【工務店MBA】建築業界の最新ニュース(H23 3/14号)
MBA
2011.3.14
今回のテーマ:「高齢者住宅が変わる!」後編 H23/3/14
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【工務店MBA】建築業界の最新ニュース
発行:株式会社ナック
工務店MBA事務局
/www.home-builder.jp/
TEL:03-3343-3000
中條 達也
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中條 達也
こんにちは ナックの中條です。 この度の東日本大震災で被災された方々、 及び、ご家族、ご友人が被災された方々、 心よりお見舞い申し上げます。 また、皆様のご無事をお祈りしております。 弊社にも東北地方には各事業部各事業所があり ご存知の方からはたくさんの励ましの言葉を 頂きました。 本当にありがとうございます。 今回の地震は本当に甚大なもので、 こんな時こそ自分にできることが何かないかと 考えさせられます。 自分ひとりではできないことばかりですが、 ナック社員の総力を上げて、 復興支援に協力していきたいと思います。 ナックの東北営業部では、早速 コンサル事業部仙台支店にて、 「現地対策本部」を設立しました。 取り急ぎの活動といたしましては、 被災地に対する支援として、32ヶ所でクリクラを 無償供給することに決定し、現在活動中です。 (1ヶ所に12Lボトルを20本、 500mlのペットボトル1.5万本相当) その他、今後も、現地の対策本部と連携し 弊社の持つ事業資産を最大限に活用しながら、 皆様と共に、復興作業に協力していきたいと 思います。 このような事態でのメルマガはとてもナイーブなもので 捕らえ方によっては、不快な思いをされる方もでるかと 思いましたので、サービスに関するお話等々は、 慎むこととさせていただきました。 通常のメルマガの内容とは異なる内容になってしまいました こと、何卒ご了承ください。 いち早く、いつものメルマガを復帰させたいと思いますので、 今後ともご声援の程宜しくお願いいたします。 株式会社ナック 建築コンサルティング事業本部 企画室室長 中條 達也 ※以下、住宅産業研究所さまからの記事は通常どおり記載 させていただきます。 ○●○●○●○●○ 工務店MBA 業界ニュース ●○●○●○●○● 今回のテーマ「高齢者住宅が変わる!」 後編 ◆高専賃、老人ホームなどを一元化へ 現行の高齢者賃貸住宅は、高専賃、高円賃、高優賃、 そして老人福祉法で規定する有料老人ホームと、 高齢者住宅でもいろんなジャンルがあります。 「高円賃」とは、高齢者の入居を拒まない、 高齢者円滑入居賃貸住宅のこと。 「高専賃」は、基本的に入居者が高齢者である 高齢者専用賃貸住宅のことです。 「高優賃」は、高齢者向け優良賃貸住宅であり、 バリアフリー化がされ、緊急時対応も可能など、 高齢者向けのサービスなどが最も充実した 賃貸住宅のことを言います。 正直言って、多種多様ですごく分かりにくいというのが、 今の高齢者住宅の実態です。 そこで、それらの種別を一本化して 簡素化することが検討されています。 それが、「サービス付き高齢者住宅」(仮称)です。 国交省と厚労省では、来年度の新しい枠組みとして、 同制度の登録制度を創設する予定です。 ここでは建物(ハード)に関する基準と、 外部の専門事業者が行っている安否確認や 生活支援サービス(ソフト)に関する基準を設けます。 デイサービスセンターが行っているような、 様々なサービスを自宅で利用できるようにするために、 定期巡回随時対応サービスも組み合わせていく予定です。 高齢者の多くは、住みなれた自宅で介護サービスなどを 受けていくことを希望しています。 例えば福祉国家であるデンマークでは、88年以降、 高齢者施設の新築を一切禁止して、外部サービスを利用する 高齢者住宅の建設を推進するようにしているということです。 国交省では、高齢者等居住安定化推進事業を 拡充するために、来年度予算として、今年度の 2倍に当たる、325億円を計上しています。 実際に高齢者住宅へのニーズは高まっており、 今年度の予算160億円は、当初の予想を上回る スピードで使い切ったと言います。 このような国からの後押しによって、 現在1%程度しか受け皿がない高齢者向け住宅を、 2020年には3〜5%分まで確保することを目指しています。 まずは11年度中に3万戸の整備を目指し、 今後10年間で60万戸整備することを目標としています。 更には認知症ケアなどまで行うところが増えるようになれば、 入所待機者が42万人にも及ぶという特別養護老人ホームの 受け皿にもしたいという考えです。 ◆サービス付き高齢者住宅とは? 一元化されるという「サービス付き高齢者住宅」とは、 どういったものでしょう。 普及促進のため、補助金が出るという住宅です。 そのための条件は以下の通りになります。 1)住宅要件=原則25平方m以上、バリアフリー化、トイレと洗面設備を設置 2)サービス要件=緊急通報、安否確認、生活相談サービスが出来ること 3)その他に、賃貸借方式、またはこれに準じた入居契約とすること ポイントとなるのは、何かあった場合にすぐに対応可能な、 緊急通報などができるサービス面です。 緊急時24時間対応できる通報システムだけでなく、 安否確認、生活相談を受けられること、 また社会福祉法人や医療法人などの職員が、 日中に最低1人は常駐するなどの条件を満たす必要があります。 これらのサービス条件を満たす住宅を施工する事業者に対して、 国から補助金が出ます。 高齢者向け住宅の場合、新築は施工費の10分の1、 改修は3分の1で、上限は100万円。 生活支援施設の場合も、新築、改修共に補助率は同じですが、 上限は1000万円です。 事業者は、都道府県に登録する必要があります。 介護付き老人ホームには入りたくないという高齢者にも、 防犯や医療の安心は必要です。 自由で独立した住まいに住みながら、 自宅で問診、血圧、聴診といった健康チェックを 定期的に行ってもらったり、年1回は提携病院による 人間ドックを受診できるというシニア向け 安心賃貸住宅を提供しているハウスメーカーもあります。 アパート事業を展開しいている業者にとっては、 手を付けやすい分野とも言えますし、是非とも 早期に高齢者向け住宅事業を確立させることが望まれます。 高齢者が住宅に求めるものとしては、 医療・介護・経済面の安心、24時間365日の生活支援、 食事といったサービス面が上位に来るようです。 つまりハード面でどんな住まいか、というよりも、 「どんな住まい方か」が重要視されます。 これからは、ソフト面が重視したサービス付き 高齢者住宅が、住宅市場における一つの分野として、 台頭してくる時代がやってきそうです。 (情報提供:住宅産業研究所)