【工務店MBA】建築業界の最新ニュース(H23 2/28号)
MBA
2011.2.28
今回のテーマ:「補助金・減税制度活用で需要を掘り起こそう」後編 H23/2/28
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【工務店MBA】建築業界の最新ニュース
発行:株式会社ナック
工務店MBA事務局
/www.home-builder.jp/
TEL:03-3343-3000
中條 達也
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中條 達也
「いらっしゃいませ!」 「いらっしゃいませ!!」 「いらっしゃいませ!!!」 「本日は、お日柄も良く、晴天で!」 「こんにちわ〜」 「寄ってらっしゃい。見てらっしゃい。」 「いらっしゃいませ!」 (^_^) 社長!本日は、大盛況ですね! ●こんにちわ、中條です。 先週は、営業上のプレゼンについて、お話しました。 今回は、とある会社の見学会で 『惜しいっ!もったいないなぁ〜・・・』 と、気になった事がありましたので、ご紹介します。 ちなみに、冒頭のあいさつは、パチンコ屋さんの 呼込みではありませんよ。 とある会社の見学会です(^o^) かなり、来場もあり本当に大盛況でした。 (^_^) 現場見学会を開催し、たくさんのお客さんに 来てもらえると、まずは第一段階クリア!!! 社長は大喜び!! (^A^)/ ですよね。 今回のこのイベントでは、土・日の2日間で、 ざっと、118組320名のご来場があったらしいです。 中條「すごいですね!」 中條「いつも、こんなにいっぱいの人に 来場してもらってるんですか?」 社長「いつもよりは、まだ少ないよ!」 社長「一時期は、この倍くらい来てたよ!」 この会社のお出迎えのスタッフは、およそ12名! 年間に10回程イベントをされているそうです。 このイベント回数に加えて、この集客力。 否が応でも、ある事を聞きたくなります。 「ところで社長、受注数は・・・?」 「ところで社長、売上は・・・?」 もちろん気になりますよね? (?_?) その気になるその答えは・・・ 受注数は年に、30棟くらいだそうです。 (・・・あれ???) これだけたくさんの方が、見学会に来ているのに、 ちょっと契約数が少ないのではないか? その理由はなんだろう? (?o?) 別段、気になるところがない 建物は立派だし・・・・ スタッフも元気よく、笑顔もステキ・・・・ 女性のスタッフも居て、男臭くない・・・・ たくさんの理由を思いつきましたが、 とにかく、調査開始! ●そこで気になるアンケートは? アンケートを見せてもらいました。 (!O!) 全く問題なし! 営業マンの話を聞くと、アンケートも 社員みんなで、何度も作り直したそうです。 8つ程度の質問で、 ・とにかく分かりやすい。 ・とにかく読みやすい。 ・チェック式なので、記入しやすい。 ・更に一言コメントの記入欄があって、 お客さんの感想も分かりやすい。 別段、悪いような表現をしているアンケート用紙も目に付かない。 その他、集客ツールが行き過ぎではないか? と思い、細かに、チラシやDMを見せてもらうも、 格段悪いわけではない・・・。 ここまで来たら、 自分が刑事さんになったような気分! 契約率を下げている犯人をみつけなくては! (かなり大げさです。) 捜査開始から2時間後・・・ まったくのお手上げでした。 (>_<。) ここの会社は、資料や準備に、かなり気を使い 前日の金曜日には、丸一日かけて、お客さんの お出迎え仕度を整えるらしいです。 その成果でしょうか、 お客さんも雰囲気よく、帰っている。 メルマガをご覧のみなさんは、どうですか? 何が悪いと思いますか? ・・・・・・・・。 感の良い方は、お分かりですよね? ●犯人を見つけました! 契約率を下げている犯人は? 堂々と目の前に、居ました! 逃げも隠れもしていません。 (*_*) その犯人とは? 先ほど、疑いをかけた「アンケート」です! ただし、アンケート用紙が悪いのではなく、 その、扱い方に問題があったのです。 アンケート回収の流れは・・・ 事前に渡しているアンケートに記入してもらい、 最後に受付に戻ってきたところで、 スタッフに用紙を手渡します。 さすがに、スタッフ教育がなされているのか アンケート項目の確認作業を終えてから、 「ありがとうございました!」(^0^) と言って、終了です。 ん?普通じゃないか?どこに問題が? (ー_ー) ですよね。普通に傍で見ていると、問題ないのですが・・・。 アンケート用紙にこんな質問がありました。 ■あなたが、当社の見学会に来た理由を教えてください。 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 営業としては、話の広がりをつけられる「大きなポイント」です! 言い換えれば、突っ込みどころ満載の項目です。 なぜ、突っ込みどころが満載なのかというと、そこには、 お客さんの、悩み・不安が、ギッシリと詰まっているからです。 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ しかし、残念ながら、その“突っ込みどころ”には触れず、 「住宅の仕様材料について、どう思うのか?」 ということについて、事務員さんが徹底してヒアリングしてました。 (Q_Q) (ん〜〜、そっちを聞いちゃう??) お客さんは、 「悩みや不安を解消できるかもしれない・・・」 と言うように、何かを期待をする時に初めて、次の行動に移します。 ちなみに、ここで言う行動とは、ズバリ、次回アポのことを指します。 せっかくお客さんの、「悩み・不安」について、 触れるチャンスがあるのに・・・(*_*) ちなみにこの会社は、営業マンが見学会の時に、 次のアポを取るスタイルではありませんでした。 そうであれば、なおさら、少しでもお客様に 期待を感じて帰ってもらわないと、次のアポが 取れる率は、なかなかあがりませんよね。 アンケートで聞く項目や接客が、しっかりと出来ていただけに、 『惜しい!もったいないなぁ〜』と、感じた見学会でした。 この会社ように、ツールなど準備がしっかり出来ていても、 使い方次第で、契約率UPに繋がらないケースもあります。 せっかくですから、 ツールは使い方をよく考え 効率よく、利用しましょうね! (^_^) ○●○●○●○●○ 工務店MBA 業界ニュース ●○●○●○●○● 今回のテーマ「補助金・減税制度活用で需要を掘り起こそう!」 後編 ◆耐震リフォームにも国の補助金 どこかで大きな地震が起きるたびに、既存住宅の 耐震性が話題になりますが、耐震改修リフォームは 下記のように、一向に進んでいません。 <建築時期> <戸建ストック> <耐震補強実施率> ・昭和55年以前 1015万戸 4.1% ・昭和56年〜平成2年 512万戸 2.9% ・平成3年〜 943万戸 1.7% 耐震に関する建築基準法の改正が行われたのは昭和56年で、 それ以前の建物に特に問題があると言われています。 昭和55年以前の戸建住宅ストックは1000万戸を超えますが、 耐震補強実施率は5%に満たないのです。 既存住宅の耐震改修に関しては、以前から県や市町村による 助成制度はありましたが、財政の厳しい地方自治体では 制度がないケースも多く、住み手にとって分かりにくいものでした。 しかし昨年末、国が1戸当たり30万円まで補助金を 出すことが決まり、どの地区の工務店でも使いやすくなりました。 各自治体には助成金の相談窓口が設けられておりますので、 情報を収集して活用しましょう。 とは言え、耐震改修だけでお客様の関心を引くことは、 難しいことも多いかもしれません。 外壁材の張り替えによるリニューアルや、エコポイント絡みの リフォームなどと組み合わせて、助成金のメリットを アピールしていきましょう。 ◆住宅資金贈与は1000万円まで非課税 住宅資金の贈与に関する税制としては、平成15年に 導入された「相続時精算課税制度」があります。 これは親が子に住宅資金を贈与した場合、 3500万円までについては、課税が相続発生時まで 先延ばしされるというものです。 つまり一見贈与のようですが、親が死亡した時相続財産に 加算されるため、使う側にとってメリットの乏しいものでした。 しかしその後、500万円までは相続税自体を 非課税とする制度ができ、昨年の税制改正では、 景気対策として上限額が1500万円まで 一気に引き上げられました。 今年は1000万円まで引き下げられますが、それでも相続税が 発生する可能性のある世帯では、メリットがあります。 ・贈与は親だけでなく、祖父母からでもOK ・上限金額は1000万円 ・住宅建築のための土地取得資金でもOK(従来はNO) 折しも民主党政権は、相続税の増税を決定しました。 従来5000万円+1000万円×相続人員、つまり妻と子供2人なら 8000万円が基礎控除(=非課税)でした。 しかし今回の改正で、3000万円+600万円×相続人員、 つまり前記の例で言えば4800万円と、大幅に下がります。 これくらいだと都市部居住者では、住宅だけで 超えるケースも少なくないと思われます。 まだ適用時期ははっきりしていませんが、 今年4月1日以降の相続(死亡)からの予定です。 住宅取得適齢期のお子様がいて、贈与できそうなお客様には、 こうした情報をお届けすることが必要です。 また今回の改正で、上限金額は昨年より500万円減額されましたが、 これまで認められていなかった土地の先行取得資金についても 認められるようになりました。 つまり今すぐ建てるつもりはなくても、少し先に予定していれば、 土地購入資金を贈与してもいいのです。 贈与税以外にも、省エネやバリアフリーに関する 減税制度が、来年まで延長されています。 かかった費用の10%、20万円以内が、所得税から控除されます。 例えば省エネのための改修工事で300万円かかった場合、 お客様は23年度であれば20万円の所得税が戻ってくるのです。 (但し所得税を20万円以上払っていることが条件です) なおバリアフリー工事に関しては、 24年度は上限が15万円に下がります。 以上見たほかにも、太陽光発電や燃料電池の補助金は、 1戸当たりの補助金額は少なくなるものの継続しますし、 自治体独自で行っている助成制度もかなりあります。 よく情報を集めて、自社で使えそうなものは 積極的に使っていきたいものです。 (情報提供:住宅産業研究所)