「ChatGPTなどAIで建設業界はどう変わるか」業界ニュース
住宅業界におけるAIの活用事例
AIチャットサービス「ChatGPT」の登場で世の中は大いに沸きました。
マイクロソフトも出資し、今後はOfficeソフトにもChatGPTを搭載するなど、
働き方が変わっていくことも予測でき、その波は建設業界にも及ぶでしょう。
ただこれまでも、ChatGPTほど大きな話題とはならなかったものの、
AIは着実に発展しており、住宅業界でも活用されていました。
まずはこれまでの住宅業界におけるAI活用の例を振り返りたいと思います。
積水ハウスは生産ラインのエネルギー供給量の最適化や、
工場内の人やフォークリフトの配置の効率化にAIの導入を進めています。
3・4階建ての重量鉄骨構法に必要な梁等を製造する工場では、
生産ラインのエリアごとに最適なエアの流量を予測するAIを19年から導入。
部材の生産性を向上させ、住宅の拡販へ繋がりました。
ミサワホームは、
写真を取り込むだけでAI がインテリアスタイルを自動判定してくれる
スマホアプリ「インテリアチェッカー」を使用しています。
判定したい空間を撮影、またはギャラリーから選択するだけで、
AIが14種類のインテリアスタイルのどれに該当するか
判定してくれるというものです。
判定した空間や画像は、コレクション機能で保存することもできます。
このツールによりインテリアが苦手な営業担当者でも、
お客様に最適な提案が可能になったといいます。
HEMSを家庭に導入する際、
AIと組み合わせることは定番となりつつあります。
エネルギーの見える化から始まったHEMSですが、
現在、太陽光発電、蓄電池、エコキュート等、多様な機器を連携し、
AIで制御する機能が拡充されています。
これによって、家庭内のエネルギーを見える化するだけでなく、
最適化することができます。
例えば、翌日の天気予報から余剰電力を予測し、
余剰電力がある際は通常夜間に運転するものを翌昼間にシフトし
有効に自家消費することが可能です。
その他にも、AIによる不動産査定はかなり普及してきていますし、
配筋検査にAIを用いて検査時間を短縮したという例もあります。
このように意識を向けてみると、AIは既に私たちの生活や産業に浸透し、
世の中を変え始めていることが分かります。
(情報提供:住宅産業研究所)