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2024年04月09日

住宅会社の「性能戦略」を追うハウスメーカー

mba


省エネ性能表示制度がこの4月にスタートし、
住宅性能に関する注目度はますます高まってきています。
今回は住宅会社の性能戦略に焦点を当てていきます。


ハウスメーカーの性能戦略


初めに、ハウスメーカーの性能戦略を見ていきましょう。
セキスイハイムは2024年1月より
一般地(省エネ地域区分 5~7地域)で展開す
平屋・2階建ての戸建全商品において断熱等級6仕様を標準化しています。


これは2025年4月に予定されている省エネ基準適合義務化や、
2030年に国が目指すZEH基準の義務化を見据えてのことで、
それらの断熱基準を上回るレベルとしています。


省エネ基準適合義務化以降、
新築住宅の断熱性能は断熱等級4が「最低の基準」となり、
ZEH水準の等級5を標準とする住宅会社が増えれば、
性能で差別化を図るためには等級6以上が求められると予想されます。
このこともあって、
等級6に留まらず、等級7を満たす商品も散見されるようになってきました。


まず、住宅性能について語る上では外せない、
「家は、性能。」を謳う一条工務店についてです。
もともと優れた断熱性能の商品を主力としており、
断熱等級6の住宅をほぼ標準化していた同社ですが、
2023年5月には断熱等級7への対応を可能とした「断熱王」を発売。


断熱等級7を満たすため、
高性能ウレタンフォーム、トリプルガラス樹脂サッシに加え、
超断熱玄関ドアと土間への断熱材充填を採用しました。
特に超断熱玄関ドア「DANNJU(ダンジュ)」については、
ガラスなしの場合で熱貫流率0.46W/ m2・Kと、壁並みの断熱性を誇り、
2023年度省エネ大賞 省エネルギーセンター会長賞も受賞しています。


また、断熱王リリース直後は
無料グレードアップキャンペーンなども実施していました。
ローコストのイメージが強いタマホームも性能強化に踏み出しており、
2023年4月にはHEAT20 G3水準(≒断熱等級7)のUa値を満たす
「笑顔の家」をリリース。
外壁ダブル断熱、基礎ダブル断熱、樹脂トリプルガラスなどの採用により
Ua値0.23を実現し、性能にこだわりを持つ客層への対応力も高めてきています。


この他、住友不動産なども断熱等級7に対応した商品を
2024年に発売しています。
大手メーカーにとって、
断熱等級7を満たす商品を持っておくことは
主流になりつつあると言えるでしょう。


地場ビルダーの性能戦略


次に地場ビルダーの性能戦略を紹介していきます。
性能系のトップランナーである福岡のエコワークスは、
標準仕様でUa値0.39、C値0.4という数値で、
ZEH率は97%、LCCM率も6割となっています。
躯体性能を始めとし、
同社は脱炭素に対し非常に積極的な姿勢であることが特長です。


例えば直近は「おひさまエコキュート」の普及に努めており、
2023年7月からは標準仕様としています。
このおひさまエコキュートは
日中の気温が高い時間帯にヒートポンプを稼働させてお湯を沸かすというもの。
夜間電力の買電から太陽光発電の自家消費へシフトするため、
省CO2による環境メリットが大きくなります。


また、湧き上げから入浴までの時間が短くて済み保温する時間も短いため、
優れた省エネ効果も発揮します。
同社の試算によれば、優れた断熱性能も相まって、
年間約1.4万円の光熱費削減に繋がるとのことです。


宮城県において最大規模の年商を誇るビルダーである
北洲も高性能住宅を得意としており、そのUa値平均は0.31。
さらに2023年4月にはHEAT20 G3基準を満たす新仕様を追加しています。


また、2024年1月には新たな展示場「Passive G2+」をオープンしています。
この展示場はG2グレードの断熱性に加え、
パッシブ設計、蓄熱塗り壁材の採用など、多角的なアプローチにより、
G2を上回る快適な温熱環境を実現したものとなっています。


高性能がもたらす快適な住み心地は
しっかりと販売促進に結びついているようで、
契約前のお客様に対し入居宅案内を行い、
数値の説明やシミュレーションだけでは伝わらない部分を
実際の入居者に話してもらうこと等も行っています。


その他、同社は新築だけでなく断熱改修にも力を入れており、
2024年2月には、
築32年の戸建を断熱等級6に大幅性能アップした展示場を開設しています。
住宅業界の高性能化の流れは凄まじく、
ハウスメーカーと比べると地場ビルダーは厳しい部分もあるかもしれません。


ただ、上記の2社もそうですが、
高性能住宅を得意とする地場ビルダーの中には、
パッシブ設計に強みを持つ会社も増えてきています。
このことはハウスメーカーと比べ、
地場ビルダーが地域特性の理解に長けている傾向が強いためだと考えられます。


パッシブ設計は一つの例ですが、
地場ビルダーは大手ハウスメーカーにはないものを
磨いていけると良いでしょう。


(情報提供:住宅産業研究)

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