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受注反動減続く、消費増税の影響は?(後編)【2014年5月5日】

2014.5.5

○●○●○●○ 工務店MBA 最新業界ニュース ●○●○●○●



「受注反動減続く、消費増税の影響は?」(後編)



■景気動向の影響と価格戦略
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増税後の受注減対策として、価格戦略が挙げられます。


価格を下げて、より買い求めやすくするか、
または価格は高価格となりますが、より価値あるものを
提供するという方向性に、二極化していくと思われます。


小売や外食では顕著にそれが現れています。


例えば、すき家の牛丼は280円から270円へ
税込価格を値下げして、ライバルに対抗しました。


また価格据え置きも、
即ち値下げということになるでしょう。


セブンイレブンの淹れたてコーヒーのレギュラーサイズは、
消費税8%になっても税込100円で飲めます。


一方で、タリーズコーヒーは1杯800円のコーヒーを出したり、
吉野家も牛丼よりも高い商品で高価格帯を攻めています。


住宅でも同じです。


「価格」重視でコストダウンを進めてより安く提供していくか、
「価値」を追求して少し値段が上がっても今まで以上に
価値のあるもの、という方向で売って行くか、
大きく2つに分かれて来ると思います。


例えば、あらゆる工程、資材などについて細かく改善提案を出し、
100万円のコストダウンを図ろうと努力する、
アキュラホームのような価格戦略。


ビルダーはどちらかというと価格重視で行くでしょう。


一方、ハウスメーカーは高付加価値の方向に
舵を切って来ています。


例えば、積水ハウスは高付加価値を追求し、
従来のオプション仕様を標準化して、
良いものを供給するという価値重視路線を強めています。


三井ホームも注文住宅では、2×6工法を標準化。
断熱材をインチアップして、断熱性を大幅に高めました。


大和ハウスも耐震性や断熱性能を高め、
大空間プランが可能となった富裕層向け商品を発売。


またミサワホームも中高級向けのデザイン商品を
新たに立ち上げました。


消費者は、価格に見合った価値が認められれば、
高くても安くても、納得すると思われます。


それをどう伝えるかが、
価格戦略の難しいところかもしれません。




■来場、受注の回復時期はいつか?
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

受注がなかなか回復しない住宅業界ですが、
ユーザーは一体いつ頃動き出すのでしょうか。


ゴールデンウィーク頃から
少し動き出すのではという期待もありますが、
現状はまだ盛り上がりに欠けるようです。


もちろん、4月からの増税と引き換えに
住宅ローン減税が拡充されますし、
すまい給付金の支給制度も始まります。


また現状、今年末で終了予定の贈与税非課税枠が、
延長・拡充の検討もされていますので、
これも決まれば、将来的には明るい材料です。


では受注はいつ頃から戻って来るのでしょうか。


住宅市場の4〜6月受注は、まだ厳しさは否めません。


まず前年のハードルが高く、
2013年4〜6月の大手メーカー10社の受注は
前年比17%増でした。


それに続く、7〜9月第�U四半期は、
駆け込みで同25%増と、更に盛り上がりました。


そう考えると、今年は9月まで受注が
前年を上回ることはないでしょう。


受注回復には、住宅ローン減税、すまい給付金だけでなく、
依然として続く低金利ローン、太陽光発電の売電、
その他相続税、贈与税、固定資産税などの税制のメリットなどを、
徹底的に訴求することが、まず求められます。


同時にGWの販促仕掛けを積極的に展開して、
消費者の気持ちを盛り上げていかないと、
やはり住宅購入というところまで、
踏み出せないかもしれません。


補助金、支援策は有効に活用したいものです。


まず木造住宅にとっては有利な、
1棟30万ポイントが付与される木材利用ポイントは、
今年の9月着工分までの措置。
あまり時間はありません。


また、省エネ性能に優れたZEH
(ネット・ゼロ・エネルギー住宅)にも補助金があります。


今回は4月21日から6月6日までの公募期間内に
郵送で提出するという仕組みです。


以前のように先着順でないため、
チャンスは広がります。


以前にも増して断熱性能やゼロエネに対する
取り組みがポイントになってきます。


最大25億円の事業となり、
1物件あたり平均で150万円程度の補助額とすれば、
1,600〜1,700件程度が対象事業数となってきます。


この性能をクリアできる仕様であれば、
応募してアピールしていく必要があるでしょう。


これらの支援策は、
大いに消費者に訴求すべきポイントです。


10%への消費増税があるとすれば、
経過措置終了の2015年3月までは、
あと1年しかありません。


実はあまりゆっくりしている暇はないのです。


今年のGWも手を抜けない勝負時です。



(情報提供:住宅産業研究所)

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