コロナショック、集客はどうするべきか市場動向
新型コロナウイルスは、国内外のあらゆる経済活動に影響を及ぼしています。当然、住宅業界も例外ではありません。影響は全方位に及んでいますが、今回は特に影響の大きい「集客」に焦点を当てます。
「来てもらう・会ってもらう」は極めて困難
このメールマガジンをお読みの方の中には、すでに実感されている方も多いと思いますが、コロナの影響による集客減は2月ごろから見られはじめ、次第に深刻さを増しています。住宅展示場協議会などが発表した2020年3月の住宅展示場来場組数は、前年同月比で▲28.38%と、30%近い落ち込みとなりました。2月末に独自の緊急事態宣言を発出した北海道では▲39.67%と特にマイナス幅が大きく、その他の地域も概ね3割前後のマイナスで、全国的に来場数が激減していることが分かります。ただし3月の時点では、外出自粛のムードこそあったものの、3連休中の混雑が問題視されるなど、現在ほど切迫した状況ではありませんでした。3月の「3割減」という数字も衝撃的ですが、今後は更なる減少が避けられないでしょう。
東京都をはじめ多くの自治体で休業要請の対象となっている住宅展示場は、完全閉鎖こそ少ないものの、実質的に開店休業状態となっているところが少なくありません。イベント自粛のため集客の仕掛けは難しく、特に完成見学会はお施主様の同意が得られず開催できないケースも多いようです。そして、何より厳しいのは「いつ終わるかの目処が立たない」ということです。緊急事態宣言は5月6日までと定められていますが、延長の可能性が高いうえ、仮に宣言が解除された場合も、モデルハウスなどに客足が戻る可能性は極めて低いと考えられます。早く事態が収束して欲しいという思いはあるものの、「お客様に会えない、来ていただけない」という状況は、少なくとも年内いっぱい続くという前提で、集客・営業の計画を練らなければならないでしょう。
(情報提供:住宅産業研究所)