多様化するリフォーム情報サイト集客・マーケティング,市場動向,リフォーム・リノベーション
前回に引き続き、リフォーム業界におけるウェブ集客について解説します。前回は、マッチングサイト最大手として「ホームプロ」を紹介しましたが、この他にも数多くのマッチングサイトが存在します。
ホームプロを追走するプレイヤー
住宅情報サイト大手のHOME’Sが運営する「HOME’Sリフォーム」もその1つです。
2005年のサービス開始当初は、新築・分譲と同様の資料請求型サイトでしたが、2014年に匿名商談型のマッチングサイトへモデルチェンジしました。
モデルチェンジから2年ほどですが、リフォームを検討中のお客様が気になる会社を指名できるシステムや、HOME’Sのスタッフに電話で相談できるサービスなど、リフォームを検討中のお客様の行動の選択肢を広げる、さまざまな取り組みを行っています。
住宅情報サイトとしての知名度の高さもあり、順調に成約実績を伸ばしているサービスです。
その他のマッチングサイトとしては、LIXILが運営する「リフォームコンタクト」があります。最大の特長は、一般的なマッチングサイトで発生する成約手数料が0円であるという点です。
その他のランニングコストも他サイトと同水準のため、低コストで利用が可能です。また、初めてマッチングサイトを利用するという会社が多いことから、登録会社に対する教育活動にも力を入れています。
匿名商談で現地調査依頼を獲得するためのメールコミュニケーションのノウハウや、お客様の関心を引くための情報発信のポイントなどを教える勉強会を、全国で開催しています。
直販型・バーティカルなどの新タイプも
マッチングサイト以外の、ウェブを利用したリフォーム販売ルートとして最近注目を集めているのが、直販型のサイトです。
2015年にamazonが「リフォームストア」を開設して本格参入し、その後2016年には楽天・Yahoo!も相次いで参入しました。
ネット通販の3大サイトが、揃ってリフォーム販売に進出したことになります。リフォーム会社は各サイトに出店し、パッケージ型の定額商品を販売するという形式です。Yahoo!のように、出店のための固定費が発生しないケースもあります。
各社とも、本格的な売上の伸びはこれからのようですが、ネット販売における実績・一般消費者の知名度などで突出している3社の今後の展開によっては、大きく伸びる可能性を秘めています。
もう1つ、近年増えているのが「バーティカルメディア」と呼ばれる、住宅関連のコラムや読み物、写真などをメインとしたサイトです。
代表的なサイトとしては、このタイプのサイトの先駆けであるアメリカ発祥の「Houzz」、国内発のサイトとしては最古参の「SUVACO」、IT大手であるグリーの子会社が運営する「LIMIA」などがあります。
リフォーム会社はこれらのサイトに法人会員として登録し自社の事例紹介やプロ視点でのコラムを掲載することが可能です。
足元のリフォーム検討客だけでなく、住生活へのアンテナが高いユーザーの囲い込みにも、有効活用できるメディアと言えそうです。
(情報提供:住宅産業研究所)