【工務店MBA】建築業界の最新ニュース(H22 8/9号)
MBA
2010.8.9
今回のテーマ:縮小する床面積とその対応策 後編 H22/8/9
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【工務店MBA】建築業界の最新ニュース
発行:株式会社ナック
工務店MBA事務局
/www.home-builder.jp/
TEL:03-3343-3000
日下部 興靖
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日下部 興靖
久しぶりに、セミナー(勉強会)を企画しています。 今日は、その予告だけします。 ●お世話になります。ナックの日下部です。 「集客に困っている。」 どんな業界でも耳にする話ですね。 昨日も、いきつけの美容室のオーナーさんからも、 集客について相談されました。 私の行っている美容室は、特に宣伝もしていないような、 オーナー兼美容師と助手が1名いるだけの、小さな美容室です。 (オーナーの年齢も、私と同世代くらいです) 昨日も髪を切りに行き、相談されたので・・・ 「集めるだけなら簡単ですよね?」 と答えてみました。 私の「集めるだけなら簡単」という言葉に、 美容室のオーナーさんは、「???」という顔をして しまいました。 実は、私が髪を切りに行き始めたころは、 この美容室もホームページは持っていませんでした。 「いまどき、ホームページくらいないと・・・」と、 私以外のお客様にも言われるらしく、 半年くらい前にホームページを作ったそうです。 でも、半年経っても、ホームページから 集客効果を感じる事ができないそうです。 私から見ると、これはあたり前。 ホームページを作っただけで、 お客様から資料請求や問い合わせが来るなんて・・・ しっかりロジックを持って、 狙ってやらないと、できないですよね! ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ (^_^) ●狙ってやればいいんですよね。 私は、 「集めるだけなら簡単」 と思っています。 だけど、 「集客して、営業して、契約する」 の全てにおいて、狙って仕掛けているかどうかで、 契約数が簡単に変わります。 ということで、 ・どうやって集客するのか? ・どんな資料請求ツール用意すればいいのか? ・どんなメール返信文を書けばいいのか? ・どんなイベント準備すればいいのか? という集客から、「狙って仕掛ける」ための内容を セミナーでお伝えしようと企画しています。 ここ数年で、インターネット集客法について勉強し、 色々な話を聞きすぎてしまい、何が正しい方法なのか わからない方に、このセミナーはいい薬になると思います。 ●はじめての試みも・・・ 今回のセミナーは、一方的にお話しするのではなく、 あることをしようと思います。 これは、今回のセミナーの目玉の一つなので、 ご紹介できる段階になったらお伝えします。 きっと、多くの工務店さんの悩みを解決する ことが出来ると思います。 (^_^)v ○●○●○●○●○ 工務店MBA 業界ニュース ●○●○●○●○● 今回のテーマ「縮小する床面積とその対応策」 後編 ■なぜ住宅面積は縮小したのか 前回は、全国各地で例外なく進行している住宅面積の縮小 についてレポートしましたが、その背景には、明確な要因が3つあります。 1つは、1世帯当たりの人員が減っていること。 夫婦2人世帯や、1人っ子の核家族では それほど大きな家は必要ありません。 第2の要因は、お金の問題。 コンパクトな家であれば、土地にも建物にも費用がかかりませんし、 光熱費や維持費、固定資産税等、継続的な出費も抑えることができます。 今後、住宅需要の中心層となるポスト団塊ジュニア世代は、 「嫌消費世代」とも言われ、財布のひもは更に かたくなっていくことが予想されます。 3つめは、お金の問題と相関的な要因となりますが、 住宅会社側の「空間を無駄にしない」商品開発です。 廊下を極力排除したオープンなプランが主流になり、 階段下や踊り場、小屋裏、ニッチなどを実用的な空間として 提案することで、限られた空間に広がりを生み出す努力をしてきました。 このところ相次いで発売されている1000万円台の商品には、 必ずこうした省スペース提案が盛り込まれています。 加えて、街角モデルや、総合展示場の1区画に2〜3棟を 建てるリアルサイズモデル、入居者宅見学会など、 建築予定客が「コンパクトで機能的な家」を目にする機会も 多くなってきました。 「この広さで十分」と思える納得材料が増えたことも、 面積縮小スパイラルの一端を担っていると言えそうです。 ■進化する省スペース提案 では、「コンパクトで機能的」とは、 具体的にどのようなものでしょうか。 オープン空間を間仕切り家具などで仕切る、 階段の踊り場に家族共有の書斎等を設ける、 リビングの一角を畳敷きの多目的スペースとする、 中2階や小屋裏などを設けて多層空間にする、 といった提案は代表的で、最近の住宅の共通点とも言えます。 このところ増えているのは、リビングに応接セットを置かない、 床座生活の提案です。 人数を限定せずに寛ぐことができ、視点が低くなることで 空間の広がりを感じることもできます。 ある住宅会社では、ダイニング・キッチンと繋がった 床座リビングを襖で仕切ることで、臨時の客室としても 活用できるという提案を行っています。 もう少し踏み込んだ省スペース提案としては、 玄関からLDKまでを一体空間とする提案もあります。 この提案をしている企業では、リビングの一部となる 玄関の見映えに配慮し、下駄箱を「インテリア家具収納」 として、デザイン性の高いものにしています。 その他では、家族の共有スペースに学習空間を設け、 子ども部屋は睡眠・収納に足りる面積しかとらない という提案も、いくつかの企業で見られます。 省スペース提案は成熟化の領域にあると言え、 この点で差別化を図るには、既成概念にとらわれず、 「何をするために、どれだけの面積が必要か」という点を 突き詰めて考えていく必要がありそうです。 ■身の丈サイズでこだわりを叶える家 住宅需要自体が減少し、1戸当たりの床面積も縮小していく中で、 売上を確保するのは容易ではありません。 そんな中で注目されるのが、付加価値提案によるオプション受注です。 ライフスタイルやこだわりポイント別にオプションをパッケージ化し、 売る側も買う側も、手軽に追加できる仕様の設定が主流となっています。 最もお勧めしやすいのは、エコ関連のグレードアップで、 「長い目で見ればおトク」というセールストークが可能です。 また、「おトク」という部分を抜きにしても、 家事楽仕様やペット共生、エステ・癒し効果のある浴室、 趣味に没頭できる空間等々、 「1つくらいはこだわりたい・贅沢したい」というポイントに、 お金を使ってもらえる提案ができるとよいでしょう。 ■多世帯、多機能化で売上確保 1世帯あたりの人員が減り、省スペース提案が充実してきたことで、 かえって大型の受注が生まれるという可能性もあります。 それは、世帯と住宅の縮小が進んだことで、限られた敷地でも2世帯、 3世帯が集まって暮らしやすい状況になっているためです。 都市型3階建てに定評のあるメーカーA社では、こうした需要を狙い、 「実家には高齢の母ひとり、何とかしなくては…」という趣旨の 新聞広告やTVCMで盛んにアピールしています。 多世帯住宅だけでなく、賃貸や店舗、オフィスの併用など、 多機能化による大型受注のチャンスも広がっています。 メーカー最大手のC社では、東京都心の展示場に、 店舗と賃貸を含む二世帯住宅の4階建てモデルハウスを建築し、 多世帯・多機能住宅の普及に注力。 またB社でも、都市部向けに空間の6層活用 (地下〜趣味・収納、1F〜店舗・医院・駐車場、2F〜賃貸、 3F〜天空リビング、4F〜星や夜景を楽しむ安らぎ空間、 屋上〜大容量太陽光発電)を提案し、 「限られた敷地で、限りない自由を」と宣伝しています。 現在の市場環境では、時流に乗った省スペース化で 受注を確保しつつ、お手軽なこだわり実現提案や、 多世帯・多機能住宅の需要掘り起こしで売上を 増やすチャンスを捉えていくというアプローチが必要なようです。 (情報提供:住宅産業研究所)