「2022年首都圏マンション市場を振り返る」業界ニュース
2022年はマンション市場にとって転換期と言える1年でした。
不動産経済研究所によると、
新築マンションは2022年も全国的に価格が上昇傾向にあり、
都内に限定すると平均単価8,236万円に達し、
「高値」の花となっています。
2022年はマンション市場にとって転換期と言える1年でした。
不動産経済研究所によると、
新築マンションは2022年も全国的に価格が上昇傾向にあり、
都内に限定すると平均単価8,236万円に達し、
「高値」の花となっています。
そして、中古マンション市場については流通が鈍化しました。
レインズによると2022年の年間成約件数は前年から減少しており、
売り情報が増えたことで在庫件数も増加の一途を辿っています。
年末に日銀が長期金利の変動幅拡大を発表したこともあり、
住宅ローンへの影響を懸念して
買い控えるユーザーも今後出てくるかもしれません。
価格上昇続く新築マンション、中古マンション市場は踊り場到来か
2022年の首都圏における新築マンション発売戸数は、
2年ぶりの3万戸割れとなる2万9,659戸で、
平均単価は前年から微増の6,288万円と過去最高を更新(不動産経済研究所発表)。
しかしながら、価格にはエリア差もあり、
県別で見ると平均単価の上昇率が高かったのは埼玉県と千葉県。
埼玉では大宮駅周辺でのタワーマンション、
千葉では千葉市幕張エリアなど人気エリアでの発売が続き、
平均価格を押し上げました。
マンション価格上昇の背景には、
販売価格1億円超のいわゆる「億ション」の増加もあります。
この10年間を振り返ると、2012年に首都圏で発売された億ションは778戸で、
発売された全マンションの内、1.7%を占めました。
そして2022年に発売された億ションは2,491戸で、
10年前のおよそ3.2倍。比率ベースでは8.4%と、
12戸に1戸が億ションという割合まで拡大しています。
2022年は三井不動産の「パークタワー勝どき ミッド/サウス」を
筆頭に都内で高価格帯の目玉物件の発売が続きました。
2023年については全住戸1,002戸が億ションの
「三田ガーデンヒルズ」の発売が予定されており、
億ションはこれからも一定数供給されるものと見られます。
首都圏の中古マンション市場は踊り場に来ています。
2010年代初めより中古マンションは需要が強く、年間成約件数が増加してきました。
しかし、2022年は成約件数が前年から11%減少して3万5,429件と、2020年実績も下回りました。
コロナ禍で高まった住宅需要も一巡したと見られ、
単月ベースの成約件数は直近2023年1月まで6ヶ月連続で
前年同月比マイナス。中古マンションの成約平米単価もマイナスに転じ、
在庫件数は増加し続けています。
これらは2010年代から流通を増やしてきた
中古マンション市場に踊り場が到来しているサインと言えそうです。
大手マンションデベ、豪華ギャラリーで来場者にワクワク提供
マンション業界ではマンション毎にモデルルームを構えるのではなく、
複数の分譲マンションを取り扱う販売拠点を展開するケースが増えています。
その拠点の多くでは、来場者に特別感を感じてもらう仕掛けが充実しています。
野村不動産がこの2月にオープンした、
マンションブランド「プラウド」の販売拠点「プラウドギャラリー新宿」もその一つです。
このギャラリーはJR新宿駅西口から徒歩7分の「新宿野村ビル」の35階にあり、
東京都内にて分譲するプラウドを一度に比較検討することが可能です。
2月末のオープン時点では
「プラウド王子神谷」と「プラウド阿佐ヶ谷南二丁目」の2物件、
将来的には10物件以上を取り扱う予定とのことです。
プラウドギャラリー新宿は大きく4つのエリアに分かれています。
商談スペースとデジタル技術を用いて
プラウドの特徴を解説する展示コーナー「LABO ZONE」、
オプション仕様も取り入れた「コンセプトルーム」、
そして、野村不動産の執務スペースです。
デザイン的にも特に印象的なのが商談スペースで、
本物の植栽によるボタニカルな設えとなっています。
商談スペースは全部で20ヶ所。
エントランス部分だけでなく、
商談スペース間のパーテーションにも植栽や国産材を活用した
木格子などが多用されています。
ソファやテーブルといったインテリアもそれぞれデザインが異なり、
カフェのような空間を演出しています。
そして、既存のギャラリーにない仕掛けが「LABO ZONE」です。
デジタル技術を活用し新たな顧客体験を提供するコーナーで、
その展示の一つが「デジタルブック」。
白紙のノートを開くと映像が投影され、これまでのプラウドの様々な受賞歴などの歴史を
紹介する動画が流れる仕様となっています。
このほか、音声認識システムを活用した
設備紹介コーナーやプロジェクトマッピングによって
間取りの可変性を体験できるコーナーなどが設けられています。
「プラウドギャラリー新宿」は緑豊かな商談スペースがある一方、
最先端技術を搭載した「LABO ZONE」もあり、
このコントラストや仕掛けで来場者にワクワクの提供を目指しています。
(情報提供:住宅産業研究所)