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【工務店MBA】建築業界の最新ニュース(H21 7/21号)

MBA
2009.7.21

今回のテーマ:1000万円以下、超低価格住宅は普及するか?前編 09年07月21日

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 【工務店MBA】建築業界の最新ニュース
発行:株式会社ナック
工務店MBA事務局
/www.home-builder.jp/
TEL:03-3343-3000
日下部 興靖
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あなたはご存知でしたか?


Yahoo!を検索している人の中には、

約100万人の住宅検討者が

いるそうです。

(某広告代理店の資料を参照)



●お世話になります。ナックの日下部です。


凄いですね〜、Yahoo!って・・・。

年間の総着工戸数くらいの住宅検討者を

囲っていると言うことですね・・・。



実際に私の周りでも、戸建を建てたり、マンションを買ったり

している友人に聞くと、やっぱりネットでの検索からはじまって

いるんですよね・・・。


やっぱり、これからの広告戦略は、いかにYahoo!を

攻略するかにかかっていますね・・・。



●今のお客様は即決しない!


さて、この不景気でお客様は、とても慎重になっているそうです。

これは、住宅業界だけではなく、様々な業界で起こっている

現象のようで、ホームページに最低でも2〜3回訪問し、

何度も比較検討してから、資料請求などのアクションをするそうです。



住宅などの高額商品の場合は、私もそうでしたが・・・

購入までに100回くらいはホームページを見ていたと思います。



なので、

「いかにリピートしやすくするか?」


と言う事が、受注獲得の決め手になってくるのです。



●家を建てようとしたとき、どこに行けばいいのか?


もし、私が今、注文住宅を建てようとしたら・・・

正直言って、どこに行けばいいのかわかりません。



ハウスメーカーの餌食になりたくないので、住宅展示場には

絶対に足を運ばないでしょう・・・。



そうすると、地元で建てている住宅会社を探すのですが、

きっと資料請求はできても、訪問しても良いのかどうか

わからない状態になっていると思います。



私ですら、こんな状態なのですから、建築業界の事を

しらない人が、ネットで探そうとするのもうなづけます。


・住宅会社が、どこにあるのかわからない・・・

・営業されたくないので、展示場にもいかない・・・


あなたの会社で、お客様をリピートさせる対策は

何をされていますか?



リピートさせる対策が、これからの住宅営業に大切な

POINTになると思いますよ!




●ハウスメーカーは顧客リストを1件1万円で買っている。


ハウスメーカーの場合は、価格を前面に出せなかったりするので、

資料請求の1件あたりの獲得単価が1万円なら安いほう。

下手すると10万円にもなってしまうそうなのです。


これは、ハウスメーカーが自社で広告を運用した場合です。




さらに・・・ハウスメーカーは、ポータルサイトも使っています。

大手ポータルサイトは、月額の基本料金が5〜10万円。

プランによっては、初回に80万円くらいかかる場合もあります。


それ以外にも、資料請求1件で1万円程度支払うそうです。

また、成功報酬の場合は、1棟の5%くらいかかる場合も・・・。



また、最近では、この市場を狙ってか・・・

「新しいポータルサイトを作ったのですが、成功報酬で

資料請求1件あたり1万円なのでどうですか?」


というセールスが、なぜか私のところにかかって来ます。

(^_^)



もちろん、マイホーム大学を運営している責任者という

ことは隠して、色々とヒアリングするのですが・・・



「こんなサービスで、資料請求が獲得できるの?」

「1件1万円以上の広告費をかけないと、このサイトでは

資料請求が獲得できないと思うけど・・・」

と、金額よりも先に「この会社は半年持つのか?」という

事が気になってしまうポータルがいくつかできてきています。



中には、私が素人だと思って話をする営業マンもいて、

「1日4000アクセスあります!」

と、堂々とウソをつく営業マンもいました。



なぜ、ウソだと一瞬で見破ったかと言うと、

サイトがOPENして、2週間足らずで一日4000アクセスを

集めると言うことは、1クリック獲得するのに80円の広告費が

かかるとしたら、1日に32万円の広告費を使っていることになります。



月間にしたら、960万円です。

既にそのサイトに掲載している工務店さんの数が、

3社しかなかったので・・・



何をどうしても、ありえない!!!

と思ったのです。



しかし、何でネット媒体の営業マンは、平気でウソを

つくんでしょうか?

(T_T)


皆さん、騙されないようにしてくださいね・・・。



●工務店のネット集客勉強会


先週もご案内しましたが、


「できるだけ、お金を掛けないで〜」

「ネットを使って集客して〜」

「どうやって、契約までつなげるのか〜」


と言うことをお伝えする勉強会をしようと思っている・・・

と書いたところ、


「いつやるの?」

「どこでやるの?」


という質問メールが少しだけ来ました。

(^_^)



う〜ん・・・

8月か・・・9月か・・・

有料か・・・無料か・・・

どうしたらいいでしょう?

(-_-)


やるとしても、

このメルマガ(工務店MBAのメルマガ)の読者限定で

やろうと思っています。



今週中に考えて、告知できるとしたら「号外」で

ご案内しますね・・・。

(^O^)v




○●○●○●○●○ 工務店MBA 業界ニュース ●○●○●○●○●



今週のテーマ「1000万円以下、超低価格住宅は普及するか?」前編

※先週のメールマガジンにて、「3部作」と言っておりましたが、
 前編・後編にうまくまとめることができましたので、いつもどおり
 前編・後編の流れでご紹介します。



不況と呼ばれる景気の中で、今元気のいい会社の多くは
不況対策型の消費をターゲットとした会社です。
低価格、値頃感、割安感、それでいて高品質、おいしい
といった条件が揃った会社が多いようです。


衣料業界最強のユニクロは今年8月に最高益を達成する
見込みです。

またその他、AOKI、餃子の王将、日高屋、マクドナ
ルド、ドトール等々、業績も好調で、都心部での新規出
店等で店舗を増やしてきています。

かたや三越池袋が閉店して、代わりにヤマダ電機が出店等、
値段の高いデパート等は厳しいようです。

住宅業界でもハウスメーカーは苦戦、低価格路線のビルダ
ーが比較的堅調と、高いものは売れないという時代に突入
しているようにも見えます。



そんな中で今、一つのブームになっているのは、1000万円
を割る低価格住宅。

チラシ等でもこの価格は見られるようになっているので、
家は1000万円そこそこで買えるものだと、ユーザーの目線
が変わってきているかもしれません。




1.1000万円以下の住宅ラッシュ

1000万円を割る住宅には、以下の2つの条件が必要です。
1.狭小住宅であること
2.規格住宅であること


品質をあまり下げずに価格を下げるのは、この2つの方法
が大前提です。当たり前のことですが、面積が小さくなれ
ば価格も下がります。

これにプラスして、規格住宅は品番の統一もできますし、
数々の手間が省けて営業面の販促コストを抑えることが
できます。

プランが1つですから商談は込み入ったものにはならずに、
スピード販売が可能になってきます。もちろん、実際には
その他にもあらゆるコストダウン努力が必要にはなります
が、この2点でコストはグッと下がります。


この価格帯で最も数を売っていると思われるのが、
新潟にあるH社です。

約100平米の住宅で880万円。間取りは基本1タイプの住宅
を売っています。

1階にはLDKと和室があり、リビング階段で2階へ上が
ると、2つの部屋と物干しスペースがあります。キッチン
のメーカー等は1本に絞り、外観の色等はいくつか用意し
ています。他にもオプションの小屋裏や床暖房等も設置可
能です。

この住宅を年間300〜400棟という規模で販売している会社
は、他にないでしょう。



ライバル会社も低価格商品を投入したりと、1000万円以下
住宅戦争はまず地方で火の手が上がりました。

そして、今年に入ってからは、都市部で同様の競争が起こ
っています。

パワービルダーと呼ばれる分譲系のビルダーが、このジャ
ンルに参入しました。背景には分譲住宅での苦戦もあった
と思われます。

価格は777万円であったり、面積を思いっきり小さくして
57平米にして580万円で売る等、各社様々な商品を投入し
ていますが、もはや限界に近いところまで価格は下りてき
ました。

そして今年の春頃には全国展開の大手T社も100平米850万円
というプラン商品を発売する等、玉石混交の市場となりつつ
あります。


中でも最もインパクトがあったのは、東京のA社が出した
限定商品です。

価格は税込み550万円。間取りは、2階建て60平米と、
平屋49平米の2タイプです。

同じ価格で面積が違うのですが、これは平屋の方が、基礎
の面積や屋根の面積が広くなる分、コストアップするため
です。それでも少し余裕ができた分は設備に回し、平屋は
オール電化で部分床暖房を採用しています。

反響は上々でした。

元々、このような単価の低い商品で儲けるためには数を売
らないと難しいといわれています。

また、この商品は世の中のニーズ把握といったマーケティ
ングの意味もありましたし、また、やはり知名度アップと
いった狙いもあったようです。

問い合わせ件数は4〜6月の約2ヶ月半で1万3000件を超
え、マスコミ等の媒体に取り上げられた回数は84回にもの
ぼったといいます。

それだけ注目度の高い商品であったと言えるでしょう。


ではA社の550万円商品は、どういった顧客層に売れてい
るのでしょうか。

売り方としてはライフリッチな住宅ということを前面に
出しています。つまり家にそれほどお金を掛けずに、
生活はもっとリッチになりましょうということです。

ターゲットとなるのは、若年層のDINKSや引退した
シニア夫婦、また敷地の広い家の離れといったところです。

しかし実際の顧客層で多かったのは、シニアだったようです。
やはり若年子育て層には少々手狭な感じは否めません。

H社のように100平米あれば問題はない広さだと言えますが、
若い層は将来的に子供の数も増える可能性もあるため、
少し余裕を持ちたいということでしょう。

但し別の会社の低価格住宅では、都心部に土地を買って
しまったために、建物を建てる資金調達が難しく、
上物の価格を極力抑えたという事例もあったようです。


(情報提供:株式会社 住宅産業研究所)


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