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乱れ?それとも、進化?営業・接客,経営・人材育成,コミュニケーション

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2016.9.26

ナックの松田です。文化庁は9月21日、2015年度の国語に関する世論調査の結果を発表しました。その結果、「見れる」「出れる」といった、いわゆる、「ら抜き言葉」のうち、「見れる」「出れる」という表現を「普段使う」と回答した人の割合が多数派になったそうです。

「ら抜き言葉」は、本来は誤った使い方とされていた言葉が、1995年度から始めた調査開始以来、初めて本来の言葉を上回るという結果出ました。

乱れ?それとも、進化?


「ら抜き言葉」については、日本語の乱れとして、一番よく取り上げられる例です。「見られる」は「見れる」「食べられる」は「食べれる」「出られる」は「出れる」一見、同じような意味のため、どちらを使ってもよさそうに感じます。


でも、「見られる」と「見れる」では微妙にニュアンスが異なり、きちんと「ら」を付けることが正しいとされています。この、「ら抜き言葉」を筆頭に日本語の根幹にかかわる重要な表現が乱れていることを否定的に捉えること、それが、現代社会では、「日本語の乱れ」と表現されています。


一方で、、、「ら抜き」表現は非常に合理的な変化であり、次世代の「正しい」日本語となるべき性質を有しています。という、全く違った見方も、実は広がっています。


理由のひとつに、「可能」と「受け身」の表現を区別できるということがあるそうです。


例としては、

「ら抜き」食べれる→食べることができる。

「ら入り」食べられる→食べられてしまう。

こういった、否定的、肯定的な意見や見解が、世の中にはたくさんあります。たびたび、流行語や、言葉の乱れなどが取り上げられますが、要因として、日本語はとても柔軟性の高い言語なのだと言えます。


その証拠に、「GETする(ゲットする=自分のものにする)」など、外国の言葉をとりいれて新しい「日本語」にできてしまっています。そういう意味では、言葉の乱れや流行語も進化とも考えられるのではないでしょうか?


使っている言葉が乱れていないと思っていても、200年前の人たちには恐らく理解できないことが多いでしょう。ですので、“乱れ”というよりは“進化”と捉えられれば。「見れない」「食べれる」といった「ら」抜き言葉も、今はまだ乱れといわれていますが、もしかしたらいずれ教科書に載っているかもしれませんね。


「ら抜き言葉」の見分け方

“乱れ”か“進化”か意見は別れると思いますが、いずれにせよ正しい日本語で対応しなくては、ならない場面はたくさんあります。面接、電話対応、接客などなど、仕事をする面で、第一印象はとても大切ですよね。第一印象を決める要因の中に、その人が話す言葉使いも含まれます。


~「語」をもって表せる範囲が、その人の認識世界である~という言葉があります。


少し見方が変わりますが、語彙(ごい)が豊富、すなわち知識が多い。語彙(ごい)が豊富、すなわち日本語力(=言語能力)が高い。さらには「語彙(ごい)が豊富、すなわち思考能力が優れている」へとつながって行くという意味です。
※語彙:「知っている言葉」「使いこなせる言葉」


つまり、言葉や表現の仕方によって、その人の知識量や思考能力を読み取ることができます。逆に読み取られることもあります。


使いやすくなるという部分では、進化することにメリットはありそうですが、正しい日本語の単語や文法などをきちんと知らないと起こってしまう、デメリットについても考えなければなりませんね。


P.S

どの言葉が「ら抜き言葉」にあたるかご存知ですか?見分け方は簡単!最後の「る」を取ったとき、違和感なく命令形になる言葉は「ら抜き」でもOKです。


見れる/切れる/着れる/取れる/食べれる起きれる/乗れる/寝れる/帰れる/来れる上の言葉の中で「ら抜き」でもOKなのは、、、


切れ、取れ、乗れ、帰れとなります。ご参考になれば幸いです。

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