「“第16回キッズデザイン賞”優秀作品を発表」業界ニュース
NPO法人キッズデザイン協議会主催の
「第16回キッズデザイン賞」が発表され、
受賞作品214点が選出されました。
2007年に始まったキッズデザイン賞は
今年で16回目を迎え、応募数は累計で6,168点、
受賞数は3,653点となっています。
住宅業界からも毎年多くのプロダクトが
キッズデザイン賞を受賞しています。
今回は今年のキッズデザイン賞を受賞した
214点の中から、より厳選された優秀作品を
中心に住宅会社の取組みをご紹介します。
受賞作品214点の中から選ばれる優秀作品とは
キッズデザイン賞とは、2007年の設立以来、
子どもの安全・安心と健やかな成長発達に役立つ
優れた製品、サービス、空間、研究活動などを表彰し
普及を後押しすることで、子どもを産み育てやすい
社会づくりを目指す顕彰制度です。
子どもが使うものはもちろん、大人が使うものでも
子どもに配慮されたものやサービスは
すべて対象としています。
住宅業界では、今年は応募数383点の中から214点が
キッズデザイン賞を受賞しました。
また、受賞作品の中から
「環境の変化に伴い地域と共に子どもを
産み育てる新たな提案の広がり」や、
「自然や人と触れ合い、子どもの創造性・自主性を
生み出す機会の尊重」などの観点において
より優れたプロダクトは、
「優秀作品」として選出されています。
優秀作品に選出された住宅会社の取り組み
積水ハウスは、「第16回キッズデザイン賞」において、
「子どもたちを産み育てやすいデザイン部門」で4作品、
「子どもたちの創造性と未来を拓くデザイン部門」で
3作品の合計7作品が
「キッズデザイン賞」を受賞しました。
その内、埼玉県さいたま市に建設された賃貸住宅
「エルミタージュクール」は優秀作品にノミネートされ、
奨励賞である「キッズデザイン協議会会長賞」
を受賞しています。
「エルミタージュクール」は、
子育て世代の「もしこんな住まいがあったら」
という理想を実現した賃貸住宅です。
乳児期~児童期の子どもを育てる世帯に特化した
間取りを採用したほか、安心して子どもを
遊ばせることができる中庭や、親同士で
子どもの預かり合いなどを想定したキッズラウンジ、
子どもの学びを手助けする「terakoya(寺子屋)」
など、子育てを支援する要素を多数備えています。
子育て世帯ならではのニーズを捉え、
子どもの見守りをしながら家事がしやすい動線の採用や、
一時預かりに使えるような空間や遊び場などを
備えている点が、子育てに特化する
思い切った空間提案として高く評価され、
受賞となったということです。
積水ハウスの他に住宅業界からは、
ポラスグループの中央住宅もまた
キッズデザイン賞を受賞しました。
埼玉県春日部市の分譲住宅
「育てることで育む『農』のある暮らし
ハナミズキ春日部・藤塚」が優秀賞に選出され、
積水ハウスと同じく奨励賞の
「キッズデザイン協議会会長賞」を受賞しています。
「育てることで育む『農』のある暮らし
ハナミズキ春日部・藤塚」は、
子どもたちが「農」のある暮らしを体験できるように
市民農園と住宅を併設した分譲住宅です。
農体験を通して自然とのふれあいや
家族以外の住人たちとのコミュニケーションを
育める暮らし方を提案しています。
住宅の庭の一角には
家庭菜園スペースである「ポタジェ」を設置。
これにより、子どもたちは自宅という
最も身近な環境で野菜や草花の育成体験を
行うことができます。
また、街の住人たちで野菜づくりを行うことができる畑
「みんなの農園」を分譲地に併設して配置しているため、
いつでも野菜の成長を確認することができます。
さらにプロの農家のサポートも受けることができ、
子どもたちは農作物の成り立ちなどを専門的に
学ぶことが可能ということです。
同プロジェクトは、住まいながら農体験に関わり、
子どもたちが自らの食の成り立ちや消費を学べる
という点で、社会提案性の高い取組みとして
評価を受けました。
また、土地の特長や地域住人とのコミュニケーションを
大切にしたエリアブランディングを戦略的に
行っているという点も分譲住宅や街づくりにおける
個性につながっており、キッズデザイン賞の
優秀賞受賞の理由になったということです。
(情報提供:住宅産業研究所)