「自然災害やウイルス感染から子どもを守る住宅」商品・トレンド

今回は優秀作品にはノミネートされていないものの、
子どもの安全・安心と健やかな成長発達に
役立つ優れた製品として評価され、
キッズデザイン賞を受賞した
住宅業界の取組みをご紹介します。

災害後も“いつもの暮らし”が維持できる住まい

「総合免災住宅」は、震災、水災、風災、シロアリ
などによる生物劣化、断水、停電、猛暑・厳寒、火災
といったあらゆる災害などから
住宅と住人の暮らしを守る技術が搭載されています。

地震対策としては、
住宅性能表示制度の最高等級である
耐震等級３よりも強く、
建築基準法の２倍の強さを実現した
「２倍耐震」を採用しています。

その他にも豪雨や洪水に対して浸水を防ぐ
耐水害仕様を備え、
暴風対策では高い安全性が求められる
公共施設と同レベルの強度を持つ強化ガラスを採用、
さらに停電対策では
大容量太陽光発電と蓄電池を搭載するなど、
様々な災害に耐えて日常と
ほぼ変わらない暮らしを維持できる
住まいとなっています。

近年では共働き世帯が増え、
子どもたちだけで留守番をさせる家庭も増える中、
地震だけでなく、豪雨や台風による水害、停電など
といったあらゆる災害リスクから
子どもを守ることができる高い住宅性能が評価され、
受賞となりました。

また、住まいの中で特に子どもが
触れる機会の多い床面を、
安全かつ清潔に保つことができる
フローリング「モクリア」は、
ホコリや食べこぼしが入り込みにくい溝の形状で、
さらに水や汚れの染み込みに強い
シートラッピングとなっているため、
ふき取りやすく清潔に保つことができる点が
評価されたということです。

子育て世帯の暮らしを支える家

キッズデザイン賞の創設以来
16年連続受賞を続けているミサワホームでは、
今年は子育て世帯の多彩な暮らしを支える住宅
「センチュリー蔵のある家フリーリビング」が
「子どもたちを産み育てやすいデザイン部門」
において同賞を受賞しています。

ミサワホームでは、
コロナ禍で変化する暮らしのニーズに対応し、
ニューノーマルライフを豊かにする
リモートワークや感染症予防の工夫に加え、
リビングを開放的で居心地の良い空間にする
約３ｍの高天井やハイサッシなどを
開発・採用してきました。

今回、キッズデザイン賞を受賞した
「センチュリー蔵のある家フリーリビング」は、
リモートワークや在宅学習が浸透し、
親と子のそれぞれが自宅で過ごす時間が増える中、
趣味や仕事、学習などといった家族の多彩な暮らし方を
快適にサポートする住まいを実現したということです。

約３ｍの高天井を可能にしたリビングでは、
スキップフロアの下部を
大空間の収納スペース「蔵」として利用しながら、
上部を自由に活用できる「フリーリビングユニット」を
設けたデザインを提案しています。

また、２階のバルコニーに面しているマルチスペース
には、スライドさせて移動することができる
「可動ウォールパーテーション」を設置。
これにより、家族がほどよくつながりながら、
それぞれの時間を過ごすことができる空間を
提案しています。

衛生面では、空気環境を向上させて
家族を感染リスクから守る空調・建材アイテムを用意。
ウイルスの入り口になりやすい玄関廻りを中心に、
「接触しない」、「放置しない」、
「侵入させない」の３つのステップで
感染症リスクを軽減しています。

ウイルスや菌が住宅内に侵入した場合には、
室内空気環境システム「ヘルスエアー」が、
ウイルスなどの活性を抑制するということです。

また、２階に提案している
「自宅療養セカンドサニタリー」では、
感染者がほかの家族とは別の
セカンドサニタリーを利用することで、
家庭内の感染リスクを低減することができます。

同商品は、コロナ禍以降の暮らし方において、
家族の多彩なライフスタイルに対応した空間提案と、
ウイルスなどの感染リスクから
子どもや家族を守る設備・仕様が評価され、
キッズデザイン賞を受賞しています。

(情報提供：住宅産業研究所)