世界中でSDGsの考え方が広がる中、
住宅などの不動産に対しても
サステナビリティ(持続可能性)を意識する動きが高まっています。
住宅は、建てた所有者の財産であるのと同時に、
社会全体の財産として考えることもでき、
環境破壊などの問題を引き起こさない配慮が必要となります。
今回はサステナブルをテーマに開発された住宅商品を紹介します。
自分らしい暮らしを楽しむ
ミサワホームは、
2023年4月に販売を開始した木質系工業化住宅の企画商品
「スマートスタイル・ルーミエ」に、
新たに「大屋根タイプ」、「平屋蔵タイプ」、「スキップ蔵タイプ」
の3タイプを加え、今年4月に発売しました。
同社では、
2011年にライフサイクルCO2マイナスを実現する住まいを発売するなど、
従来から地球環境に貢献できる住まいの開発を行ってきました。
昨年発売した「スマートスタイル・ルーミエ」は、
「家族の今を愉しみながら未来につなぐ、サステナブルな住まい」
をコンセプトに、
多様化する暮らしやライフスタイルの変化に柔軟に対応しながら、
カーボンニュートラルに貢献するZEH仕様を標準とする
新時代の企画住宅として開発されました。
今回、新たに開発された3タイプは、
平時は太陽光発電システムなどの
自然エネルギーの活用と高断熱・高気密設計で、
住む人に心地良い暮らしを提供します。
また、災害発生などの非常時においては、
耐震性の高い木質接着パネル構造と制震装置「MGEO」で、
家族を守りながら自立したエネルギー循環を支える
サステナブルなソリューション
「レジリエント×LCCM」という暮らし方を提案しています。
「大屋根タイプ」は、
吹きおろしの屋根形状を採用した「大屋根エコフォルム」によって、
コンパクトサイズの企画住宅であっても
大容量の太陽光発電システムを搭載可能としています。
また、「平屋蔵タイプ」は、
約23畳で最高天井高4mの大空間LDKという居室に加え、
同社オリジナルの大容量収納スペースである「蔵」を設けています。
「スキップ蔵タイプ」では、
1階、1.5階、2階、2.5階がゆるやかにつながる
スキップフロアデザインを取り入れ、
空間の広がりを演出しているということです。
「蔵」の上部には、
多目的空間「マルチコモンズ」や作業に集中することができる
「ホームオフィス」を設け、性質の異なるスペースを提案しています。
一人でも、家族でも使用可能な2か所のマルチ空間提案により、
家族と一定の距離感を保ちながら、
趣味に没頭するといった自分らしい過ごし方が可能となっています。
ミサワホームでは、今年度の販売目標を200棟としています。
サステナブルデザイン採用の新商品
トヨタホームは、
主力商品である「シンセ・シリーズ」の最上位モデルとなる
「シンセ・コード」を2023年11月に発売しました。
「シンセ・コード」は、
「カーボンニュートラル時代の新デザイン」というコンセプトの下、
サステナブルデザインを採用し、
「環境性能・機能」を深化させることにより、
デザイン性に優れ、環境にもやさしい住まいとして、
40~50代のファミリー層をメインターゲットとして開発されました。
外観デザインは、水平ラインを強調した屋根形状や深い軒の出、
ハイウォールバルコニー、水平の連続庇などで構成される
シンプルな美しさを追求したスクエアフォルムとしています。
また、日射制御や空間拡張などの機能を持たせたほか、
断熱性能の強化や、自動車との連携を拡充し、
太陽光発電システム、蓄電池、電気自動車の内蔵電池の3電池を
効率よくコントロールする「トライブリッド蓄電システム」を採用。
環境性能・機能の面も深化させた
サステナブルデザインを追求しているということです。
建物フォルムや屋根形状、外装材などはコード化し、モデル棟だけでなく、
実際の住まいでも反映できるように外観デザインの再現性を確保。
プランニングでは、
家族が様々な居場所で思い思いの時間を過ごすことができる
多様性を盛り込みながら、
LDKでは家族が別々の過ごし方をしていても
お互いの存在を感じられるような多方向性を提案しています。
販売価格は1坪あたり100万円(税込)からとなっています。
(情報提供:住宅産業研究)