「ネットの問い合わせ」を「会えるお客様」に変えるメール商談術(前編)【2014年7月7日】
2014.7.7
○●○●○●○ 工務店MBA 最新業界ニュース ●○●○●○● 「ネットの問い合わせ」を「会えるお客様」に変えるメール商談術(前編) ここ2〜3年、多くの住宅会社で、ホームページや ポータルサイト(SUUMO・HOME’Sなどの住宅情報サイト)など、 インターネット経由の資料請求・お問い合わせ件数が増えています。 1990年代後半からのインターネット普及とともに、 ネット経由の資料請求は増加傾向が続いていますが、 特にここ数年は伸び率が大きいようです。 しかし、住宅営業の現場では、 「ネットの資料請求が増えても、薄いお客様ばかりで 来場・成約にならないから、意味がない」という ネガティブな意見も少なくありません。 ■ ネットのお客様は薄くありません! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 本当に、ネットのお客様は薄いお客様でしょうか? 結論から言うと、薄くはありません。 下記にいくつかの会社の例を挙げます。 会社により数値の基準が異なりますが、 ネットで資料請求のあったお客様が、 来場・商談・成約につながっていることが お分かりいただけるかと思います。 ・秋田県ビルダーA社:ネット資料請求からの来場率83% ・東京都ビルダーB社:ネット資料請求からの成約率22% ・愛知県ビルダーC社:ネット資料請求からの展示場来場率50%超 ・熊本県ビルダーD社:ネット資料請求からの商談率60%、成約率37% 一方、ネット資料請求からの来場率が、 10%に満たない会社が多いのも事実です。 住宅業界におけるネット営業は、 一部の勝ち組ビルダーに受注が集中していると言えます。 ネット資料請求からの来場・成約率が 低い会社や営業マンは、「ネットのお客様は薄い」 という思い込みを持っていることが多いです。 そのため、せっかくの資料請求に対しても、 良い対応ができなくなります。 その結果、ますます来場・成約率が下がる という悪循環に陥ります。 ネット営業の成果を上げるためには、 まずは「ネットのお客様は薄い」という思い込みを 捨てることが必要です。 ■ 「ネットのお客様は薄い」と思えてしまう理由 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ところで、なぜ、ネットのお客様は 薄いお客様に思えてしまうのでしょうか? ある調査から、興味深い事実が見つかりました。 その調査では、住宅を新築した600名に対に対し、 「『家を建てよう』と思い立ってから、依頼先を 絞り込むまでに、どのような順番で行動を行ったのか?」 ということを質問しました。 その結果、家づくりを思い立ったばかりの段階では、 「総合展示場に行った」という人と「ネットで情報を調べた」 という人が1位・2位を占めています。 しかし、家づくりの検討が進み、依頼先を絞り込む段階になると、 「総合展示場に行った」という人はまだ多いのですが、 「ネットで情報を調べた」という人は極端に少なくなります。 このようなことから、展示場のお客様とネットのお客様には、 下記のような違いが見えてきます。 ・展示場のお客様:家づくりを思い立ったばかりのお客様から、 依頼先の絞り込みを行っているお客様まで、 幅広い段階のお客様がいる ・ネットのお客様:家づくりを思い立ったばかりのお客様が中心 展示場のお客様もネットのお客様も、 家づくりを検討していることに変わりありません。 ただし、ネットのお客様は、展示場のお客様に比べ、 検討初期段階のお客様が多いのです。 そのため、「ネットのお客様は薄い」と思い込んでしまうのです。 ネットのお客様は、家づくりを 思い立ったばかりのお客様が多いことは事実です。 しかし、このお客様の多くは、その後検討を進め、 最終的にはどこか1社に工事を依頼することになります。 すなわち、ネットのお客様を「薄い」と 思い込んでしまうことは、有力な見込み客を 自ら切り捨ててしまうことになるのです。 逆に、さきほど紹介した「ネット営業の勝ち組ビルダー」は、 ネットのお客様の特性を認識し、適切な対応を行うことで、 多くの会社が切り捨てているお客様を、 自社のものにしていると言えます。 次回のメールマガジンでは、 ネットのお客様に対する「適切な対応」の例を 紹介させていただきます。 (情報提供:住宅産業研究所)