【工務店MBA】建築業界の最新ニュース(H24 3/19号)
MBA
2012.3.19
今回のテーマ:「スマートハウスの今」前編 H24/3/19
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【工務店MBA】建築業界の最新ニュース
発行:株式会社ナック
工務店MBA事務局
/www.home-builder.jp/
TEL:03-3343-3000
中條 達也
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中條 達也
社長「いや〜分かります」 「そうですよね〜」 「はい、はい、なるほど〜」 「ええ、ええ」 社員「しゃちょう、誰と電話してるのかな〜?」 「かなり、やられてる感がするけど〜」 「大丈夫かな〜?」 社長「はい、そうですね」 「それでは、今一度是非」 「ご検討をよろしく、お願いします」 チーーーーーーーーンッ!! 社員「社長、大丈夫ですか?」 「かなり辛そうな電話でしたね」 社長「ん?そうだな〜」 「聞いてたのか?」 社員「何かあったんですか?」 (昨夜、何処かで悪いこと、したんでしょ?) 社長(おまえみたいに、問題ごとばかりではないよ) 「ヨネさんとこの息子さん、紹介で受注になる寸前なんだが・・・・」 「おそらく、どっかの住宅会社からも営業されてるみたいなんだよ」 「急に言葉の歯切れが悪くなってなぁ〜」 社員「しゃちょう!!すごいですね!!」 「そんな、相手の気持ちが読めるんですか?」 「まるで、エスパーじゃないですか!?」 「社長、そっちの道でも食っていけるじゃないですか〜!!」 社長「・・・・・・・。」&「・・・・・・・。」 (それが、営業というものなんだけど・・・) ●こんにちわ、中條です。 前回は工務店編をお伝えしました。 これで大手メーカー・中堅ビルダー・工務店とお伝えしてきましたが、 いかがですか? 「よく、分かるよ〜!」という意見や 「ありゃ〜ひどいですね!」という声、 「へぇ〜そうだったんですか?」「中堅ビルダー対策します!」といった意見、 更には、 「恥ずかしながら、うちも近いものが・・・」という反省の意見もありました。 みなさん、感じられるモノがあったなら良かったと思います。 さて、本日は番外編という事で、 業界は同じでも、別の業種へも見学に行きましたので、 そちらの内容をお伝えします。 マンション編です。 では、スタート!! (^_^) マンションというものの存在ですが、 中條の心の中・・・ ・なんだか、気になる。 ・でも、第1希望ではない。 ・一度、見てみたい。 ・中はどうなっているの? ・なんで、そんなに売れているの? ・維持管理費とか、あるんだよね? ・駐車場は別とか、あるんだよね? ・でも、売れているんだよね? ・やっぱ、気になる。 こんな事が気になっていました。 なので、手っ取り早く、訪問しました。 ●いざ、出発です。 車ではなく、電車で行きました。 理由はマンション選びの優先順位は、立地条件が第一だと 個人的に思っているからです。 なにかと車より電車の方が、便利なところに 高級物件は多いように思います。 正直、ワクワクしてたのもありましたが、 これからどんな営業マンが出てくるのか? という事もあり、ドキドキもしながらの初訪問でした。 (^_^;) 中條「こんにちわ〜」 「少し、見学をさせてください〜」 男性「いらっしゃいませ〜」 「どうぞ、こちらへ」 「当社のモデルハウスへ起こし頂き、まことに有難う御座います。」 「当社のモデルハウスご案内の担当を致します○○と申します。」 「どうぞ、よろしくお願い致します。」 中條「はぁ〜」 「はい、よろしくお願います」 男性「では、簡単なアンケートのご記入からお願いします。」 「どうぞ!!」 中條「書かなきゃダメですか〜?」 男性「はい、規則となっておりますので!!」 中條「・・・・。」 「規則・・・ですか・・・。」 男性(無言の圧力) 仕方なく、書きましたが、 なんだか「規則」って言われても、納得いかないです。 嫌なお客さんになりたくないので、結果的に従いましたが・・・。 (ー_ー) わたしと同じように、「規則」と言われても、 納得いかない人は他にも居ると思います。 説明は納得いく言葉で、的確な方が良いでしょうね。 (@_@) 粗捜しをしに来た訳ではないので、 次、行きましょう。 ●リビングです! いきなり、扉の奥は豪華絢爛!! なんだかおしゃれ!! 自分のこれまでの人生で、あまりご縁のない環境です。 (言いすぎ?いや、中條ってそんなもんです) おそらく高級ホテルはこんな感じなんだろうなぁ〜と想像しました。 (^_^;) キッチン周りの収納がハンパない!! 黒というか焦げ茶というか、シックな感じです。 (あっ、普通ブラウンといいますよね) 部屋全体がおちついています。 カッ○ーナ調のテーブルに、中世の欧風をかもし出すような 3本のならんだ金色のろうそくが中央にあります。 テーブルクロスも赤でバ○ラのワイングラスが乗っています。 マイ○ンの食器?みたいなのも並んでいます。 横を見れば、ミノッ○ィじゃないのか?と思うソファがあります。 ラグマットも超ふかふかです。 まるで、ドラマの世界です! しかも、ドラマでも相当お金持っている主役の自宅です。 おそらく、風呂上りはガウンです! トータルイメージですが、 かなり成金というか、 おもむきがあるというか、 高級感が満載です! (@0@)うわー 更に奥へと進むと、 お風呂もかなり広い。 シックなカラーの統一感がまた豪華さを引き立てていました! (@0@)スゲー 洗面化粧台もデカイ! 鏡が3面鏡です! シャワーヘッドもデカイし、色んなタイプの水が出そうなやつです。 (@0@)やるー トイレまでも・・・ もう十分伝わりますよね(^_^;) 寝室もご想像通りです。 とにかく、豪華さを敷き詰めた「玉手箱やぁ〜!!」 というお部屋でした。 ●気になる営業マンは? これだけの豪華な設備と家具を 見ている私の側にずっと居ました。 (^0^) ずっと横に居たんですが、 言葉は少なかったです。 どちらかと言えば、あいづちを打つために付いて来た? と思わせるくらいです。 彼から発した言葉は、少なかったです。 「こちらがリビングでございます」 「こちらがバスルームになります」 「この奥が寝室となっております」 「ええ」 「はい」 「さようでございます」 「ごほっ」 (あっ最後のは、咳です) (^_^;) そんなことはどうでも良いですね・・・。 ここの営業は、来客したお客さんを相手に 次々と順番に営業が割り振られている様子でした。 (おそらく5名ほどと思いましたが、ローテーションで担当になっていました) 営業マン「どうぞ、こちらへ」 商談スペースに招かれました。 どんな内容かとワクワクしていたら、 5分位の「いかがですか?」というヒアリングと雑談の後、 早速資金のお話になりました。 アプローチの方法は現金での支払いか?どうか? その後、 月々○○万円の支払いはいかがですか? そして、 数ヵ月後までに決済ができるか? 大まかですが、このような内容だったと思います。 ここの営業の特徴は、 パソコン(タブレット端末)を使って、話を進めて行くので、 その場で、資金シミュレーションを組立てて、 「このようなライフバランスになりますよ」とダイレクトに 提案を持ちかけてきました。 (@0@) 本人だけの資金で購入が難しいとなった場合は、 階下の部屋を勧めたり、 または、別の身内からの資金援助(収入合算)をダイレクトに ヒアリングしてきます。 そして、クロージングは、 良い部屋が早く決めないと無くなってしまう。 という事を話していました。 (^_^) ●最後に お客さんの立場で、このような営業提案やクロージングを 営業マンからされると、おそらく、欲しいと思って来ている方は 結論が早いのだろうなぁ〜と感じます。 豪華な仕様や家具、立地や優越感が全て自分のものになる といった提案により、誰しも気分が良くなる話だと思います。 営業マンの提案は、どちらかと言えば、あっさりとしていましたが、 的を得たところを突いてきた!! そう感じました。 結論として、みなさんにお伝えしたいのは、 一戸建てを検討しているお客様も、 こういった物件を見てから(他のハウスメーカー含む)、 自社の見学会に来ている方、またその逆の行動を取る方も居られます。 「他社を知り、自社の価値を上げる」ことがこれからも大切と思います。 これからも継続して、研究、勉強をしてまいりましょうね! (^_^)/ ○●○●○●○●○ 工務店MBA 業界ニュース ●○●○●○●○● 今回のテーマ「スマートハウスの今」前編 ■スマートハウスの現状 2011年は「スマートハウス元年」と囁かれていました。 「スマートハウス」皆様の近くでも頻繁に 聞かれるようになった単語ではないかと思います。 住宅会社を子会社化してスマートハウス市場に名乗りを上げた 家電量販店を始め、スマートハウス事業では住宅の枠に 留まらない会社の参入話には日々事欠きません。 しかしいざ建てるとなると、様々なハードルが立ち塞がります。 導入に伴うコスト増加、保証やアフターメンテナンス、 開発途上段階の関連機器からどれを選ぶべきか等々。 ハウスメーカーでさえ開発状況は様々です。 グループの力を使って積極的に取り組み 「ウチはスマートハウスを販売している」 とアピールする会社があれば、一切の沈黙を保って スマートハウスのスの字も出ていないような会社もあります。 そこでまず、スマートハウスの最先端を行く 国内ハウスメーカーの開発状況を知ることで、 スマートハウスの今を考えていきたいと思います。 ■ハウスメーカー開発状況、蓄電池・HEMSは過半数が商品化 大手ハウスメーカー9社のスマートハウス開発状況は、 鉄骨系A社……PV、鉛蓄電池8.96kwh、 鉄骨系B社……PV、HEMS、リチウムイオン蓄電池2.5kwh 鉄骨系C社……PV、HEMS 鉄骨系D社……PV、HEMS 鉄骨系E社……PV 鉄骨系F社……PV、HEMS、リチウムイオン蓄電池8.4kwh、車連携 木造系A社……PV、HEMS、リチウムイオン蓄電池12kwh 木造系B社……PV、HEMS、リチウムイオン蓄電池2.5kwh 木造系C社……PV となっており、PV(太陽光発電)は全社導入、 蓄電池は5社、HEMSは6社が導入としています。 スマートハウスの定義を蓄電池仕様とする会社は多く、 電気を貯める以上は創るのが前提となるため、 PVやエコキュートなど発電システムはほぼ必須アイテムだと言えます。 ■PV+HEMSだけでもスマートハウス HEMSは家庭内の電力消費量や光熱費をモニターで 見ることで節約を促す「見える化」が定番です。 この見える化に加えて光熱費のコンサルティングを行うという 提案を打ち出したのは鉄骨系メーカーのC社です。 電気の使用情報をHEMS経由でネットワークから収集することで、 電気を効率的に利用する提案を行うというものです。 C社はメーカーの中でもダントツに高いPV採用率に加え、 オール電化と全館空調システムを合わせて訴求することで、 光熱費コンサルティングという訴えがユーザーに届きやすくなっています。 9社の中で唯一、PV+HEMS(+オール電化)でスマートハウスと 定義づけていますが、違和感はありません。 HEMS導入の価格は10万円程度と安価でハードルも低く、少ないコストで スマートハウスと言い切ることができる好例だと言えます。 ■蓄電池は赤字必至!? 蓄電池を最も早く導入したのは鉄骨系A社です。 同社の蓄電池付住宅は、停電時の電力を賄うというコンセプトを 強く意識しており、「防災住宅」として発売されています。 これには東日本大震災の影響があったことは言うまでもありません。 同社は蓄電池を商品化している会社の中で、自社の商品を スマートハウスと定義づけていない唯一の会社です。 その理由は価格が蓄電池(8.96kwh)単体で 200万円と高額なことにあります。 省エネ機器で定番の「トータルで安くなる」 という提案が難しい商品だと言えます。 よって、エネルギーを効率的に利用するスマートハウス としてのイメージより、お金を払ってでも安全を手に 入れたいとする層へ向けた「防災住宅」として発売しました。 蓄電池が非常に高額なことは他社についても同じで、 現在各社の蓄電池搭載住宅は、 ・鉄骨系B社 PV+HEMS+蓄電池住宅が約160万円割引となるモニターキャンペーン ・木造系B社 PV(3.6kw)+HEMS+蓄電池+涼風制御機器で合計206万円のキャンペーン 以上のように、各社とも大幅な割引キャンペーンを行っています。 その他にも木造系のA社や鉄骨系のF社では、坪単価を同社の 売れ筋とほぼ同じ価格帯で販売するという手法もとられています。 いずれにせよ現状では「赤字覚悟の価格」です。 スマートハウスの第一人者となりたいメーカーはともかく、 収益を考えるならば高コストな蓄電池の導入は 非常にハードルが高いのが現状です。 (情報提供:住宅産業研究所)