“コロナ後”も見据えた、今すぐ取り組みたいWEB集客市場動向
先週は、新型コロナウイルスの影響による集客の現状についてお伝えしました。少なくとも年内は「会えない、来ていただけない」状況が続くと想定し、集客活動はWEBを主軸にしなければなりません。今週は、具体的にどのような取り組みが必要であるか、いくつか例をご紹介します。
「外出できない、でも相談したい」のニーズに応えよう
まず考えておきたいのは、従来の集客手段であった「来場・来店の促進」の代替手段です。従来のモデルハウス集客・イベント集客に代わる方法を、WEB上に用意する必要があります。お客様側も、「気になる会社に相談したいけれど、住宅展示場や見学会には行けないし、どうすれば良い?」とお困りになっていることが想定されるため、そのための受け皿を皆さんが用意しなければならないのです。
最も有力な手段と思われるのは、すでに一部のメーカー・ビルダーが取り組み始めている「オンライン相談」です。テレビ電話・ビデオ通話によってお客様と皆さんとの対面接客を実現し、お客様のランクアップを図るという手法です。ホームページなどでオンライン相談を受け付けている旨を告知し、日時などの事前予約をいただくのが、最もスムーズな方法でしょう。オンライン相談のために必要なツールも、ただ顔を見て話すということだけであれば、iPhoneの標準機能であるFacetime・LINEのビデオ通話機能などで十分です。
ただし、最近広がりを見せているZoom・Teams・WebexなどのWEB会議用ツールであれば、営業担当者のパソコンに入っているファイルをお客様に共有できるなど、よりスムーズな打ち合わせが可能になるため、早めにこれらのツールを導入し、慣れておくことをおすすめします。このようなツールに自信がない場合は、メールやLINEなどで相談を受け付けるという方法もあります。ただしこの場合も、電話でお客様とお話しできるケースは少なく、メール文面などで接客対応・商談化のスキルが求められるため、難易度は意外と高くなります。できれば、従来の商談スタイルに近いテレビ電話・WEB会議の形式に慣れるほうが良いでしょう。
今こそ、本気でホームページに向き合おう
お客様の情報収集手段がWEBに限られるということは、これまで以上に自社ホームページの集客力が重要になるということです。今すぐできるホームページの改善・改良は、早めに行っておきたいものです。改めて自社のホームページを見直し、お客様に伝わりづらい表現があれば、より分かりやすい説明・言い回しに変えましょう。
また、お客様はスマホでWEBを利用することが多いので、ホームページをパソコンではなくスマホで確認し、見づらい・使いづらい点があれば、早めに修正しましょう。お客様に実際の建物を見学していただけない現状では、ホームページ内の施工事例やモデルハウス情報などの魅力を量・質ともに高めることも重要です。ホームページに載せていない事例などがあれば、ぜひ新たに掲載しましょう。
すでに掲載している事例も、追加できる写真があれば載せておきましょう。お客様に声を掛けていただくためには、先ほどお伝えした「オンライン相談」などの受け皿を、お客様に分かりやすく告知する必要もあります。これらの受け皿の告知は、トップページの目立つ位置などに掲載しましょう。逆に、モデルハウスなどへの誘導は、今は優先順位を下げても良いと思われます。
今回の事態を受けて、住宅業界でも急速に進みつつある集客活動のWEB化・オンライン化は、コロナ収束後も定着する可能性が高いと思われます。大変な時期ではありますが、試行錯誤を重ねながら、今できる施策をスピーディーに行っていくことが、足元だけではなく将来の集客・営業活動にも、必ずプラスにつながるでしょう。
(情報提供:住宅産業研究所)