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2024年06月04日

「戸建分譲」最新動向を追う市場動向

mba

2023年度の戸建分譲の着工戸数は約13.3万戸。
前年比では7.4%減少していますが、
2020年度と比べると4,000戸ほど多く、
過去最低レベルの落ち込みを見せた持家に比べれば
まだ持ちこたえたと見ることもできます。


また、戸建分譲の内訳を詳しく見ると、
プレハブ分譲住宅の着工数は前年比17.4%増と大きく伸長しています。
この増加の要因としては、
大和ハウスの分譲シフト、
積水ハウスグループの土地取得強化などが挙げられます。


一方、戸建分譲全体としては数を落としているわけですから、
これまで圧倒的な供給戸数を誇ってきた飯田グループなどの
パワービルダーと呼ばれる住宅会社はその戸数を落としていると言えます。


このように市場構造に変化が現れている戸建分譲市場。
今回は各社の戸建分譲の事例を追い、市場のトレンドを紹介していきます。


コスパ・タイパ以外の付加価値訴求


エンドユーザーにとっての戸建分譲の分かりやすい強みは、買いやすい価格と、
土地探し・打ち合わせ等の手間削減を実現できることにあります。
これらの強みを武器にパワービルダーと呼ばれる各社は
棟数をあげてきたと言えますが、直近の各社の事例を見ると、
そこにも変化が生まれてきていることが伺えます。


例えば、埼玉県のポラスグループは災害に強い戸建分譲住宅を手掛けています。
全37棟の分譲プロジェクト
「ディスカバリープロジェクト東武動物公園 コネクト・コミュニティ」では、
災害に強い街づくりのため「いつも」と「もしも」の境界をなくす
フェーズフリーの考え方を採用。


住民同士が自然に顔を合わせるよう考えられた街区計画によって、
災害時に助け合うコミュニティ形成を図るほか、
街区内の共有地には、
かまどベンチやソーラー付きLED街路灯、井戸などを設置。
普段はコミュニティの場として、非常時には防災拠点として活用できます。


また、自宅には防災グッズの収納スペースや
地震の揺れを感知する感震ブレーカー、
雨水タンクなどを備え、安心・安全を確保しています。
このプロジェクトは外部機関からの評価も高く、
「強靭化大賞2024」においてはグループ初の最優秀賞を受賞しています。


ローコストの強みを際立たせるため、
分譲住宅の性能面は後回しにされがちですが、
そこにも変化が現れてきています。
長野県のRebornは全5区画で
断熱等級6×耐震等級3の分譲プロジェクトを展開しており、
快適、健康で省エネな暮らしの実現を目指します。


東京セキスイハイムもZEH対応の分譲住宅ブランド
「ザ・デザイナーズハイム」を展開しており、
ハイスペックを求める高額層のニーズ捕捉に活用しています。
この他にも、「平屋だけのまちづくり」など、
コンセプトを設けて分譲計画を行うような
住宅会社も散見されるようになってきました。


これらのようにコスパやタイパだけでなく、
+αの付加価値を設けた戸建分譲が、
高い訴求力を発揮するようになってきたと言えるでしょう。


高級分譲戸建も見られるように


前述のように戸建分譲でも高付加価値化が進んできており、
昨今は高級な戸建分譲も見られるようになってきました。
野村不動産は、分譲戸建プラウドシーズンにおいて、
1区画あたりの販売価格が2億円超の高額建売戸建を展開しています。


この高級分譲戸建シリーズは、
建物・街並みのデザイン、広さのある生活を実現できる
リビング天井高3m・サッシ高2.7mの空間構成、
ハイグレードなインテリアデザイン等を特長としています。


売れ行きはかなり好調なようで、
第1弾「プラウドシーズン成城コート」は即日完売。
第2弾の「プラウドシーズン成城五丁目」全6棟も、
最高倍率3倍で即日完売となったと言います。


また、今後も継続して東京23区中心に
同価格帯での商品提供を予定しているとのことです。
トヨタホームも、高品質・高機能、好立地を強みとした高級戸建分譲商品
「エスト」シリーズを販売しています。


もともと東京都内限定だった同商品ですが、
好評を受けて名古屋にも進出予定です。
価格は未定ですが、過去の実績から見ると、
2億円近辺が中心になる可能性が高いと言えます。


このほか前述のポラスも、
プレミアムな戸建分譲住宅ブランド「ザ プルーブ」をラインナップしています。


これらのように、
高級な戸建分譲を富裕層の獲得に役立てることは
徐々にメジャーになりつつあると言えます。
昨今は建築コストの高騰により、
富裕層をターゲットするような会社も増加の傾向にありますが、
そこに対しても効果を発揮しやすい戦略でしょう。


分譲住宅にはエンドユーザーの意見が入り込まないため、
自社の設計思想等を色濃く反映できるという利点もあります。
ブランディングを徹底したラグジュアリーな分譲商品を、
富裕層の獲得に活用するというのも今後の戦略として良いかもしれません。


(情報提供:住宅産業研究)

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