「What」ではなく「Who knows what」経営・人材育成,コミュニケーション
ナックの松田です。先日、1才半になる息子が通う保育園の親子行事という催しに参加してきました。
親子行事は、、、普段の保育園での様子を参観して、その後、お茶を飲みながら親同士が交流する場でした。そんな中、あるお父さんから、うちの息子についてこんな話を聞きました。
「イヤイヤ期に入っているうちの娘が、(うちの息子)くんのおかげで、嫌がらずトイレに行けるようになったんですよ~」
詳しく聞いてみると、、、保育園では、トイレトレーニングとして、お昼寝後に、起きたらトイレに行くという、習慣づけをしているそうです。その時に、寝起きのせいもあって、布団の上で、グズる子がいるみたいです。
先生があやしても中々、泣き止んでくれなかった時に、その子たちを、うちの息子が、おいで、おいでとトイレまで、誘導したそうです(・o・)!
自宅では、おむつをかえる時、、、脱がした瞬間、ダッシュで逃亡、もしくは、ギャン泣きして足バタバタ、(特に、私がやる時に、多いんです(T_T))している、そんな息子が、そんなことできるんだと、親バカ心もありつつ、単純に感心しました。
知らないうちに、1才半なりの社会性、社交性を、身につけてるんですね。そんなエピソードを聞いて、保育園で気疲れすることもあるのかなと。
そんな時には、自宅で、泣きたい時もあるでしょう。。。暴れたい時もあるでしょう。。。なんて、息子の普段の行動を理解するきっかけになったのかなと思います\(^o^)/
「What」ではなく「Who knows what」
さて、私は今回、息子の知らない一面を「知る」ことで、行動を理解しようと、思いました。
この知らない一面を知り、理解に至るという流れは、仕事でも考えられそうですね。
「えっ?そんなことができるんだ?」「実はこんなことができる!」という風に、隠れスキルを持った方が、いるかもしれません。その部分を知ることで、相手を理解するきっかけになります。
また、それだけではなく、こいった部分を、共有し、組織のパフォーマンス向上や、相手の理解につなげる考え方があるんです。それが、、、「トランザクティブメモリー」です。
この考え方は、全体が同じ知識を記憶するのではなく、「誰が」「何を」知っているのかという情報を把握する事を重視する考え方です。
仕事において、情報共有は大切なことです。でも、役職や取引先という立場的なことなどで、関わる人すべてが同じ情報を共有することは難しい。しかも、共有するための時間を考えると、効率的でない場合もあります。
「トランザクティブメモリー」の考え方では、情報共有を他の人を通じて、蓄えられるとしています。
例えば、「PC、スマホのことは若い人に聞く」「○○社のことなら、○○さんに聞くといい」「あの商品の開発の経緯は、○○さんが詳しい」「誰が何を知っているのか」という情報を把握するだけなら個人の負担も軽減されますし、誰かの“お知恵、お力を拝借”した方がより早く解決できる場合がありますよね。
始まりは何気ない会話から
ポイントは、「誰が何を知っているか」が組織全体に浸透していること。
浸透することによって、メンバーが各自の担当分野で専門知識を蓄えつつ、「誰が何を知っているか」を共有する。その上で、専門性を組み合せて活用することによってパフォーマンスを高めることが期待できます。
「トランザクティブメモリー」は、まずは他者を知ることが、きっかけです。また、雑談や喫煙所、飲み会といった普段の何気ない会話。メール等ではなく直接的なコミュニケーションが効果を高めるともいわれています。
ただ、無理にタバコを吸うとか、飲み会に行ったほうが良いとは思いません。ですが、最近では敬遠されがちな、このような古き日本の慣習が、トランザクティブ・メモリーを高めていた可能性もあります。
そうであるなら、これらに代わる、トランザクティブ・メモリーを高める新たな取り組みが必要かもしれません。
最後に、、、住宅業界で考えると、「家のことなら、あの会社、あの人に聞こう」とお客様の「トランザクティブ・メモリー」を、高められるようなアプローチができたら、契約、その後の紹介にも良い影響がありそうですね。
「トランザクティブ・メモリー」を高めるためには、お客様を知り、そして、お客様に知って頂くことまずは、それが最初のきっかけです。