2008年 春の住宅新商品:後編
MBA
2008.5.19
今回のテーマ:2008年 春の住宅新商品:後編 2008年5月19日
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【工務店MBA】建築業界の最新ニュース
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発行:株式会社ナック
工務店MBA事務局
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TEL:03-3343-3000
日下部 興靖
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日下部 興靖
●はじめに こんにちは!ナックの日下部です。 今回は、前回に続いて「2008年 春の住宅新商品 後編」についてのメルマガを お送りします。 市場に投入する新商品も、ハウスメーカーによってコンセプトが違うので、 前回の子育て世代向けのメーカーとは違い、200年住宅の考えを取り入れた 内容をご案内します。 200年住宅と言えば・・・、 先日うちの役員から、「ナックの会員工務店さんたちにも200年住宅を うたえるようにしてあげるには、どうしたらよいか?」 と質問をぶつけられました。 これには色々と課題があるので、一つ一つクリアしなければなりませんが、 大手ローコストビルダーも「ローコストでも200年住宅」をうたい始めている ので、地場の工務店さんも何とかしなければなりませんね! ○●○●○●○●○ 工務店MBA 業界ニュース ●○●○●○●○● テーマ 「2008年 春の住宅新商品 後編」 2.住み継がれる家づくり 以前、このメールマガジンでも取り上げた超長期優良住宅(200年住宅)について、 大手メーカーでは既に本格的な取り組みが始まっており、この春にはその趣旨を 先取りした商品も発売されました。長寿命化のためにどのような対策がなされて いるのか、具体例を見ていきましょう。 (1)三洋ホームズ「セレブ Type R」「セレブ Type S」 構造体は基礎100年、柱脚ピース162年、多層防錆柱109年の耐久性を誇り、 高耐震構造と制震装置のハイブリッドシステムで、万一の大地震にも耐え抜きます。 保証・点検・メンテナンスシステムも整備し、長寿命化をサポートします。 環境負荷に関しては、「CASBEEすまい[戸建]」の評価システムを導入しており、 一定ランクの評価を得た物件に対して金利優遇を適用。またこの商品では、長く快適に 住むための工夫として、家事負担の軽減や、家計を助ける省エネ・創エネ設備、 間取りの可変性の確保などをシステム化した「楽eco」生活プロジェクトを展開中です。 (2)トヨタホーム「シンセ・カーダ モード」 こちらも耐震性の確保、鉄骨の徹底した防錆により耐久性を強化。また、筋交いや 耐力壁が不要な構造を活かして、間取り変更にも柔軟に対応します。 三洋ホームズと同様、60年長期保証や、住まいがある限り5年ごとに点検する 「生涯点検」などのサポートシステムも充実しています。環境負荷に関しては、 高い断熱性の確保のほか、開口部の配置の工夫や、窓を開けたまま外出できる ブラインドシャッター、省エネ照明器具、高性能エコキュートの採用などによって、 CO2排出量を大幅削減。 さらに太陽光発電によって、排出したCO2を相殺することで、「実質CO2ゼロ」が 達成できるとしています。 (3)エス・バイ・エル「光風(kofu)」 こちらは様々な性能表示項目において、木質住宅としては最高の等級を確保。 前出の2社と同じく、「住まいの生涯サポートシステム」などのアフターサービス を設けています。ただ、この商品が一番にアピールしているのは、耐震や耐久といった ハードの性能ではなく、何世代にもわたって住み継がれるための「美しいデザイン」です。 外観は、経年変化を楽しめる木質の外装材や塗り壁、格子といった古風な要素と、 ガルバリウム鋼板屋根などのモダンな素材を組み合わせることで、「新しい日本らしさ」 を感じられるデザインです。また、太陽光を「家の演出装置」としてとらえ、外観に映し 出される陰影や、リビングにできる日だまりを楽しめる工夫もされています。 目先の流行を追うのではなく「時の移ろいを楽しめる、飽きの来ないデザイン」である ことも、長寿命住宅の重要な要素であるということです。 以上のように、住宅の長寿命化には、高度な技術を用いた耐久性の向上や環境負荷の 軽減対策が欠かせません。しかし、最後に挙げた「光風」のように、「住む人を飽きさせない」 工夫も、住宅寿命にとっては大事な要素です。自社で取り組めることから、 積極的に取り入れていきましょう。 (情報元:株式会社 住宅産業研究所) ●次回予告 次回のテーマは、 「大手メーカー・ビルダーの商品低価格化に、工務店がどう対抗するか」 を予定しています。