結果だけみれば・・・ヒーロー?経営・人材育成
ナックの松田です。会社の意思決定について、考えたことはありますか?先日、この意思決定について、考えさせられるニュースを目にしました。そもそも、意思決定とは、、、
何らかの目的を達成するために案を選択することを言います。そして、選択したら、組織のメンバーに理解してもらうことが大事になります。
優先するのは、ルールか、安全か?
ある県の自然保護課の職員が、個人の判断で看板製作を発注、本来は県費で支払う看板20枚分の費用約29万円を自ら負担して業者に支払っていた。
このニュースをパッと見た時には、え?どいうこと?っと思いましたが、よくよく記事を見てみると、、、
県内各地でクマが出没していることから注意を呼び掛ける看板の製作を企画。業者と随意契約を結ぶための書類を作成したが、上司から業者選定の理由が不十分だとして書類を修正するよう指示を受けた。しかし男性職員は書類を修正せず、上司の決裁も得ないまま看板を発注。周囲に相談できず、職員自らの負担で費用を支払ったそうです。
この件の問題点としては、県職員の自腹が「不適切事務」ということが、あげれられていました。
「不適切事務」。
なぜ、ルールを外れてこのようなことをしたのか?クマが出没して、地域に危険を及ぼす可能性が高く、現場を優先した結果、何かあってからでは遅い適切な事務処理を待っていたら、間に合わないと考え苦渋の決断をしたのか。
それとも、現場では必要なことだけど、書類を再提出するところまで、手が回らなかったから、その場をしのぐため、自腹で払ってしまったのか。
職員のコメントは掲載されていなかったので、真意は定かではありません。
この件について、県は記者会見で、、、
職員が契約事務に不慣れだったことや業務多忙などが原因として、県の次長らは「内部チェック体制が十分に機能していなかった」として謝罪をされたそうです。
結果だけみれば・・・
結果だけみると、地域住民の安全につながりますし、良い行いのように感じます。
ですが、過程だけみると会社の意思決定のルールから外れ、「不適切事務」今回はルールから外れたことのみですが、この意思決定のルール違反を容認してしまうと、、、会社、仕事を通じて個人が利益を得たりと、不正の温床になる可能性がある。
だからこそ、今回の看板の件は、結果はともかく、問題となったのかもしれません。
真意は定かではありませんが、個人的には、過程はまずかったのですが、地域住民のためだとしたら、この意思はなくさないでほしなと思います。
これだけ、地域住民のことを考えてくれる、職員がいてくれたら安心して暮らせるような気がします。
今回の件から、学ぶことは、、、会社としては、大きなところで「理念」意思決定の判断が、会社の「ビジョン」と本当にマッチしているか。会社の理念に反する意思決定は、会社としての存在意義を希薄化してしまうかもしれませんし、ルール違反や不正にもつながる可能性があります。
だからこそ、「理念」や「ビジョン」を、組織で共有し理解することが必要なのではないでしょうか。
働く側としては、、、業務上、必要なことやりたいことがあるならば、至急、火急でもルールに沿った上で行う。ルールを無視すれば、仮に必要、やりたいことが、叶ったとしても、ふりだしに戻るもしくは、マイナスになってしまうかも。
必要なこと、やりたいことには、ルールが壁になることがしばしばあります。
その場合には、順守するのか、または改正するのか、とにかく、無視をすることは、してはいけないと考えます。
今回、取り上げさせて頂いた件から、組織としての優先順位や選択について、双方が理解をし合うことが重要なんではないかと感じます。