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「リフォーム専業会社のコロナ禍動向」集客・マーケティング

集客・マーケティング
2021.11.1

業績伸ばした大阪3社の好調要因

新型コロナの影響を受けた2020年度、
リフォーム事業を主体とする年商50億円以上の企業の業績には、
西高東低の傾向がはっきりと現れました。

今回はコロナ禍でも増収を達成した大阪出身の
リフォーム会社3社を紹介していきます。


増収幅が最も大きかったリフォーム会社は
吹田市本社のアートリフォームです。
2021年7月期は前期比20%増収となる74.1億円。
増収要因は緊急事態宣言明けの2020年6月以降に増加した
案件を着実に受注に結び付けたことです。


同社の受注経路は2種類に大別されます。
エンドユーザーからの反響案件と、
不動産仲介業者からの紹介案件です。
緊急事態宣言期間においても、
不動産流通が想定ほど滞らなかったことも好業績に寄与しました。

エリア別で同社の売上高を見ると、
地元関西が堅調だったほか、
進出から3年以内の新規エリアが特に好調でした。


東京は昨年、新店舗を構えたこともあり、
売上が前年から40%増加したとのことです。
進出から2年目を迎えた福岡と愛知では合算で
100%増収を達成しました。

売上高のエリア別構成比としては関西が7割、
東京が2割、残りの1割が愛知、福岡エリアとのことです。


それぞれのエリアで着実に伸ばしていることもあり、
今期計画は85億円、今後10年以内に100億円達成を見据えています。


大阪市北区のナサホームの2021年3月期売上高は、
前年比微増の72.4億円でした。

WEB・SNSでの販促に注力したほか、
好立地出店戦略によって飛込来場を昨年6月以降捕捉できたことも
増収要因として挙げられます。


商材別で見ると、ニューノーマル対応の非接触水栓や、
単価が高めのタンクレストイレ、
TOTOの洗面化粧台「オクターブ」の販売が特に好調だったとのことです。
タンクレストイレが件数ベースで前年の1.5倍、
洗面化粧台は約2倍規模に拡大しました。


大阪市中央区のCONY JAPANの2021年6月期の売上高は
6.5%増収の62.9億円でした。
水まわり専門ブランドである「リフォーる」が
引き続き好調であることと、
ハイエンド向けブランドの「プロスタイルリノベーション」が
大幅に増収したことが、
全体の業績アップにつながりました。


同社は、業界でも数少ない
「初回の緊急事態宣言時でも受注を落とさなかった」
リフォーム会社の一つです。


非常時でも着実に受注を取れる体制が、
2020年度の増収につながりました。


WEB完結型のリフォーム会社躍進


交換できるくんは、
対面接客が中心のリフォーム業界において、
ECをベースに営業展開する企業です。

2020年12月にはマザーズへ上場したことでも話題となりました。
会社名の通り、
トイレやビルトイン食洗機など設備リプレイス工事に特化しており、
リノベーションや模様替えのような内装リフォームは
請け負っていません。


同社の最大の特徴は、
見積から注文までをWEB上で完結させていることです。
商談は電話オペレーターが担当します。
現地調査に関しても、
顧客宅に訪問するケースはほとんどなく、
顧客が自分で既存機器の型番や寸法が把握できる写真を撮影し
それを参考に工事の段取りを行います。
顧客が希望していた製品を取り付けられないと分かった場合は、
他の製品を紹介して対応します。


顧客と対面するのは、
職人が工事を行う時のみというケースがほとんどで、
ニューノーマルにマッチしたビジネスモデルと言えます。


営業エリアは拡大中で、
基本的には市場規模がある程度見込める地域に進出しています。
東名阪札福のほか、今年9月に広島、
10月には仙台にも拠点をオープンしました。
空白エリアは依然として多く、
まだまだ成長余地はあります。


同社はコロナ禍の巣籠消費の潮流を捉え、
売上も好調です。
2021年3月期は前年比17.8%増収の47.2億円でした。
さらに営業利益は、
前年比大幅増の60.6%プラスで2.6億円。


それでも計画値には達しなかったようで、
緊急事態宣言によるユーザー動向の鈍化が
影響したと分析しています。


同社が目指すのは、
設備交換事業におけるマーケットリーダーです。


マザーズ上場によって獲得した資金で、
ECに関わるシステムを拡充予定とのことです。

2021年度に突入してからも好調を維持しており、
第1四半期の売上高は28.7%増の11.7億円。
総利益率については25.2%と、
2年前から4ポイント以上上昇しました。

今後もエリア拡大とシステム開発による業務効率化で、
通期では18.6%増収の56億円、
経常利益ベースでは28%増の3.2億円を計画しています。

(情報提供:住宅産業研究所)

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