リフォーム実態調査に見る“リフォーム×ネット客”の動向~後編集客・マーケティング,営業・接客,市場動向,リフォーム・リノベーション
先週に引き続き、リフォームマッチングサイト最大手の「ホームプロ」を運営する株式会社ホームプロが3月26日に発表した「2017年リフォーム実態調査」のデータをご紹介します。
現地調査の依頼先、どのように決めた?
今週紹介するデータは、「お客様が現地調査の依頼先を決めた理由」です。
先週もご説明したとおり、ホームプロをはじめとするリフォームマッチングサイトは、お客様側の個人情報を公開しない「匿名商談」という形式が一般的です。お客様が複数のリフォーム会社と匿名でやり取りした後、現地調査を依頼する会社に対してのみ、個人情報を公開します。
この調査データでは、お客様が現地調査の依頼先を決めた際、何を重視しているのかが分かります。言い換えれば「ネット営業で成果が出やすいのはどのような会社か」ということが分かるデータです。
ホームページの中身以上に重要な「お客様への対応」
それでは、結果を見てみましょう。ベスト5は、下記の通りでした。
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1位…52.8% 担当者の返信スピードが早かった
2位…45.9% 担当者が礼儀正しく、印象が良かった
3位…44.7% ホームプロに掲載されている会社情報の評価点が良かった
4位…40.3% ホームプロに掲載されている会社概要の内容が信頼のおけるものであった
5位…39.9% 担当者が要望を理解してくれそうだと感じた
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1位・2位は、ともに担当者の対応に関するものです。ネット上に掲載している会社情報も重要ですが、担当者の対応がそれ以上に重要であることを、ご理解いただけるのではないでしょうか?
住宅業界のネット戦略においては、ホームページだけを磨くのではなく、ホームページと対面商談の間をつなぐ「ネット営業力」を磨かなければなりません。
特に重要なのが、1位の「対応スピード」。2位と7ポイント近い差があり、お客様に選ばれるための重要なポイントです。
リフォーム・新築とも、ネット経由の資料請求やお問い合わせに対しては、クイックレスポンスを実践できている会社は、まだまだ少ないのが実情です。営業時間内の問い合わせにかかわらず、その日のうちに回答しないというケースも散見されます。
その一方で、お客様が第一に求めているのは「スピード」です。このギャップを理解し、お客様のニーズに答えられる会社でなければ、ネットで情報収集を行っているお客様を捉えることは難しいかもしれません。
また、担当者の礼儀・印象・要望把握力も、上位にランクインしています。対面営業に長けた営業担当者だけでなく、ネット対応を得意とする営業担当者の育成も、急務と言えるでしょう。
(情報提供:住宅産業研究所)