「再びの来場減・お客様の行動変容に備えるWEB集客施策」HP・WEB関係
新型コロナウイルスの影響により、3月から5月にかけて、モデルハウス集客は大幅に減少しました。一方でWEBでの集客は堅調に推移し、前年同期の反響数を上回ったビルダーも少なくありません。
外出を控えながらも住宅計画を検討するお客様がWEBで情報収集を進めていたことは、想像に難くありません。6月以降は現地への客足が戻りつつあるものの、今後の状況によっては再び来場が減少する事態も考えられます。また、コロナ禍における行動変容により、現地来場前にWEBで情報を吟味するお客様も増加していると考えられます。今回は、ここ半年ほどの変化に基づき、今後どのようなWEB集客施策を行うべきか解説します。
オンライン相談はやや苦戦、オンラインイベントは好調
外出自粛下において、まず多くのビルダー・工務店が取り組んだのが「オンライン相談」でした。急速に普及したZoomなどのオンライン会議ツールを利用し、お客様と1対1で商談を行うというものです。商談中のお客様との関係を維持するツールとしては、効果があったものと思われます。新規集客のツールとしては期待はずれだったという印象です。モデルハウスでの着座商談に代わるツールとしての役割が期待されていましたが、新規のお客様にはややハードルが高かったようです。
一方、新規集客において好調だったのが「オンラインイベント」です。見学会・セミナーなど従来から開催していたイベントをZoom・YouTube・インスタライブなどに置き換えて開催したところ、通常のイベントを上回る参加者を集めたというケースが多かったようです。「外出を控えたい」というお客様の意向に加え、「子どもがいるので気軽に足を運べない」「営業されるのは避けたい」などのニーズにも合致したことが、好調の要因でしょう。
そのため、現地来場が回復した6月以降もオンラインイベントを継続しているビルダーも少なくありません。オンラインイベント未実施のビルダー・工務店は、すぐにでも取り組むべきでしょう。コロナ第1波の収束後にオンライン開催を中断した会社も、継続的に実施することをおすすめします。
オンラインイベントには「次につながる仕掛け」を
一方、「オンラインイベントは実施したものの、肝心の商談・成約につながらなかった」という声もあります。苦戦の要因として考えられるのは「ランクアップの工夫が不足していた」という点ではないでしょうか。オンラインイベントの最後には必ず、お客様に動いていただくための仕掛けを用意しましょう。
たとえば、インスタライブのように事前申し込み不要のイベントであれば、最後にカタログ・事例集などのプレゼントを告知することで、お客様からの資料請求が期待できます。事前申し込み制のイベントでも、オンラインで回答できるアンケートを用意し、他のイベントや個別相談などへの参加意向を聞くと良いでしょう。
実際、あるビルダーが開催するオンラインセミナーでは、終了後のアンケートで「個別相談希望」の回答を多く獲得し、ランクアップにつながっています。コロナ禍での営業活動は、当初1~2ヶ月こそ「まずは試してみる」ことが重要でしたが、すでに「結果が求められる」段階に移行しています。ただ実施するだけでなく、集客活動としての意義を考え、「どのようにして商談・成約を増やすか」という視点でイベントの構成・内容を検討しましょう。
(情報提供:住宅産業研究所)