「最新版『住宅市場動向調査』、住宅検討者の情報収集は?」市場動向
国土交通省が
「令和2年度住宅市場動向調査」の結果を公表しました。
対象者は2019年4月~2020年3月に
住み替え・建て替え・リフォームを行った世帯です。
この調査では、
毎回、お客様の物件探し・建築会社探しの方法にも触れています。
今回は注文住宅検討者に絞り、
住宅を検討するお客様の情報収集方法について考えてみましょう。
不動の1位は「住宅展示場」、しかし利用者は減少
さっそく、お客様の情報収集方法の上位5項目を見ていきましょう。
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【注文住宅の施工者に関する情報収集方法】
住宅展示場:48.9%
知人等の紹介:25.1%
インターネット:23.6%
住宅情報誌:13.8%
自身や親族・知人の勤め先:13.6%
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前回同様「住宅展示場」が、
2位以下に大きく差をつけて1位となりました。
しかし、ここ3回の調査で、53.9%→52.5%→48.9%と、
徐々に数字を落としています。
住宅展示場が、今なお有力な集客ツールとして
一定の役割を果たしていることは間違いありませんが、
利用者は減少傾向にあるようです。
ネット急増、チラシは都市部を中心に苦戦
逆に、前回から大きく伸びたのが3位の「インターネット」です。
ここ3回の調査では16.7%→18.9%→23.6%と上昇を続け、
長年にわたり2位を維持している「知人等の紹介」に迫っています。
5年ほど前まで、注文住宅におけるネット利用率は
分譲住宅・賃貸住宅などに比べて低かったのですが、
ここ数年で一気に増加が見られます。
前述の通り、今回の調査は
2019年4月~2020年3月に住み替えなどを行った方が対象であり、
コロナ禍によるお客様の行動変容は反映されていません。
来年公表される予定の次回調査では、
ネットの比率はさらに上昇することは間違いないでしょう。
その他の集客ツールでは、「住宅情報誌」は4位となりました。
利用率はここ数年ほぼ横ばいで堅調に推移しています。
一方、情報誌と同じく紙の集客ツールである「折り込み広告」は
6位で、利用率は9.1%と、3回連続で10%を下回っています。
特に三大都市圏(首都圏・中京圏・近畿圏)の利用率は
3.1%まで低下しており、かなり厳しいと言わざるを得ません。
このように、ここ数年だけを見ても、
お客様の情報収集行動は著しく変化が進んでいます。
そして、今回の調査結果には現れていないものの、
コロナ禍でさらに変容していることは想像に難くありません。
ビルダー・工務店もお客様と同じく、
自社のPR・広告宣伝方法を変容し、
適切な場所で適切な発信を行うことが求められています。
(情報提供:住宅産業研究所)