のようになり、現状を客観的に見る限りビルダーや工務店が 本格的にスマートハウスを導入するには早い段階だと言えます。 しかし現状のまま、技術の進歩を待てばいいということでもありません。 富士経済が2011年12月に発表したスマートハウス市場の調査では、 2020年の国内スマートハウス関連市場は、国内で3兆4755億円と、 2011年比約2.8倍を予測しています。 関連機器についても、HEMSは16億円(同3.6倍)、 家庭用リチウムイオン電池は134億円(同7.9倍)と 大幅な増加が見込まれています。 近い将来スマートハウス時代が到来するのは確実で、 それに向けた準備を今から着実に行っていく必要があります。 ■工務店・ビルダーが目指すスマートハウスの形 スマートハウス導入に向けて最も必要となるのが、 建物自体の省エネ性能の向上です。 スマートハウスのポイントは、ネットワークによって 生活が便利になることも勿論ですが、HEMSにより エネルギーを効率的に使用するというメリットもあります。 よって、まず前提としてエネルギー消費が少ない 高気密・高断熱の省エネ住宅が求められます。 その上で、蓄電池やHEMS、高効率な太陽光発電システムなどの 関連機器を、開発状況やコストが落ち着いてきた段階で導入するのが、 工務店・ビルダーの取るべき道となります。 例えば長野県のビルダーA社は、高気密・高断熱の 省エネ住宅を特徴としています。 A社では外断熱の快適性と内断熱の高い断熱性、 双方の長所を併せ持つ工法を採用しています。 その工法は次世代省エネ基準の約2倍の断熱性能を 持つとしており、その証明として引き渡し後に 換気流量やQ値・C値の測定を実施しています。 高い断熱・気密性能から、床下の暖房機1台で家全体の温度を コントロールできると訴求、さらに冷暖房費が次世代省エネ基準と 比較して約4分の1で済むと訴えています。 断熱・気密性が向上するに従って、空調設備の効果は増し、 それだけで光熱費は下がります。 逆に断熱・気密性が低ければ、たとえスマートハウス設備を 導入したとしても、太陽光で発電した電力は空調に大半を使われ、 蓄電池やHEMSは意味をなさなくなるでしょう。 そして快適な住宅を生み出すのは、何も断熱・気密性の向上に限りません。 また木造ハウスメーカーのA社では風・太陽・光という 自然の恵みを活かして、冷暖房機器に頼り切らない設計を行っています。 具体的には、 ・風の入口と出口を設け、出口を高い位置に設定することで通風効果向上 ・落葉樹を南側に配置、夏は日差しを遮り、冬は光を取り入れる ・常緑樹を北側に配置、夏は樹木が生む冷気を取入れ、冬は北風を遮る といったものがあり、特別な機器に頼らなくても 設計や外構で住宅を快適にする様々な工夫を盛り込んでいます。 (情報提供:住宅産業研究所)