【工務店MBA】建築業界の最新ニュース(H22 7/21号)
MBA
2010.7.21
今回のテーマ:成熟市場の決め手、建替え需要攻略法 前編 H22/7/21
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【工務店MBA】建築業界の最新ニュース
発行:株式会社ナック
工務店MBA事務局
/www.home-builder.jp/
TEL:03-3343-3000
日下部 興靖
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日下部 興靖
住宅営業についていの 新しい小冊子、リリースしました。 只今、無料進呈中!! www.nac-consul.com/contactssl_booklet02.html ●お世話になります。ナックの日下部です。 久しぶりに、弊社から新しい小冊子をリリースしました。 住宅営業に関する小冊子です。 なので、今日は住宅営業について少しだけ、 私なりの考え方をお話します。 ●年5棟未満の営業マンは、まずは基本を見直そう! もしも・・・、のお話です。 私が住宅会社のコンサルタントとして、 ある2社のクライアントがいます。 クライアントである、A工務店さんもB工務店さんも、 毎月安定して20組を見学会に集客できているのに、 A工務店さんは月に4棟ペース。 B工務店さんは2ヶ月に1棟ペースです。 こんなとき、私がコンサルタントとして、 どうアドバイスするでしょうか? ●A工務店さんへのアドバイス 20組の集客で4棟ペースは平均以上の契約率ですね! それなら、集客をもっと増やす施策を行い、 営業マンも増員しましょう。 でも、その前に、売れている営業マンにヒアリングして、 なぜ売れているのかを知ることからはじめてください。 営業マンの個人の能力で売れている限りは、 増員したところで意味がありません。 会社として売れるノウハウを会社全体で共有すべく、 営業のマニュアルを作っておくべきです。 と言います。 ●B工務店さんへのアドバイス 20組の集客で、2ヶ月に1棟ペースは平均の半分の 契約確率ですね! このままでは、集客コストばかりかさんでしまうので、 まずは営業力を強化しましょう。 まずは営業マンにどんな営業をしているのか、 ヒアリングをしましょう。 そして、売れない原因を探る事が必要です。 営業マンの売れない原因の多くは、基本ができていない ことなのです。 お客様に足元を見られるような提案をしていたり、 自社商品の説明ばかりで、お客様からしっかりヒアリング できていなかったり、最悪の場合はまともな提案を 出来ていないかもしれませんからね・・・。 ●なぜ、こんなあたり前のことを言うのか?! 私はこの2社に、あたり前のアドバイスをしました。 もちろん、ここから先に具体的なやり方もお教えして、 営業マンのやっていることをチェックしてもらいます。 売れる工務店、売れない工務店には絶対的な違いがあり、 話を聞いていけば問題点は明確にわかります。 住宅営業には奇抜なテクニックを習得するよりも、 基本をマスターすることが大切です。 基本がわかっていないのに、奇抜なテクニックを実践しても うまくいかないでしょう・・・。 また、どんなに集客数を増やしたところで、 契約率が平均以下なら、集客コストばかり増えてしまい、 経営を圧迫することになります。 自社の売れない理由は”集客”だ! ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ と思っている工務店さんでも、 基本がしっかりしていないと、いくらお客様を集めた ところで、契約にならない・・・ 契約にならないという事は、それだけ 「この工務店では家は建てない」 と判断する人を地域に増やしてしまうことになります。 この工務店は、何かおかしいな〜 と思う人が増えれば、その地域ではドンドン評判が 悪くなってしまうので、数を集めれば良いわけでは ないんですね。 だからまずは営業。 住宅営業の基本をマスターし、その次に集客。 契約率が平均値になってきたら、契約率を平均値以上に するような、奇抜なセールス方法を学んでみる。 そして、次に数を集める集客方を学ぶ。 営業→集客→営業→集客 という感じで、好循環スパイラルを意識して、 自社の弱い部分を強化してもらいたいです。 工務店さんとお話しする機会の多い、 コンサルタント、マスコミの記者などから話を 聞いても、工務店が一番不得意としているのが営業。 次に集客だ!と言います。 できれば、10組のお客様を集めたら、1組は契約できる 平均的な営業力を目指してもらいたいです。 そのための、小冊子です。 是非、読んでみてください。 (^_^) www.nac-consul.com/contactssl_booklet02.html ●追伸 これから、何冊か新しい小冊子をリリースします。 その都度メールマガでご案内しますね! ○●○●○●○●○ 工務店MBA 業界ニュース ●○●○●○●○● 今回のテーマ「成熟市場の決め手、建替え需要攻略法」 前編 1.潜在需要はこんなにある! 若年層の人口が年々減少し、住宅業界では 新築需要の先細りが心配されています。 若年層で最も人口の多い年代である団塊ジュニア層は、 今年36〜39歳となり、 そろそろ持家取得が一段落するころであるため、 今後の需要減は大きな懸念材料です。 加えて日本経済の競争力低下で給料が増えないことも、 土地から取得する若年層に二の足を踏ませています。 そこでハウスメーカーにも工務店にも、 共通の課題となっているのが、 建替え需要の掘り起こしです。 注文住宅市場では、建替えは従来からかなりの比率を 占めていましたが、最近十数年で減少してきました。 大手企業中心に業界全体が、若年層需要の攻略に 力を入れてきたこと、年金など先行き不安で熟年層が 建替えに消極的になっていることなどがその理由です。 では注文住宅において、建替え需要というのは どれくらいあるのでしょうか。 総務省の住宅土地統計調査をもとに計算してみると、 平成16〜20年の平均は以下の通りです。 ・全国平均 35.6% ・地域別で最も高いのは首都圏 41.9% ・地域別で最も低いのは北海道 29.0% ・県別で最も高いのは東京都 51.6% ・県別で最も低いのは岡山県 25.8% 全国平均で35.6%、つまり3戸に1戸は 建替えということになります。 但し地域による差が大きく、 最も高い東京都は5割を超えているのに対し、 岡山、香川、和歌山等は25%強に過ぎません。 一般的に新築需要の少ない地方や、 新築を建てる余地の少ない大都市部は 建替え比率が高くなる傾向にあります。 次に、建替えの潜在需要とも言える古い住宅が どれくらいあるか見てみましょう。 【建築時期別戸建持家ストック数】 ・昭和55(1980)年以前建築 1,015万戸(40.5%) ・昭和56(1981)〜平成12(2000)年 1,059万戸(42.0%) ・平成13(2001)〜平成20(2008)年 395万戸(15.7%) 昭和55年が丁度30年前になりますから、 建築後30年以上経過した戸建持家ストックが1000万戸強もあり、 全体の40%強も占めていることになります。 仮に平均の建替えサイクルを50年としても、 既に30年以上経過していますから、 あと20年で1015万戸全てが建て替わるとすれば、 年間約50万戸もの建替え需要が発生する計算になります。 実際にはアパート等他の用途になったり、 そのまま放置されるものも少なくありませんから、 理屈通りにはいきませんが、 大きな潜在需要があることは確かです。 2.建替えのお客様は迷っている 自宅の建替えを検討しているお客様に対応する際、 最も注意しなければならないのは、 殆どの方が大変悩んでいるという事実です。 その悩みは大きく分けると、2つあります。 第1は、現在の場所に住み続けるかどうか、という悩みです。 住み続けない場合、次のような選択肢が考えられます。 ・都心や駅近など、買い物や病院など利便性のよいマンションを買う ・建替えが面倒なので、同じ生活圏内で注文住宅を新築したり、建売を買う ・生まれ故郷へ帰る(都市部のお客様) ・別荘地や田舎へ移住する(都市部のお客様) ・都市部の子世帯の近くに引っ越す(地方のお客様) この場合、現在住んでいる住宅をどうするかについても、 そのまま持ち続ける、売却する、賃貸にするなど いくつかの選択肢があります。 第2は、現在の場所に住み続ける場合でも、 さまざまな選択肢があるという点。 従来と同じような建物にする以外に、 次のようなパターンが考えられます。 ・2世帯住宅に建て替え、子(又は親)世帯と同居する ・賃貸併用住宅にし、ローン返済負担を軽くする ・長年の夢だった店舗併用住宅にする ・敷地を一部売却し、建築資金に充てる ・建替えないでリフォームで済ます この中でも、リフォームで済ますかどうかは 多くの建替え客の悩みであり、 それを理解できるかどうかが、 攻略のポイントになってきます。 (情報提供:住宅産業研究所)