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「総合展示場以外のモデルハウス集客」集客・マーケティング

集客・マーケティング
2022.1.31

1社複数モデルを見せる単展の人気が高まる?


2022年は、
国内で新型コロナウイルスの感染が拡大し始めてから3年目の年となります。
コロナ禍が住宅業界に与えた影響の一つが、集客の変化です。
住宅購入を考え始めた検討者が情報収集を始めるのには、
まずは総合展示場で各社から話を聞くというのが定番でした。


それが、感染を予防するという観点から、
総合展示場は1回目の緊急事態宣言の期間は一時的に閉鎖され、
イベントの開催もしばらく自粛されました。


現在は以前のように営業はしていますが、
不特定多数が集まる総合展示場でなんとなく情報収集を始める
という行動が減り、WEBで情報収集をして予約をしてから来場する
という行動が一般的となってきました。


住宅会社側からすれば、
感染予防対策として来場を予約制とすることで、
自社への関心の高いお客様に絞って集客することができ、
時間を区切って1組ごとにじっくり対応できます。


コロナ以降、むしろ歩留まりが高まり、
総合展示場の集客が減ったほどには受注が落ち込んでいないという
住宅会社も少なくないでしょう。


総合展示場は常に一定数の集客が見込めるのに対し、
単独展示場は自社の建物だけを見せられるメリットがある一方で、
広告宣伝等の集客コストがかかるというデメリットがありました。


しかしながら、事前にWEB等の情報を見て候補会社を絞り、
予約をして来場することが常態化するとすれば、
そこが総展であっても単展であっても条件はそれほど変わりません。


これまでと比べて、相対的に単展の価値が高まるとも考えられます。
事前にWEB等で比較検討して候補会社の絞り込みを済ませているのであれば、
「複数の会社のモデルハウスを比較して見られる総合展示場」よりも、
「複数のモデルハウスを見せる1社単独展示場」のほうが、
現在の家づくりの進め方に合致しているとも言えます。


総合展示場の場合は、自社を目当てに訪れた見込み客が
他社のモデルハウスに目移りする可能性もあります。
自社を候補会社の一つとして選んでくれた住宅購入検討者に対し、
複数のタイプのモデルハウスを一度に見せることができれば、
好みに合うものが見つかりやすくなり、
自社を最終候補として選んでもらえる可能性は高まるはずです。


ポラスグループでは「体感すまいパーク」4店舗目を開設

埼玉県の地元No.1ビルダーのポラスグループでは、
複数ブランドのモデルハウスを集約する単独展示場
「体感すまいパーク」を増やしています。


2018年9月に船橋と柏にそれぞれ4ブランドのモデルハウスが建つ
「体感すまいパーク」を開設したのが第1弾。
2021年1月には3店舗目となる
「体感すまいパーク東浦和」を開設しました。


そして今年1月には、本社を構える埼玉県越谷市に
「体感すまいパーク」の4店舗となる
「体感すまいパーク越谷」を開設しました。
2500平米の敷地内に、センターハウスと4棟のモデルハウス、
遊具スペース、駐車場という構成で、
基本的には予約制としていますが、飛び込みの来場も受け付けています。


来場者にはまずセンターハウスで受付をしてもらい、
予約がある場合は予約をしたモデルハウスへ、
予約がない場合は各モデルハウスの説明をして、
志向に合いそうなモデルハウスから案内します。


センターハウスは不動産店舗の機能も持つため、
土地なし客にはその日のうちに土地を案内でき、
土地探しのために次アポを取るという商談ステップを
一つ省略することで、
商談期間の短縮による生産性向上を図っています。


1月3日のオープンから5日までの3日間では、
前年の東浦和オープン時の1.4倍となる144組が来場しました。
今後は地元農家のファーマーズマーケットを月1回開催する等、
地域密着型の集客を継続し、年間120棟の受注を目標としています。


総展を撤退して「体感すまいパーク」に置き換えるのではなく、
今後も既に総展に出展しているエリアの旗艦店として新設し、
総展との相乗効果を図るということです。


アイ工務店は「アイパーク」の出店を増やす


全国への拠点網拡大を加速させ、
現在最も勢いのあるビルダーの一つであるアイ工務店。
これまでは、ハウスメーカーが撤退した総展の空き区画を狙って
新規出店するという戦略でしたが、
最近では新たな形態の店舗を増やしています。


地元神戸では2021年1月、JR神戸駅前のHDC神戸に、
体験型ショールーム「アイスタジオ神戸」をオープンしました。
住設ショールームやVR体験コーナー等を設置し、
ランクアップ~クロージングに活用するということです。


また、複数のモデルハウスを集約する複合型住宅展示場
「アイパーク」も増やしています。
2019年4月に、福岡の大野城に“小さな森”をテーマに、
約700坪の敷地に豊富な植栽と3棟のモデルハウスが立ち並ぶ
「アイパーク」を開設したのを皮切りに、
2021年1月には金沢、同9月には埼玉にオープンしました。


今後は地域の旗艦店として、
同タイプの拠点を全国の主要エリアに開設していく計画で、
今春は神戸での出店が決まっています。

(情報提供:住宅産業研究所)

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