「コロナで注目される住宅の空気環境」商品・トレンド
新型コロナウイルス感染症の拡大は、いまだに収束することなく、
1月7日には2度目の緊急事態宣言が発令されました。
緊急事態宣言の発令から約1ヶ月が経過し、
政府は緊急事態宣言の延長を発表し、
現在は10都府県に宣言が発令されている状況です。
厚生労働省は、新型コロナウイルス対策として、
季節を問わず、換気の悪い密閉空間を改善することが必要とし、
寒さの厳しい冬場においてもこまめな換気が重要としています。
住宅会社各社では、家庭内の空気環境を清浄に保つため、
独自の換気システムを開発・提案する会社が増えています。
換気・空気清浄・プランニング一体の次世代室内環境システム
積水ハウスは、
ウイルスや花粉といった住まいの汚染物質に配慮した、
新しい生活様式に対応する戸建住宅の次世代室内環境システム
「SMART‐ECS (スマートイクス)」を
2020年12月14日に発売しました。
スマートイクスは、窓を開けて行う換気のみに頼ることなく、
室内の温度変化を抑えながら、換気・空気清浄を行い、
健やかで、きれいな空気環境を実現することができるということです。
さらに、「タッチレス設備」や「抗ウイルス建材」を
活用することで、
より安心・快適に過ごせる住環境をつくることを可能としています。
熱交換型換気システム「アメニティー換気システムⅣ」の
給排気口の配置を工夫することで、
リビング等の生活空間に新鮮な外気を取り入れて風上とし、
玄関等の非生活空間を風下になるように
「換気ゾーニング」をします。
換気ゾーニングを実施することにより、
外から持ち帰った汚れをリビングやダイニングキッチン等の
生活空間に入れないように配慮しています。
家庭内で最も家族が集まるリビングには、
天井付空気清浄機「エアミー」を設置します。
エアミーを設置することで、空気中の微細な汚染物質を、
24時間換気システムのみの場合と比べて、
約2~5倍の早さで除去します。
また、空気の汚れが気になる時は急速モードにする等、
生活シーンに合わせた使い方が可能です。
さらに、
空気中に浮遊する細かな粒子は
空間全体に広がりやすいということですが、
天井付けにすることによって障害物の影響を受けにくく、
床置き型の空気清浄機に比べ、
より効率的に室内の空気環境を改善することができます。
積水ハウスでは、
住宅設計用CADと連携した邸別換気解析システムを構築し、
2021年4月より、
換気効率や空気の流れのシミュレーション動画を
プラン毎に提案していくということです。
邸別換気解析システムを活用することで、
スマートイクスで提案する換気・空気清浄の効果について、
きれいな空気の広がり方や空気の通り道を設計段階から
見える化できるようになります。
これにより、
プラン毎に適した換気・空気清浄設備のレイアウト等を
合理的に提案できるようになるということです。
スマートイクスの販売価格は、43万円から。
同社では年間2400棟への販売を目標としています。
トリプル浄化機能を採用した“きれい空気提案”
大和ハウス工業は、
ニューノーマル時代を見据えた住まい提案として、
「抗ウイルス・きれい空気提案」を、
2020年11月1日より開始しています。
同社では、新型コロナウイルス感染症の影響で、
ユーザーの衛生意識が高まっていることから、
「抗ウイルス」と「換気」に着目しました。
床や壁、天井、家具、カーテンにいたるまで、
家中まるごと抗ウイルス化する「吸着性光触媒コーティング」と、
換気と空気清浄ができる「空気浄化ef(イーエフ)」を
組み合わせ、「抗ウイルス・きれい空気提案」として
提供しています。
空気清浄、急速排気、
イオン発生器のトリプル浄化機能を兼ね備える空気浄化efは、
室内に浮遊する汚染物質をフィルターでキャッチする、
オリジナルの天井埋込形空気清浄装置です。
ウイルスに対する捕捉性能が期待される「HEPAフィルター」を
搭載し、水蒸気等を急速に排気するとともに、
室内の臭いを強制排気・強力脱臭することで
常に室内の空気を清浄に保ちます。
また、リビングの臭いや湿度を検知すると、
自動で換気回数を増やす機能も搭載し、
同時にイオンを発生させてカビ菌等を抑制するということです。
空気浄化efで室内の空気を動かし、
吸着性光触媒コーティングにウイルス等が触れる機会を増やすことで、
より抗ウイルスできれいな空気環境を実現し、
ウイルスや菌の繁殖を抑えることができます。
同社では、今後もユーザーのライフスタイルの変化に合わせて、
ニューノーマル時代を見据えた住まいづくりを提案していく
ということです。
(情報提供:住宅産業研究所)